5-4.久しぶりにのんびり過ごそうか
グロー歴523年8月31日 晴
おはよう!今日はいい天気だから暑くなりそうだよ···。
昨日はエレさんのところでとんでもない事実が判明した。このエーレタニア、『神捨て世界』であったことが判明したんだよ···。
よって、たっくさん神様がいるらしいんだよ···。しかも、ボクに神の力の核が13個もあるもんだから、引き寄せられるという···。
まぁ、やって来たら各個撃破って事にしとこう。みんな協力してくれるって言ってくれたしね。
夜はみんなで夕食にした。明日は大宴会の予定だ。フユもナツも、リナもケンもやって来て、旅行お疲れ様パーティーをやることになったんだ。
ヨウくんが『フーに早く会いたい!』って言い出して、ナツに強烈なアッパーを食らわせてノックダウンさせてたけどね···。
クロくんはうちで温泉に入ってもらったよ。もちろんボクの指導付きでね!
『これは気持ちいいな!』
よしよし!温泉好きがまた一人増えたぞ!ここに滞在している間にもっとハマッてもらうよ〜!
寝間着から部屋着に着替えてからボクはキッチンに向かった。ハルは朝風呂に行ったよ。
キッチンに入ると、庭ではモンドくんとフーちゃんが鍛練をしてるのが見えたよ。すでに起きていたんだね。
「おはよう、モンドくん、フーちゃん!ごめんね、今すぐ料理するからね~!」
「おっ!おはよう、じーちゃん!もうおなかペコペコだぜ!」
「おっはよ~、じーじ!フーもおなかすいた~!」
「ははは!じゃあ、二人とも温泉に入って汗を流しておいで。その間に作っておくよ!」
「「はーーい!!」」
「モンドくん!いっしょにあらいっこしよ~か~!?」
「···へっ!?まさかいっしょにはいるきか!?」
「まだわかいからへーきへーき!」
「そういうことじゃないだろー!?」
「いいからいいから~!」
「ちょ!?はなせよーー!!」
フーちゃん···、大胆だわぁ~。モンドくんの手を握って引っ張って行っちゃったよ。まぁ、まだ6歳だからいいけどさ。
しかし若いって···。幼いの間違いなんだろうけどさ。どこでそんな言葉を覚えちゃうのかなぁ~?やっぱりナツのお店の常連さんからかな?
さて!それじゃあ今日の朝はしっかりしたものを作るか!そう思ってたらナナたちがこっちにやって来たよ···。
「おはよう、って時間じゃないわね···。ホント、時差ボケってのは体がきついわね~」
「おはよ、アキじーじ。ちょっとからだがだるいわ···」
「おはよ、アキじーちゃん···。このだるさ、これにたえるのもひーろーのつとめなのか···」
「おはよう、アキさん。時差ぼけって変な感覚なんだなぁ~。初めてだぜ···」
「おはよう、ナナ、ルメちゃん、アトラちゃん、クロくん。まだ時差ボケがキツいようだね。こっち来たって事は、リオはまだ寝てるんだね?」
「その通りよ···。だからご飯こっちで食べさせて!クロくんもいるんだし」
「あぁ~、まぁ予想通りだったか。うん、いいよ。寝起きにうちで温泉入ってきたら?今ハルたちが入ってるからさ。その間に作っておくよ」
「それもそうね!じゃあ、今日はアキの家の温泉に入るわよ~!」
そう言ってナナたちは温泉に入りに行ったよ。リビングにはクロくんが残っちゃった。さすがにクロくんも一緒ってのはダメだからね。
ボクは料理を作りながらクロくんと話をすることにしたんだ。
「クロくん?昨日はゆっくり眠れたかい?」
「おう、おかげさまで。しかし大陸の間を一瞬で転移するなんて、すごい魔法を使うんだな?」
「まあね。ボクもリオも魔力量が多いし、あの変身みたいにちょっと変わった事もできるからね」
「やっぱりこっちの大陸には強い人が多いんだなぁ~」
