表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
91/159

5-11.モンド、皆伝秘技を創る!?

「次はアキの孫を相手するぞ!」


「おう!じゃあ、つぎはおれがいくぜ!」



 カーネさんはまだまだ余裕があるようで、つぎはモンドくんを相手にするようだね。


 対するモンドくんは今回は槍で相手をするようだ。いつもの剣じゃないんだね。



「ほう?父のフユくんは剣だったが、キミは槍なんだな?」


「けんもつかうけど、きょうはためしたいことがあったから、やりでいくぜ!」


「試したいこと···?よかろう!その言い方だだと普通の相手では試せないということだな!?」


「そうだ!これはパパもしらないわざなんだけど、どれぐらいのいりょくかわからないからな!」


「なるほどな!では遠慮なく、全力で撃ってこい!」


「よろしくたのむぜ!はぁああーーー!!」



 モンドくんがカーネさんだったら放てるって、どんな技なんだろうね?そうしているうちにモンドくんは魔力剣の槍モードに魔力をめいいっぱい込め始めた!



「ほう!?凄まじいまでの魔力だな!さあ、来い!」


「おうよ!おれがかんがえた『かいでんひぎ!』むそうじゅうもんじーー!!」



 モンドくんは槍をまずは横に薙いで、すぐさま振りかぶり、上段から振り下ろした!


 そして!槍を短く持って投擲(とうてき)のモーションをとって、十文字の斬撃の中心点に向けて思いっきり投げ込んだ!


 投げ込んだ槍はカーネさんに突き刺さった!



「ぐあっ!な、なかなかの威力だ···!」


「はあっ!はあっ!た、たえられるなんて···」


「いや、素晴らしい威力だ!斬撃の威力が中心に集中して、防御力が落ちたところにトドメの一撃!いいセンスだが、まだまだ荒削りだな。もっと鍛練を積めば、素晴らしい技になるぞ!」


「おう!ありがとな!これからもがんばるぜ!」



 モンドくんに新たな創作必殺技、『無双十文字』ができた瞬間だった。槍の基本である薙ぎと振り下ろし、それに突きを忠実に組み合わせた、単純だけど威力は満点の技になりそうだね!


 そういえばフユはまだ槍の皆伝秘技は考え中って言ってたなぁ〜。これはフユよりもモンドくんの方が先に皆伝秘技が使えるようになるかもね!



「じゃ〜、さいごはフーだね〜!」


「そうだな!どこからでも好きにかかってくるがいい!」


「は〜い!それじゃあいくね〜!おいのちちょうだい!」



 ちょっとフーちゃん!?『お命頂戴!』って物騒な言葉、どこで覚えたの!?試合だってわかってるよね!?


 まぁ、さっきまで命をとる!って勢いでみんな必殺技をカーネさんに撃ち込んでいたからなぁ〜。手加減無用だからそんな感じになってるのかもしれないけど···。



「ほっ!」



 フーちゃんはスピード勝負に出るようだ。一気にカーネさんの後ろに回り込んで、そしてひざを狙った!



「ひっさ〜つ!ひざカックン!」


「うぉっ!?」



 どうやらカーネさんは前面からの攻撃に対して防御を集中させているようだった。だから背後に回ったフーちゃんの膝カックンが効いてしまい、大きく体勢を崩してしまったよ!



「そ〜れ!」



 フーちゃんは膝カックンした勢いのままぐるっと回転して、今度は体勢を崩したカーネさんを、思いっきり蹴り上げた!


 宙にカーネさんが舞った!その状態のカーネさんにフーちゃんは必殺技を食らわせた!



「ひぎ、むそうれっぱ!」



 宙に舞っている状態のカーネさんに無数の斬撃を食らわせてた!技が終わったと同時にカーネさんは地面に落ちちゃったよ!



「うぐぅっ!···ははは!素晴らしかったぞ!まさか、オレの防御の弱いところを突いてくるとはな!···うむ、これは参ったな!」



 なんと!?カーネさんが降参しちゃったよ!?まぁ、でもクロくんからのダメージが蓄積していたってのもあるんだけどね。



「ありがとーございました!みんなのしょうりだよ〜!」



 フーちゃんも、そのあたりはちゃんと理解していたようだね。



 こうして、カーネさんへの腕試しが終了した。っていうか、カーネさんが強すぎてみんな最強技を本気で打ち込む会になっちゃってたけどね···。これを耐えるカーネさんもすごすぎるけどね。



 このあともみんなはいろんな話をしていたよ。槍使いでもあるオルさんにはモンドくんがいろいろ聞いていたね。



「オルさん!おれのやりはどうだ!?」


「おっ!?オレに槍の事を聞くのか?」


「ああ!パパのりゅうはとリムりゅうしかしらないからな!」


「あ〜、オレのは我流だからなぁ〜。型とかないんだなぁ〜。どっちかといえば実戦で鍛えられたようなもんだしな。まぁ、それでいいなら感想としては『よくできてる』と思うぞ。ただ、技だけ知ってるだけじゃダメだ。『どういう場面で』、『どの技が有効か?』ってところが重要だからな。実戦で使えない技なんて、意味ないどころか命の危険があるからな」


「なるほど···」


「まぁ、手札は多いに越したことはないさ。使い所なんて実戦経験がなきゃわからんしな!ムリせずに自分の命を最優先に、そして慎重に相手を見極めろ!こんなとこかな〜?」


「おう!ありがとうございました!」


「ははは!自分のペースでがんばれ〜!」



 一方、スウくんとクーちゃんとセイくん、そしてクロくんはカーネさんとアイリさんからいろいろ教えてもらおうとしていたけど···。



「あなたたちにはリオを倒す魔法をお教えいたしますわ〜!」


「じーちゃんをたおすまほう···、ですか?」



 アイリさん···。スウくんたちになんて事を教えようとするんだ···?と思ったらリオからクレームが入った!



「ちょっとーー!?アイリ!なんて魔法を教えようとするんだーー!?」


「ナナさんから聞きましたわよ?カジノとやらのゲームで大金を失い、縛られておねしょまでするなんて···」


「うっ···。そ、それはぁー···」


「こんないい孫ができるほどの歳ですもの。もはやボケてきてるに違いないですわ!だからこの『脳みそに直接叩き込める魔法』を授けておきますわ。しくじるとさらにボケてしまいますが···、まぁリオなら大丈夫でしょう」


「おいーー!?なんて物騒な魔法だーー!?」


「ちょっとこわいので、べつのまほうにしませんか···?」


「でも、クーはちょっときになる」


「じーちゃんいがいもつかえるのか?」


「みんな、問題ありませんわ。じゃあ試しにやってみましょうか〜!」


「やらせはせんー!やらせはせんぞーー!!」


「待ちなさーーい!!リオの孫の成長のための実験台(・・・)になるのよーー!」


「そんな実験台はダメだーー!!」



 う〜ん···。ホント、仲がいいなぁ〜。

 モンドくんの皆伝秘技が完成しました!何かとフーちゃんと比べられてしまってつらい思いをしてしまったこともありましたが、地道に努力を続けてここまで至ることができました。よく頑張ったね!


 あと、アイリさんの魔法ですが、実はアトラちゃんがもうできちゃうんです!サバール王国での格闘技大会で使ってるんですよね。でもこの魔法はちょっと加減を間違えてしまうと本当にボケが進行してしまうという、恐ろしい魔法でもあるんですよ。


 さて次回予告ですが、レオナード王国首都に向かいますが、先日勉強した高速飛行魔法の試験飛行も兼ねてます。果たして無事たどり着けるのでしょうか?


 それではお楽しみに〜!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