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【シリーズ完結!】アキの異世界旅行記2 ~トラブルにまた巻き込まれて···もううんざりしてます~  作者: ぷちきゅう
第3章 テスラ共和国編

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3-7.砂嵐から逃げるよ~!

  グロー歴523年8月18日 曇


「それじゃあ、お世話になりました」


「なんの!こちらこそ助かったぞ。ナギも世話になったようだしな。また近くに来たら寄ってくれ」


「はい。そうさせていただきますね」



 ちょっと寄り道が長くなっちゃったね。まぁ、緑竜の集落での困りごとを解決できたからいいか。あれはボクたちじゃないと解決できなかったしね。



 さて、緑竜の集落を出てテスラ共和国への街道まで戻ってきた。ここからは街道沿いに進んでいけばいい。


 街道は幅は広いものの、行き交う荷馬車はそれほど多くない。まぁ、今は8月だからね。収穫時期はもう少し後かな?


 元の世界でも収穫時期の物流は繁忙期だからね。主に北海道の農産物だけど、船や貨物列車なんかはひっきりなしに運んでるんだよ。


 のんびり街道を歩いていると、景色はだんだん荒涼とした感じになってきたね。街道の路面には場所によっては砂が積もっていたよ。(わだち)もできてるところがあったよ。


 どうもこの大陸は元の世界のアメリカっぽい気候のように思うね。見渡す限り荒野が広がってカウボーイが走ってそうな雰囲気だね。西部劇の中に入ったような気分だよ。


 そう思ってると···、街道の右側の遠くの方に大きな土煙が上がってるのが見えたんだ。



「リオ?なんか右側に土煙が上がってるね」


「おー、ホントだなー。結構大きいぞー。なんだろなー?」


「ちょっと遠すぎてオレでも見えないなぁ〜」


「レオでも見えないか···。もしこっちに来るようなら気をつけないとね」



 ···しまった!今のはフラグ立ったような気がするぞ!?言ったあとに後悔したんだけど、時すでに遅し···。



「じーじ?あれ、こっちにむかってない〜?」


「···フーちゃんもそう見える?」


「おれもそうおもうぜ。だんだんおおきくなってるしな」


「やっぱりモンドくんもそう思うよね···。リオ、竜モードになって飛んで逃げようか?」


「そうだなー。空に逃げたら大丈夫だろうなー」



 リオに竜モードになってもらい、上空に逃げた。相変わらず土煙はこちらに向かってるね。いったいなんなんだろうね?


 土煙は街道の右側全体にまで広がってきた。これって···、もしかして!?



「リオ!高速飛行魔法で逃げて!砂嵐だ!」


「砂嵐ー!?なんだそれー!?」


「説明はあと!今すぐ逃げよう!」


「わ、わかったぞー!」



 リオは一気に加速して砂嵐から離れた。さすがにこの速度だったら大丈夫だね。



「逃げ切れたかな···。ふぅ〜、実際に見たのは初めてだったから判断が遅れちゃったなぁ〜」


「でも逃げ切れたぞー。アキ?砂嵐ってなんだー?」


「砂が強風で巻き上げられた嵐だよ。巻き込まれると砂まみれにされる以外にも視界がなくなったりするんだよ。ひどい場合は砂に埋もれてしまうし、砂を吸い込んで変な病気にかかることもあるんだよ」


「はー、おっそろしいなー」


「自然現象だから仕方ないけどね。今回は飛んで逃げれたけど、逃げ切れない時は鼻と口を布でしっかり覆って吸い込まないようにしつつ、動かない事が大事なんだよ」


「なるほどなー。とりあえず過ぎ去ったから街道に戻るかー?」


「そうだね。じゃあ戻ろうね〜」



 砂嵐が去って1時間ぐらいしてから街道に戻ったけど···、砂でどこが街道かわかりにくくなってたんだ。


 これはちょっとまずいなぁ〜。砂を吸っちゃうね。仕方ないからこのまま飛んで行くか!



