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【続編完結!】アキの異世界旅行記2 ~トラブルにまた巻き込まれて···もううんざりしてます~  作者: ぷちきゅう
第9章(最終章) 戦争を食い止めろ!

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最終話 グランドフィナーレと次の旅行計画

 このお話でアキくんのお話3シリーズのグランドフィナーレとなります!

『帝王!討ち取ったりぃーーー!!(生きてるけどね)』



 ボクが『ふしぎなメガホン』の拡声魔法で情報は戦場全体に伝わった!帝国軍側は完全に戦意を喪失して、戦車には白旗がシュパッ!と上がった。某戦車アニメじゃないんだけどさ···。


 帝国軍の戦車部隊は半数以上が潰されていたよ···。リオ一家と新旧整調者(ピースメーカー)チームの戦績はほぼ一緒だった。魔法使えなかったのに暴れすぎなんじゃないの···?


 みんなボクのところに集まってきたよ。もちろん一応総大将(・・・・・)のエレさんとナビさんもね!


 帝王にはアイリさんが回復魔法をかけてくれた。ただ···、それでも目を覚まさなかったよ。



「···アキさん。大変申し上げにくいことなんですが···、帝王の命はもう長くなさそうですわ···」


「えっ?どういうことですか?」


「確かに回復魔法は効きましたわ。しかし目を覚ますほどの生命の力が、もう帝王には残されていないようですわ」


「まさか···、『時間がない』というのはこういうことだったのか。『もはやどうすることもできない』というのも···」



 すると、ナビさんとエレさんがこう言った。



「どうやら体を乗り換えてたようだけど、魂がもう擦り減っちゃってできないみたいだね。神としての最期のようだよ」


「そんな事があるんだな。って、オレはもう人間に戻ったから関係ないけどな。そういえばコイツって日本出身だったんよな?最期に名前ぐらい聞いておきたいけどな~」



 確かに。ボクとエレさんと同じ日本出身だからね。そう考えていると、わずかだけど帝王に意識が戻ったようだ。



「···余は、負けたのだな···?」


「はい。あなたは負けました。帝国軍もすべて降参しています」


「···そうか。···最期の悪あがきも、失敗してしまったな」


「ひとつ聞かせてください。日本でのあなたの名前は···、何だったのですか?」


「上野···、(わたる)···」


「···は?もしかして···、『うえっち』か!?」



 え?エレさんの知り合いなの?



「···懐かしいあだ名を聞いたな。なぜ知ってる···?」


「オレだよ!江口だよ!」


「···な?なんだと!?え、江口なのか···!?」


「まさかお前まで神になってたのかよ···」


「ということは···、エーレタニアは···?」


「そう、オレが創造した世界だよ」


「知らなかった···。そんな事だったとは···」


「なぁ、ナビくん?こいつは知り合いなんだけど、どうにかなんない?」


「う~~ん···。どうにかしてあげたいんだけど···」



 魔法もダメ、神の力もダメ···。となると···、え~?あの手段使っちゃう?もう考えられるのはコレぐらいなんだけどさ···。


 まぁいいか!とりあえず聞くだけ聞いてみたらいいか!ボクは『あのボタン』を無限収納カバンから取り出した!



「アキくん?···え!?まさか!?」


「とりあえずせっかくもらってるんで、使ってみましょう。ポチっとな!」



 そう、ボクは『宇宙人呼び出しボタン』を押した!



 『ピンポーン!まもなく、到着します。しばらく、お待ちください。呼び出し、ありがとうございました』



 ···なんでバスの『つぎ とまります』のような音がするのさ?この宇宙人、遊び心多すぎね?


 押して3分で空には巨大なUFOの母船が現れたよ!?某カップやきそばができる時間で来るのかよ!?帝国軍もボクたちの仲間も大騒ぎになった!


 母船から光が下りてきて、そこに惑星調査員のジョーさんとトミーさんとリーさんが某RPGの宇宙の殺し屋の格好の宇宙服で出てきたよ···。ホント、世界的有名な某花札屋さんにケンカ売るスタイルはやめてほしいんだけどなぁ~。



「やあ、アキさん!あのボタンを押してくれてありがとう!」


「···は?どういうことなんです?」


「あれは調査員の評価にも影響するのさ!『友好な関係を築いた証』という扱いになるんだ!これでボーナス増額確定だーー!!」


「···はぁ、世知辛いですね」


「今回はどういった用件かしら?」


「実は···」



 ジョーさんたちに事情を説明すると···?



「だったら母船で調査···、ゲフンゲフン!治療しよう!もしかすると『キカイノカラダ』になってしまうかもしれないけどな!」


「私たちに任せなさ~い!ちゃんと生きて返して(・・・・・・)あげるわ!」


「大丈夫だ!問題ない!我々にも実績はあるからね!安心して任せてほしい」


「というわけですがエレさん?いいです?」


「いいんじゃない?それしか手がないんだったらさ。それにしても本当に宇宙人いたんだなぁ~!」


「ウェルさん?とりあえずなんとかなりそうなので、宇宙人の皆さんにお任せしますけど、いいですか?」


「···どうしてこうなった?」



 それはボクが言いたいんですけど?···ごめん!またもう一度心の中で叫んでいいかな!?



『あーーーー!もうめちゃくちゃだよーーー!!』



 こうしてぶっ飛んだ結末で、この戦争はあっけなく幕を閉じたのでした···。めでたしめでたし···?




