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幼稚園児になろう!
気まぐれで更新します。(基本的に1日1回)
時計の短針がちょうど9を指している。今、鏡の前で立ち尽くしている幼い男の子こそが俺、永江文也だ。一応これでも大学4年で、卒業研究だって始めている……
「__いや、さすがに冗談だろ?!?」
つい昨日までは見た目は大学生、頭脳も大学生だった。今もそうであって然るべきだというのに……
「これ、本当に俺なの?何でこんな幼いの?え?何で??」
一人暮らしの俺に、誰も答えてくれる人なんていない。…というか、こんなことを世間様に尋ねても鼻で笑われるに違いない。
そうだ。こんなことあり得ない。きっと、悪夢か何かだろう。目が覚めれば俺の身体はいつも通りで、まさか日曜日の夜まで爆睡してるなんてことも無いだろう。
「そうと決まれば……よし、寝るか。あぁ、馬鹿馬鹿しい夢だ。」
それから、どれくらい経っただろうか。心地よい日差しに当てられ、ふと目を覚ました。