5-7.大宴会するよ~!
「みんな、お疲れさま~!じゃあいつもの通りで温泉で汗を流しておいで~!」
「「「「はーーい!」」」」
「クロくんはうちで入ってね。こういう時はうちが男性用、リオのところが女性用で入るんだよ」
「わかったぜ!しかしアキさん。温泉って気持ちいいな!」
「でしょ~!ここにいる間は入り放題だから、心行くまで堪能してね~!」
夕方になり、リオの訓練場で鍛練と試合を終えて帰ってきたんだ。まずはかいた汗を温泉で流そうね~!
その間、ナツはキッチンでいつものように分身の術を駆使して予め仕込んだ食材を出して調理を開始したよ。この様子はいつ見てもすごいなぁ~。さすが王都で大繁盛しているだけあるよ。
「···今日はフーが仕入れた食材で作ったよ。···評判良ければ新メニューで出すつもり」
「おっ!?ナツの新作か~!これは期待できそうだね~!」
「···パパも楽しみにしといて。···毒見はヨウで済んでるから」
「おい!?俺は毒見役だったのかよ!?」
「···でも一番最初に食べれるよ?」
「そういう問題じゃねえぞ!?それだったら毒見じゃなくて試食って言えよ!?うまかったけどさ!」
今日もナツとヨウくんはいいコンビのようだね。ただ毒見はどうなんだ···?試食なのにわざわざ言い換えて、ただのいじりだとは思うけどさ。
そして1時間後、全員温泉で汗を流してうちのリビングにやって来た。26人もいるからちょっと窮屈かなぁ〜?まだまだ孫は小さいから入りきるけど、成長したら厳しいだろうなぁ〜。
リビングの応接セットは8人座れるソファがあるけど、イスはどけて孫12人に座ってもらった。テーブル席は子どもたち8人に座ってもらい、ナツとヨウくんはキッチンで、ボク、ハル、リオ、ナナ、レオ、クロくんは追加で出したテーブル席に座ってもらったよ。う〜ん···。かなり厳しいなぁ〜。
「さて、今日はみんなお疲れ様!久しぶりに全員揃ったから、今日は大宴会だよ〜!ナツが新作を作ってくれたから、いっぱい食べてね〜!それじゃあかんぱ〜い!」
「「「「かんぱ〜い!!」」」」
今日は魚料理がメインだよ!テーブルの中央には大量の刺身が船盛で用意されていた!ナツ?どこでそんなオシャレなものを仕入れたのさ···?
刺身は職人さんが切ったようにきれいに切られて並んでいたよ。まぁ、ナツも大繁盛している飲食店経営だから職人さんだけどね。
しょうゆはエレさんのレシピから皇国の技術開発部に伝えて作ってもらったよ。ホント、ここの部署は何でも作ろうとするなぁ〜。若干味が元の世界と異なるけど、なかなかいい出来なんだよ!
そして大皿には何の魚かよくわかんないけど特大サイズの魚肉の塊から切り出したからあげと、テスラ共和国で仕入れたイモっぽいものをフライドポテトっぽくしたものと、スライスして揚げたポテチがあった!これはちょっと堅揚げだったから塩コショウをかけると最高の酒のツマミになったよ!もちろん孫たちはジュースだけどね!
「ママ〜!こっちのたべものなくなったよ〜!」
「···ん。···じゃ、皿をこっちに回して」
「は〜い!」
「···ん。···じゃ、これ」
「ありがと〜!みんな〜!おまたせしました〜!」
「「「「きたーーー!!」」」」
やっぱり育ち盛りの孫たちの食欲は半端ないね〜!すぐに船盛と大皿が空っぽになったので、フーちゃんが皿を取り替えておかわりを出したよ。普段店員さんやってるから手際がものすごくいいね!
フユたちのテーブルも盛り上がっていたよ。もう独立してだいぶ経ったから、飲んでいるのはアルコールだよ。
···ふふっ!昔飲んだ時は苦手っぽかったのに今は楽しんで飲めるようになったんだなぁ〜。こういうところからも成長を感じるね〜。
「クロくん、ナツの料理はお口に合ったかな?」
「おう!こんなうまいのは初めて食ったぜ!」
「それは良かったよ。まだまだナツは仕込んでるみたいだから、遠慮なく食べてね!」
「ありがとうございます!」
クロくんも大満足のようだったね!今日は宴会やって良かったよ〜!
みんなのおなかが膨れたあとは、トドメのデザートが出てきたよ!なんと『チョコっぽいバナナっぽいサンデーもどき?』だぞ!?これ、ボクも大好きなんだよ!ナツは気合い入れて仕込んでたようだね〜。
「「「「はぁ~〜〜、サイコ~!!」」」」
みんな大満足だったよ。もちろん、ボクもね!
そして孫たちは部屋で遊ぶためにリビングを離れて、ボクたちとフユたちが残ったんだ。
「まさかこんなに整調者に会えるなんて思わなかったぜ···」
「そうだなー。なんだかんだ言ってうちの親戚に多いなー」
「リオさんの言う通りですね。僕とリナが結婚したからそういう事になっちゃいましたけどね」
「俺もそうだな。ナツと結婚したからこういう縁ができちまったからな」
「コルさんとヨウさんが最後の整調者なんだな。どんな戦いだったのか聞かせてくれ!」
「実際に激しく戦ったのは最終決戦ぐらいなんだけどね」
「俺なんか対して活躍できてねぇしなぁ〜。あんま面白くないぞ?」
うん、確かにボクたちがサポートに入って矢面に立ってたから、リオほど厳しい戦いじゃなかったんだよなぁ〜。どっちかと言うとリオの方が凄かったと思うけどね。
「リオ?リオの戦いの話をしてあげたら?」
「オレのー?うーん···あんまりいい思い出じゃないんだけどなー」
「じゃあ、カーネさんが書いた本を渡す?」
「あれは捏造だらけだぞー!?」
「リオさんの活躍は本になってるのか!?」
「うん。じゃあ、あとで渡すからね〜」
「アキー!?なんでそんな本を持ってるんだー!?」
「アイリさんからもらったんだよ。『リオをいじるのにもってこいですわ!』って言われてね」
「アイツーー!次あった時に文句言ってやるぞー!」
激おこになったリオだったよ。結局、本は渡さずにリオの口から現役時代の話をしてくれたよ。クロくんも驚いたりしてたね。
そういえばボルタニア大陸が主戦場になってて、他の大陸はあまり影響がなかったんだよね。これも何かあってそうなったのかなぁ〜?
ま、いいか!今が平和だからね。ウェーバー大陸では不穏な動きがあるから、どこまでこの平和が続くかわからないけど、できる限りは長く続かせたいからね!
最近は物価が高くなって刺身なんてめったに食べれなくなってしまいましたね···。仕事帰りに半額になってたら買いますけど(笑)!
ですので作者は温泉宿のバイキングで刺身があったらたらふく食べてます。お気に入りははまちとサーモンですね~。マグロはビンとろが好きですね~。函館の某ホテルでの朝食バイキングで大トロ食べ放題は度肝抜かれましたけどね。仕入れ次第みたいでしたけど。
この作品は料理メインではないので、描写が少ないので皆さんのご想像にお任せしておきますね!具体的すぎると投稿時間からして『メシテロ』と怒られそうな気もしますのでね(笑)!
さて次回予告ですが、クロくんに高速飛行魔法(ジェットエンジン魔法)を教え込みます。
これ、魔法技術もそうですが物理法則もちゃんと理解しないとできないのでかなり苦戦します。そして飛べないレオくんもチャレンジしますよ~!
それではお楽しみに~!




