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【シリーズ完結!】アキの異世界旅行記2 ~トラブルにまた巻き込まれて···もううんざりしてます~  作者: ぷちきゅう
第5章 クロのホームステイ

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5-13.ナツ、コース料理を振舞う!

「お〜!フーのいえよ!フーはかえってきた!」



 ナツのお店が見えると、フーちゃんが叫んだ!···フーちゃん?某有名ロボットアニメのようなセリフを言っちゃったけど、それも常連さんが言ったのかい?その常連の中に神様がいそうな気がしてきたぞ?


 ナツの店は平日にも関わらず、遠くから見ても人だかりができていたよ。どうやらテイクアウトのお客さんのようだね。ここで買って夕食にしようって事かな?


 店が近づいてくると、いきなり店から土煙がこっちに向かってきたぞ!?



「フー!おかえりーー!!」


「パパ〜!うしろうしろ〜!!」


「なんだってーー!?(ドゴォッ!!)ゲフッ!?」



 土煙はヨウくんだった!フーちゃんの声が聞こえたのか、店から走って出てきちゃったよ!?


 そしてフーちゃんが某コントであった伝説のコールのように叫ぶと、ヨウくんの後頭部になにかがぶち当たった!


 当たったのは···、麺棒?店を見ると、入口で投球を終えたような体勢のナツがいたよ···。これは分身なのか本体なのかわかんないけどね。


 倒れてるヨウくんに馬車が近づくと、止まらずにヨウくんをエイルさんが槍の石突き側で襟首に引っ掛けてすくい上げちゃった···。なんか手つきが慣れてるけど···?



「イタタタ···」


「も〜、パパ?みせばんほったらかしたらダメでしょ?ママがおこってるよ〜?」


「いや···、フーの声が聞こえたから反射的に体が···」


「パパ〜?フーがおとなになったらでていくかもしれないよ〜?そのときはど〜するの〜?」


「大人にさせん!!」



 おいおい···、ヨウくんってこんなキャラだった?フーちゃんがいないだけでここまで変わっちゃうんだ···。


 そうして馬車は店の裏手に駐車して、閉店まで2階で待たせてもらったよ。店にはフーちゃんが店員としてすぐに入ったよ。



「フーちゃん、お帰り〜!旅行は楽しかったかい?」


「ただいま〜!フーのじんせいのべんきょーになったよ〜!」


「フーちゃん!明日から店員さん再開なのかい?」


「ごめんね〜!もうちょっとまっててね〜!」


「フーちゃん!土産話を聞かせて〜!」


「ごめんね〜!またこんどするよ〜!」


「ハァハァ···!フーたん!やっぱり(・・・・)帰ってたんだね!やっと会えたぞーー!」


「おじさん、いつのまにみせにはいったの?よやくしてないならかえって〜!」


「ぐはっ!?は、はい喜んで!これだ!この!ののしりが!た・ま・ら・ん〜〜〜!!これでストーキ(・・・・)···、ゲフンゲフン!旅の疲れが吹っ飛んだ〜〜!」



 フーちゃんが帰ってきたので常連さんも大喜びのようだね!


 最後の人がフーちゃんが言ってた『すとーかーさん』か···。どこかで見たような···?どこだっけ?



 そうしているうちにラストオーダーが終わり、閉店間際でフユとユキちゃん、イピムさんがやってきたよ。閉店してお手伝いのバッツさんが帰ろうとしてたけど、ハルが呼び止めたよ。



「···せっかくだし、参加したら?」


「いいんです?部外者ですよ?」


「···私の知り合いだから部外者じゃない」


「ははは!そうですか。じゃあ、パーティーのお手伝いとして参加させていただきますよ」


「フーもてつだうよ〜!」



 バッツさんとフーちゃんはセッティングとかをするようだね。今日は16人なので、店のテーブルの配置を変えてたよ。


 そして、ナツのコース料理が始まろうとしていた!



「はいど〜ぞ〜!」



 まずはフーちゃんがナプキンに包まれたカトラリーを卓上に置いて並べてくれた。カトラリーは外側から使うのがマナーだよ。



「みんな〜!せっかくだからテーブルマナーも教えておくね〜!」


「てーぶるまなー?」


「そう、モンドくん。さっきお城行ったでしょ?お昼はカジュアルにしてくれたから気にしなくてよかったけど、晩餐会に出る場合はできてないといけないからね」


「そうだぞ、モンド。おれもパパから教えてもらって、役に立ってるからね」


「パパもべんきょーしたんだな?じゃあ、やる!」



 そういえばフユたちにもやったなぁ〜。役に立ってるようで良かったよ。


 フーちゃんが全員のカトラリーを準備し終えたら、バッツさんが、前菜と食前酒を持ってきた。そういえばお品書きなかったけど···?用意してないのかな?



