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『庄屋のこたつと冬の速記』

作者: 成城速記部
掲載日:2026/05/22

 ある村の庄屋様が、こたつを買ってきました。冬でも速記が書けるようにです。さすが庄屋様です。冬くらい、速記の練習を休んでも、誰もとがめませんのに。村人たちがうわさを聞きつけて、こたつを見に来ました。余りにも田舎だったので、誰もこたつという物を見たことがなかったのです。

 ある男が、庄屋様の家から帰ってきて、皆にぐちを言いました。こたつちゅうもんを見に行ったに、ふとんをかぶせて姿を隠して、全然見せてくれねえ。そればかりか、庄屋様も奥様も子供たちも、こたつに張りついて、少しも離れようとしねえ。何に使うもんかも少しもわからなかった、と。




教訓:こたつは、足が温かい一方、手は冷えるので、本当は速記の役には立たない。でも、まあ、お話だから。

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