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2-4. オウズマート

 この物語はフィクションです。

 作中の人物・団体などの名称は全て架空のものであり、

 特定の事件・事象とも一切関係はありません。

 日給五〇〇円のサトウの月給は、週休一日ならば約一万三千円。

 ここから税を引かれた場合、手元に残るのは月に約一千三百円になる。


 最低限の生活に必要な家賃・光熱費・食費は雇用者負担であり、サトウであれば最短で七年もあれば一〇万円貯金できるが、衣服などの購入は自費になるため最短期間で貯金するのは難しい。


「これだからクソ店員は。計算もできないのか。まず月に九〇〇円が俺の手取りだ。それを全部貯金していけば約一年で一万円(・・・・・・)になるだろ。簡単な計算さ」

「約一〇年で一〇万円(・・・・・・・・)ペースになるが。月九〇〇円だと」


「は?何で一〇万円が出てくるんだ?」

「昇級には一〇万円納めないといけないからだね」


「‥‥リョーマ君。やっと気づいたのね。一万円じゃ足りないって」

「もうやぁね!あんたが一万円だって教えておいて他人事みたいに」

「そっちこそ訂正しなかったじゃないのよ」

「最短で一年なんだから頑張れって言えば、どんなプレイでもしてくれて面白かったんだもの」


 騙されていたことに気づいたリョーマが膝から崩れ落ちる。

 サトウとイナガキは「可哀想に」といった表情で彼を見ることしかできない。


 中・上級国民の気まぐれによって玩具にされた下級国民が心を壊されるのは日常茶飯。

 ここまで簡単に騙されるのも珍しいが、ハッチョーボリでは似たようなエピソードをごまんと耳にする。


「あー、まぁ僕らFランクはこうやって騙されるのはよくあることだよ。元気だそうよ」

「切り替えていけ、まだ浅いぞ。傷は」


「‥‥嫌だぁ!折角、地方がら帝都さ来て、幸せになれるど思ったのにぃ!この地獄があど九年も続ぐなんてぇ!」


「ほらほら!リョーマ君、もうすぐ時間だわ。早くお店に行きましょう!」

「今日はどんなプレイをお願いしようかしら!ふやけるまで舐めてもらっちゃおうかしら!」

「もう、あんた、がっつきすぎよ!あと九年も楽しめるんだからね!」


挿絵(By みてみん)


 楽しそうに笑う女性たちはリョーマの脇を抱え、嫌がる彼を立たせると引きずりながら自動ドアに向かう。

 先ほどまでの態度が嘘のように、リョーマは泣きながらサトウたちに助けを求める。


 サトウは天井を見上げながらこの地獄が去るのを待ち、イナガキはもう自分にできることはないとバックヤードに戻っていった。


「ちょ、ちょ、ちょっと待ってけさいっ!待って!助げで!待ってけさっ、お願いします!ああああああああぁぁぁぁ!」


 自動ドアの開閉音が鳴る。

 そしてリョーマの絶叫と女性たちの高笑いが遠ざかっていくと、店内に平穏が戻ってきた。


 レジに戻ったサトウに、ワンが労いの言葉をかける。


「ご苦労さマ。あの二人の相手は疲れたロ」

「疲れたろって、あの人たち知り合いですか?」


「いヤ。あの二人は一年くらい前にコッチ来た聞いてるヨ。さっきみたいな騒ぎを起こしテ、シンジュクから追い出されたらしいナ」


 中年女性二人組はハッチョーボリに流れ着いた後、目を付けたリョーマを玩具にしていたようだ。

 恐らくそれは今後も続いていくのだろう。少なくとも九年は。

 久々に下級国民の生き辛さを再認識したサトウが呟いた。


「あぁ、本当に、働くのって大変なんだなぁ」

 何かすごく酷い文章になりました。

 誰ですか、これ、こんな内容の話を思いついて書いたのは。

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