「リオ、このまま飛んでいこう。ちょっと旅情感ないけどね」


「そうだなー。またさっきみたいになったら身動き取れなくなるからなー」



 というわけでリオに乗ったまま飛んでいった。速度はかなり落としてもらって遊覧飛行っぽいけどね。



 2時間弱飛んでもらうと、景色が変わってなにかの牧場っぽい風景になった。どうやらテスラ共和国に入ったみたいだね!


 だったらもう飛んでる必要もないね。ここからは徒歩で行くか!



「リオ!もうテスラ共和国に入ったみたいだから、ここからは歩いて向かおうか!」


「そうだなー!遠くに門が見えるしなー!」



 リオは近くの平野に降り立った。といってもここも牧場の敷地内かもしれないんだけどね。


 すぐ近くに街道があったので、街道に戻ってから門に向けて歩き出した。



「じーじ!あれな〜に〜?」



 フーちゃんが牧場で飼われてる動物を指差した。



「···う〜ん、牛っぽいんだけどよくわからないなぁ〜。リオは知ってる?」


「いやー?」


「オレは知ってるぜ。カウだな」


「カウ···?あぁ~『Cow』って事か。レオは知ってたんだ。じゃあ牛だね。おいしいお肉が取れるし、ミルクも取れるんだよ」


「へぇ~!そうなんだ〜!」



 確かに牛なんだよ···。思いっきり筋肉ムキムキなのもいるんだけど···。肉質硬くないかなぁ〜?


 かなり多く放牧されているようだね。柵もないしおとなしいようだよ。


 しばらく見ていると···、遠くの方に犬っぽいのが群れでいた。それが近づいてきたんだよ!


 まずい!飼育されてる牛なんて格好の餌だよ!ボクが声を出そうとする前に犬っぽいのが群れで牛たちに襲いかかった!



「あぶない!」



 やっと声が出たけど、どうしよう!?魔法を使ったら牛まで巻き込んじゃう!魔力剣で各個撃破も間に合わない!


 それでも駆け出そうとしたボクだったけど、レオがボクの襟首を掴んだ!



「えっ!?レオ!?」


「大丈夫だ。見ていろ」



 そう言って見ていると···!?



「ブモォーー!!」



 ドスーーーン!!!



 なんと!?筋肉ムキムキな牛が突進して思いっきりタックルしたよ···。そして他の牛が犬の群れを踏み潰して食べちゃった···。ここの牛、雑食なんだ···。



「ほらな。あのカウは戦闘タイプのカウだからな。そうじゃないヤツと勘違いして突っ込んできた獲物を逆に狩るんだよ。別名『偽装カウ』だな」


「おとなしいとみせかけて実は自分たちを狙う相手には容赦ないって事か···。お肉にする時に抵抗されそうだなぁ~」


「いや、あれは食べられんだろうなぁ~。近づいたら襲われるからな」



 それってある意味怖くないかなぁ~?牧場の人も大変だろうなぁ~。



 さて、そんな牧場を通り抜けた先にテスラ帝国の入口の門が見えてきたよ!さ~て、どんな国なんだろうね?

 砂漠といえば砂を思い浮かぶ方がほとんどだと思いますが、実際には岩だらけとかが多いんですね。そして砂の砂漠は砂の粒子が非常に細かいために、厚手の服を着ても服の中に砂が入り込んでしまうそうです。車なども駆動部に砂が入り込んでやられやすいという過酷な環境なんですよ。

 砂の粒子が細かいということは、肺へ吸い込みやすいということなんです。だからスカーフで口元を巻いてる方がほとんどなんですね。砂嵐は恐ろしいですよ~。

 作者はアメリカを鉄道で旅行した際に砂漠地帯を通りましたので、見たことはありますが、歩いたことはないですね~。まぁ、歩くようなとこじゃないですが(笑)!


 さて次回予告ですが、テスラ共和国にたどり着くことができました!ただ、入国審査はいつも以上に厳重でした。道中には怪しい荷馬車もあったり···。とりあえずホテルに着いてチェックインしようとしたらさらに1時間時差がありました。仕方なく喫茶店で待つことにします。


 明日はまたまた夜勤なので朝に投稿します。先日は底冷えして凍えそうでしたよ···。皆さまも暖かくしてお過ごしくださいね!

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