「まぁ、かつての大魔王とかでこっちは荒廃していたからね。整調者もこの大陸に集中していたみたいだからなおさらかな?」
「確かに。整調者だった人たちにも会えるなら会っておきたいな!どれほどの実力があるのか気になるぜ!」
「あぁ~、もう言っても大丈夫かな?クロくん?これから話す内容はウェーバー大陸に帰ってからは内緒にしておいてね?」
「えっ?は、はぁ···。なんですか?」
「実はリオが整調者だったんだよ。大魔王ムーオを相手にしたんだよ」
「···え!?そ、そうなのか!?」
「それと、最後の整調者だったのがフーちゃんのお父さんとルメちゃんのお父さんなんだよ」
「マジッすか!?どうりで強いわけだぜ···」
「ははは!まぁ、他の整調者の人たちとも知り合いだから、こっちにいる間に会えるようにしておくからね」
「ありがとうございます!まさかこんなにすぐに会えるとは思ってなかったぜ···。しかもリオさんがそうだったなんて···」
「まぁ、普段のリオの行動見てたらそう思うよね~!でも、リオはやる時にはやるからね」
「それじゃあ、ここにいる間にリオさんに鍛えてもらうぜ!」
「そうしたらいいよ。リオは学園で魔法の講師もやってるから、教えるのは上手だからね!」
「俺、これまで我流でやってきたんで楽しみにしとくぜ!」
「うん。···今日はムリだと思うけどね」
「ははは···。だろうなぁ〜」
そんな話をしていたらハルたちが温泉から戻ってきたよ。モンドくんは顔が真っ赤になってるよ?のぼせちゃったのかな?
「あ~!きもちよかった~!」
「フー!もうあんなことはするなよ!」
「モンドくんはたのしくなかったの?」
「たのしく···、いやもうわけわかんねー!」
どうやらモンドくんは女の子に囲まれてイロイロサレタヨウダ···。まぁ、子どものお遊びレベルだからいいかな?
「ハル?何があったの?」
「···モンドが恥ずかしがってたのを無理やりフーが押さえ込んで体を洗ってあげてたよ。···さらにナナたちまで入ってきたから、モンドはおもちゃにされてた」
「うわぁ···。まぁハルがいるから度が行き過ぎることはなかったと思うけど···」
「···ん。···そこは注意した。···結婚した相手とならやり放題って言っておいた」
「ハルさん···。誤解を招くような発言なのでそれ以上は勘弁してください···」
「···?」
そしてクロくんも温泉に軽く入って寝汗を洗い流してもらってから朝食にしたよ。···リオ抜きでね。
「おいしい!アキさんは料理が上手なんだなぁ~!」
「ははは!クロくんの好みに合っててよかったよ。娘のナツの方が料理上手だから、王都で飲食店を経営してるけどね」
「そうなんだな!いや~、ホームステイに来て良かったぜ!」
朝食を食べながらいろんな会話をしつつ、今回の旅の疲れを癒すことができたよ。明日からものんびりしつつ、リオの鍛練や今後の準備をするとしますかね。
「ちょっとーーー!?オレのメシはどうなってるんだーーー!?起きたら夜だったぞーー!!」
···メシの時間なのに起きなかったリオが悪いんだけど?夕方に起きるって···。
久しぶりののんびり回でした。モンドくんはほぼ女湯に入っちゃったのも同然でしたね〜。まぁ、お子さんなのでまだ合法ですけど、モンドくん自身はもう恥ずかしい!と思ってました。心は大人になりたい!という事なんでしょうね。
さて次回予告ですが、フユくんたちが全員帰省して全員集合します。もちろん、ヨウくんはフーちゃんと会えて嬉しがりますよ〜!キミ、そんな子じゃなかったのにね···。
そしてみんなで修行します。みんなでクロくんを指導しますよ〜。
それではお楽しみに〜!




