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【シリーズ完結!】アキの異世界旅行記2 ~トラブルにまた巻き込まれて···もううんざりしてます~  作者: ぷちきゅう
第9章(最終章) 戦争を食い止めろ!

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9-2.マジックキャンセラー

 アクロに帰ってきたので、ボクはエレさんのところに来て状況の説明をしているんだ。ここからは前回の続きだよ。



「あと、マクス帝国がテスラ共和国とサバール王国を属国にしようと脅してるようですよ」


「本気で戦争しようとしてるんだなぁ〜。でもアキくんたちは出撃しないでしょ?」


「もちろんですよ。ボクたちは兵士じゃないですし、いくら戦争でも人殺しは極力したくないですよ!それに、ボクは戦争を止めたいと考えてますからね」


「それ、どうするのさ?」


「そこが難しいんですよね。武力をなくしてしまうか、戦う意志をなくしてしまうか。これについては世界征服を諦めてもらうのがいいんですけどね」


「アキくん···。それって某ロボットアニメの完全平和主義者の理論でしょ?」


「参考にはさせてもらいましたけどね」


「なら、アキくんも某モ〇ルスーツを開発しちゃいなよ!」


「いや、さすがにそれは···」


「宇宙人に知り合いできたんでしょ?簡単じゃね?」


「だから、そう簡単に呼んじゃダメですってば!」


「魔法技術と宇宙人の技術を組み合わせたら、いいのができると思ったんだけどなぁ〜」


「動力源は魔力ですか···。某ロボットファンタジーアニメの銀髪少年じゃあるまいし···」



 うんうんうなっていると、ナビさんから助言があったよ。



「現状、相手の戦力ってわからないよね?」


「そうですね。大きな工場が建造中なのは上空から見えましたけどね」


「だったら、スニーキングミッションとして潜入するか、スパイを雇うってのはどう?」


「潜入捜査···。ハルが得意だけど、危険だよなぁ〜。スパイたって、そんな人脈···。あっ!教授だよ!」


「教授?アキくん、知り合いいるのかい?」


「ええ。元は別の世界の神様だった研究者の方ですよ」


「おっ!?いいじゃんか〜。連絡は取り合えるのかい?」


「青竜高速特急便の切手を渡してますので、こっそり行商人に渡していれば届くと思いますよ。ただ、ボクからは連絡できないですね···」


「そう、うまくはいかないか〜」


「そのあたりはおいおい考えますよ。そうそう、ウェーバー大陸の西端で異世界の神様がリゾート地作ってましたよ。その神様から手紙預かってますよ」


「おっ!?もしかしてトランさんかな〜?」


「ナビくん?知ってるのかい?」


「『神様 Zoom in!』でね〜。どれどれ〜?」


「ナビくん?何が書いてあるのさ?」


「おぉ〜!招待券だよ〜!コテージ用意してくれてるってさ!」


「いいじゃんか!でもどうやって行くんだい?」


「············」


「意味ないじゃんか!?」


「じゃあエレさん?ボクが長距離転移する時に一緒に行けばいいんじゃないです?」


「その手があったな!アキくん!その時は声をかけてくれよな!」


「はい、はい」



 こうして情報交換を終えてボクは帰宅した。おみやげも渡しておいたよ。ヒステリシスでいただいた『よくわからないけど甘そうな果物セット』だけどね。


 次の確認はデスクトップPCだよ!スマホじゃ限界を超えていたからね〜。どれどれ?ポチッとな!


 コントロールパネルを開くと···、おいおい!?めっちゃ性能良すぎるじゃんか!グラボも元の世界にいた時の最新のもの使ってるし!


 これ、普通に買っても40万前後するんじゃね?そりゃGPたらふく使ってしまうわ···。


 ほぼ元の世界で使っていたPCと一緒だったわ。ブラウザがあんまり使えないけどね。ゲームのダウンロードはなぜかできてしまうよ···。結構入ってるぞ?コピー、GP使いまくってゲームやりまくってたな!?


 あとはデスクトップに『ワンワン!どらいぶデータ版』なんてショートカットが作られていたよ。なんじゃこりゃ?


 ついついそのアイコンをダブルクリックすると···!?


 おい!?なんでボクの元の世界のPCのデータが全部見れるんだよ!?


 ま、まさか···?あのデータまで···!?


 ···はい。ピクチャフォルダに隠しフォルダがありましたよ。他の人に見られちゃいけないヤツです。夢の中でハルや子どもたちにも見られちゃったけどさ···。


 ···うん。もうこれは用済み(・・・)だから削除してやる!



『このフォルダは管理者によってロックがかけられており、削除できません』



 ···おいコピー!?なんてことするだー!!これはボクの黒歴史なんだからさ!しかも管理者だと!?ボクじゃねえのかよ!