「バッツさん?お品書きってあるんですか?」


「ああ、申し訳ないです。すぐに持ってきますね〜!」



 そうして配布されたお品書きを見ると···、


・食前酒:パパが仕入れたワインかぶどうっぽいジュース

・前菜:フーが仕入れた名前のよくわからない魚のカルパッチョ

・スープ:ポタージュっぽいスープ

・魚料理:フーが仕入れた名前のよくわからない魚のムニエル

・ソルベ:妖精の森に生えてた名前がわからない果物のシャーベット

・肉料理:何の魔獣かよくわからないけどおいしいと評判のフィレっぽいお肉のステーキ

・デザート:魔獣牧場産の牛っぽい魔獣の牛乳?で作ったソフトクリーム

・カフェ:コーヒーか紅茶



 ···このエーレタニアでは『名前がよくわからない』ってのが多すぎるよなぁ〜。名付けが面倒なのか?まぁ、おいしいからいいんだけどね。


 まずは食前酒だ。バッツさんが持ってきたよ。孫たちはジュースだけどね。これは酒合戦した宿で入手したワインだね〜!大樽で買っちゃって余ったのをナツにあげたんだよ。



「なぁ、じーちゃん?こーすりょうりってめんどうだな。いっきにだしてたべちゃダメなのか?」


「あ〜、そう思うよね?これはこういうものなんだよ。モンドくんも大人になったらわかるからさ」


「そんなもんか···」



 まぁ、小さい子にはわかんないよね?ボクもどちらかといえば全部出してもらって、自分のペースで食べたいもんね。だからバイキングは大好きなんだけどさ。


 時間がかかるのが苦手なんだよなぁ〜。元の世界でビジネスクラスでコース料理出た時は2時間ぐらいかかってたなぁ〜。量が少ないからあっという間に食べちゃって暇持て余してたなぁ〜。


 そう思ってると、続いて前菜が出て来た。意外とペース速いぞ?


 出て来た前菜は透き通った白身魚のカルパッチョだった。うん!おいしいよ〜!やっぱりナツは料理がうまいわ。また腕を上げたんじゃないかな?


 コース料理なのに量がそこそこ多いね。リオたちドラゴン族は大食いってわかってるからだろうけどね。リオたちも満足のようだね。



「じーちゃん?ナイフとフォークをつかうってむずかしいよ〜!」


「あ〜ん。くちにはいればいっしょ」


「クー!それはだめだぞ!これもべんきょーってやつだぞ!」


「まー、クーの言う通りなんだけどなー。オレもそう思うぞー」


「アンタね?せっかくナツが用意してくれてるんだから、やりなさいよ!?これも孫の教育よ!」


「ナナー、竜には得手不得手があるんだぞー?」


「アンタはそれを大義名分に気にせずに食べたいだけでしょ!?」


「はいはい、夫婦げんかは別のところでやってね。リオ?マナー教える機会ってあまりないんだから、しっかりとスウくんたちにかっこいいとこを見せてあげないと···」



 おなか空いてるからたくさん食べたいのはわかるけどさ···。続いてすぐにスープが出てきた。スプーンですくっていただいたけど、誰もズズズ〜って飲まなかったよ。


 まぁ、ラーメンとかうどんなんてこの世界ではほとんどないから、吸って食べるってのがないからだね。


 続いて魚料理、シャーベットのソルベ、肉料理と、かなりハイペースで出てきたよ!?どれも一流レストランみたいにきれいに盛りつけがされているよ···。


 ここでナツが分身の術を解いて厨房から出てきたよ。



「···どうだった?」


「ナツ、すごいじゃないか!豪華だったし、おいしかったよ!」


「···よかった。···じゃ、物足りないだろうから今からバイキングメニュー出すね」


「「「「やったーー!!」」」」



 おぉぅ···。コース料理自体が『前座』だったのか···。


 その後たくさん盛りつけた大皿が用意されて、店内は文字通り大騒ぎの宴会になったよ。

 ヨウくんは店の仕事が激務だったので、フーちゃんが帰ってきてくれてそれはもう嬉しすぎたんですね!

 店では常連さんとも再会し、もちろんすとーかーさんもいましたね。


 そしてフルコース料理ですが、メニュー考えるのが大変でしたよ···。結局『よくわからないけどシリーズ』になっちゃいましたね。皆さまのご想像にお任せさせていただきます。


 さて次回予告ですが、今度はフユくんの道場で試合です!今回はどんな対戦になるんでしょうね?


 明日は作者が深夜の停電作業で朝から明日の日の出前まで、文字通りほぼ24時間戦わないといけないので、朝に投稿します。


 お楽しみに〜!

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