  グロー歴525年12月25日 雪


 あの戦争から1月以上経った。


 あの後、ボクは3日学園を休む程度で済んだのは良かったよ。バタバタしたけどさ。学生のみんなには最低限の負担で済んだ。


 マクス帝国では建設された工場が爆破されたらしい。帝王が倒されたとの情報が入った翌日にやったそうだ。どうも教授が悪用されないようにとの判断でやっちゃったんだってさ。


 そして教授はなんとピムエム皇国の技術開発部の研究員に内定してしまったんだ!そのまま帝国にいたら今回の技術が悪用されるかもしれないから、こっそり亡命しちゃったんだよ···。もちろん、パスさんがスカウトしちゃったんだ···。



『ここなら思いっきりいろんな研究ができるぞ~!ここは天国だーー!!』



 これ、内定が出た時の教授の魂の叫び声だったんだ。もちろんジャミンさんたち4姉妹も一緒に来ちゃったんだ。


 帝国は一時的にテスラ共和国とサバール王国が共同統治という形で収まった。小国家群もあるので、当面は政局的に混乱が続きそうだよ。某ロマンあふれるRPGの2作目のように『関係ない、帰る』は選択しなくてよかったと思うよ。



 そうそう、帝王は宇宙人の技術力と魔法技術力を併せたトンデモ技術で一応命はとりとめたらしい。『ナニヲサレタノカワカラナイ···』と言ってたけどね。


 今はエレさんの家で過ごして、エレさんの神様の業務(スマホゲーム)を手伝いしてくれてるようだよ。


 どうもエレさんよりも円滑にリフォームできているようで、ボクへのGP借金が少しずつ減っているようだ。


 ナビさんも『アシスタントじゃなくて、本当にエレくん倒して(・・・・・・・)復職するかい?』って言っちゃったらしく、エレさんも『やらせはせん!やらせはせんぞーー!』って大ゲンカしちゃったんだってさ。その日、エレさんはボクのうちに来て、レオに愚痴ってたよ。



「レオぉ~~!オレ、才能ないのかなぁ~~?ある意味寝取られた気分だよ~~!」


「なに気持ち悪いこと言ってんだ!!相手は男だろうが!?おい!?抱き着くな!うわっ!鼻水とよだれつけんなよ!?も~~!しっかりしやがれ!お前にはお前のやり方があるだろうが!このエーレタニアを完成させたんだろ!?自信持てよ!?」



 まぁ、ボクとしてはGP借金が返してくれるのならそれでいいんだけどさ。



「ふぅ~」



 ボクはリビングで久々にくつろいでいた。今日はハルもお休みだったので、二人でのんびり過ごしてるんだ~。



「···次はどこに行く?」


「東かなぁ~?『カンデラ大陸』ってのがあるみたいなんだよね~」


「···そう」


「地図アプリで存在だけ(・・・・)確認できるんだけどね。ボルタニア大陸とは交易をしてないから、まったく謎なんだよなぁ~」


「···強いやつがいそう」


「ハルさん?もしかして、それが目当てですか?」


「···もち。···それに、そろそろモンドとフーに相手がいた方がいい」


「···え?嫁と婿探しもするの?早すぎない?」


「···うん」


「それって、モンドくんとフーちゃんが言ったの?」


「···ううん」


「恋愛は自由なんだからさ~。あんまり言っちゃダメだよ?」


「···でも、私たちみんな旅して相手見つけたよ?」


「ウェーバー大陸でいなかったから、よそで見つけよう!って事?」


「···うん」


「あぁ~、まぁ運命の出会いが未知の大陸にあるかもしれないって事かぁ~」


「···可能性はある」


「わかった!じゃあ次の目的地はカンデラ大陸にしよう!旅行計画を立てておくよ!」



 今回のウェーバー大陸の旅はこれでおしまいだよ!でも、たまには遊びに行ったり食材を仕入れに行ったりもしているからね!




『···うん。この時、おれはちょっとだけしか活躍してないけど、その道中でパパたちにはこんな事があったんだなぁ~。今回の旅行はこれでおしまい。次はカンデラ大陸ってところに行くんだ。そこでもパパは変なトラブルに巻き込まれちゃうんだけど···、今日はもう遅くなったからここまでにしておこう。···また、時間がある時にパパの日記を読ませてもらうね!パパ···。おやすみ』




 『アキの異世界旅行記2 ~トラブルにまた巻き込まれて···もううんざりしてます~』    完




※ここまでシリーズ3作品をお読みいただき、誠にありがとうございました!


 これにてアキくんの物語は処女作の本編からの構想通りグランドフィナーレとなり、幕を下ろさせていただきます。


 しかし、まだまだアキくんはエーレタニアを旅していきます。次の目的地はカンデラ大陸という場所のようですが、まったく構想もネタもありません。アキくんたちが旅行をしているという内容で完全完結をしたかったというのもありますし、もしネタができれば『アキの異世界旅行記 3』として再開するかもしれません。


 作者としましては、ド素人なのにここまで本当によく書いた!と思っています。3シリーズに分割しましたが、トータル179万字という大長編になるとは思いもしておりませんでした。本編100万字ですらギリギリだったんですからね。よく続きましたよ。


 さて、アキくんの物語の幕は閉じましたが、『ぷちきゅう劇場のシアター2』では2月に上演しました新作の『継承者ライ、荒廃した世界を生き抜く!』の幕が、明後日開きます!全席自由席です!昔の劇場はこの方式でしたね~。もちろん、無料ですよ~。


 お時間ありましたら、引き続き『ぷちきゅう劇場』で楽しいひとときをお過ごし下さい。飲食店の許可はとっていませんので、ポップコーンやドリンクは持ち込みでお願いしますよ(笑)!


 重ねてご来場、ありがとうございました!この後夜にネタバレ集を投稿し、明日はアキくんたちの軌跡の年表、そして明後日からはシアター2でお目にかかりましょう!

 文末に感想を書いておりますので、ここはなしにしておきます。


 このあと夜にネタバレ集を投稿しますので、もう少しお付き合いください。

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