 だからコピーは以前に『恥ずかしいものの場所は全部把握』って言い切ってたんだな。このえっちいデータのことだったのかよ···。



  グロー歴525年8月29日 雨


 朝、ケンが久々にアクロにやって来た。アトラちゃんをお迎えに来てくれたんだね。



「アキパパ!アトラが迷惑かけなかった?」


「アトラちゃんはしっかりしてたよ。ちゃんと正しい正義を貫こうとしていたさ」


「それは良かったよ。アキパパのおかげでアトラも正義についてしっかり考えてくれたみたいだしね」


「パパ!あたいはいつもしっかり考えてるぞ!」


「えっ?そ、そうだったんだ···」


「ははは!アトラちゃんは世界樹で『救世主』にもなって活躍したからね」


「アキじーちゃん!?あれは恥ずかしすぎたぞ!」


「アトラ、そんな事があったんだね。帰ったらみんなに聞かせてあげてね」


「パパ!?」


「ははは!そうそう、アキパパ宛の手紙を預かってたんだ。これ、渡しておくね」


「おっ!ありがとね。差出人は···、教授からだ!」


「知ってる人なの?」


「マクス帝国の偉い人だよ。ボクから手紙が出せないのが残念だなぁ〜」


「じゃあ、ぼくの名前で渡すようにしておくよ。書けたらいつでも連絡してね」


「うん、そうするよ」


「アキじーちゃん!今回も楽しかったぜ!次回もよろしくなー!」


「うん、アトラちゃんもお疲れ様!」



 こうしてアトラちゃんはケンと一緒にアイム島へ帰っていったよ。



 さて···、教授からの手紙には何が書いてあるのだろうか?



『アキくんへ

 ご無沙汰しているね。あれから2年が経ってるしね。

 さて、アキくんが気になる現時点でのマクス帝国の状況をお伝えしようと思う。かなりマズい事になってきてるが、現時点での攻撃はあまりオススメできない。可能なら完成間近あたりのほうがダメージは大きいのでは?と思うのでね。

 必死の洞窟の奥深くには古代の兵器が朽ちた状態で発見されたよ。すべて壊れていたのですぐには使用できない状況だが、帝王独自の回収及び分析部隊が結成されて、猛スピードで解析されている状況だ。

 その中で脅威となるものがあったので、存在だけ知らせておくよ。周辺魔力を吸収して電力に変えて動く人型決戦兵器と、周囲の魔法を無効化する『マジックキャンセラー』だ。

 この2つは魔法を使うキミたちにとっては非常に不利になりかねないものと思われる。

 何かしら対策をしてウェルのやつを止めてほしい。』



 ···予想通りか。やっぱりあの洞窟には古代の秘密兵器が遺棄されていたんだな。


 そしてやっかいなのは『マジックキャンセラー』だな。周辺というのがどの程度の範囲かが書いてないけど、これを使われたら身体強化魔法など、ボクたちの優位性が完全に失われてしまう。おそらくボクとリオの合体変身魔法も強制解除されてしまうかもね。


 これ、魔道具の過剰使用で周辺の魔力濃度が薄くなってしまったかつてのピムエム皇国の状況を、その人型決戦兵器でやろうってのか。


 こっちの優位性を潰して自分たちが優位に立つ。確かに戦争の基本戦術のひとつだよ。


 魔法嫌いなので魔法を使わせられないようにしてしまえばいいってか。あの帝王らしいやり方だな。


 さて···、どうしようかなぁ〜?

 マクス帝国が開発していたのは人型決戦兵器とマジックキャンセラーという魔法無効化フィールド形成と同時に吸収した魔力を電力に変換してしまうものでした。

 エレくんも言っていますが、某モ〇ルス〇ツというよりかはアキくんが言った、魔力で動く大型騎士に近いものでしょうね。こちらは某なろう作品でアニメ化どころかスパロボにもなろう作品初となる登場を果たした某作品ですね。詳しくはネタバレ集で解説いたしますよ。


 そしてアキくんのPCにはなんと!?元の世界で蒐集していたえっちいデータまで入っちゃってました!しかしそれがもう必要ないなんて···、アキくん?ハルちゃんと仲いいですよね~(笑)。


 あと、教授は完成間近で攻める方をオススメしていましたが、これは現実でも同じです。作り始めで壊しても、再開は容易なんですが、完成一歩手前で壊されると撤去して新設に時間がかかるのもそうなんですが、精神的にやられます!RPGでラスボス一歩手前まで何十時間かけてやったデータが消えた瞬間と同じですね。顔が真っ青になってやる気が一気にマイナスになりますよね~。


 さて次回予告ですが、マクス帝国の兵器開発状況が判明したので、アキくんたちは対策会議をちーむッス!で行います。魔法主体の世界なのに魔法が使えない!というかなり不利な状況で、アキくんたちはどのようにして挑むのでしょうか?

 そして会議終了後にアキくんの家を見知らぬ人が訪ねてきます。いったい誰なんでしょうか?


 それではお楽しみに~!


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