9-1.コピーアキのやったことを確認しよう
本日より最終章全9話+振り返り年表をお届けしますよ~!
グロー歴525年8月28日 曇
おはよう。今日は曇ってるせいか、日差しがない分涼しいね。
ちなみに起きたのは午前11時でした···。時差ボケがやっぱりキツいわぁ〜。しばらくはのんびりする予定だし、今日はコピーが自宅整備をしてくれたところを確認するとしようか。
「おはよう〜、じーちゃん」
「おはよ〜、じーじ」
モンドくんとフーちゃんが起きてきたけど、さすがに今日は早朝トレーニングはムリだね。時差ボケがしんどいもんね。
「おはよう。モンドくん、フーちゃん。眠気覚ましに朝風呂入っておいで」
「うん。フー、先に入ってくれ」
「え〜?一緒に入ったほうがいいよ〜!」
「···はあっ!?ちょっと待てよ!?」
「いいからいいから〜!」
「ちょっ!?引っ張るなぁ〜!まだ寝ぼけてるのかよ〜!?」
「フーはちゃんと起きてるよ〜!」
またまたモンドくんはフーちゃんと一緒に朝風呂に連れて···、『連行』って表現がいいのかなぁ〜?
じゃあボクは朝食兼昼食···、いわゆるブランチを作っておくか!
さてブランチの後、ボクは外に出ようと玄関へ向かった。
玄関の壁にはなぜかうっすらと青く光るハリセンが掛けられてたよ···。どうも雷魔法付与されたハリセンで、頭をこれで叩くと記憶が消えてしまうらしい···。『某竜退治ゲームの呪われたBGMまで流れるようスピーカー内蔵』だと···?
高機能なのかギャグなのか、さっぱりわからんものをコピーは置いていったなぁ〜。
さて、まずは玄関出たところにある落とし穴だ···。これ、玄関のすぐ横に『川へ直行!非常時に押すんやで!』って書かれた赤色の大きなボタンがついてたわ···。
···ポチッとな!
バコンッ!!
···おぉぅ、結構大きいぞ?5人一気にまとめてボッシュ◯トしたって自宅警備日誌に書いてたなぁ〜。押し込んだボタンを引っ張ると、『バタンッ』って音がして何事もなかったような状態に戻ったよ。境目も消えてるって···、どういう仕組みなんだよ?GP使ったからだろうけどさ···。
庭に出てみた。きれいに芝刈りされてるし、生け垣も庭師さんがやったんか!?っていう出来映えだったよ···。コピー、これだけで食っていけるんじゃね?ご近所さんからも絶大な信頼得てたみたいだし···。
「あら?アキさん、お戻りになったんですね?」
お隣の奥さんが声をかけてきたよ。
「こんにちは。無事戻ってこれましたよ〜」
「お疲れ様でしたね。そう言えばシュウさんは?」
「昨日夜に引継ぎしまして、もう帰りましたよ」
「そうだったのね···。シュウさんにはいろいろ優しくしていただいたりしてお世話になってしまって···」
「えっ···?そうだったのですか?」
「そうなんですよ~。旦那のムリを相談したら快くやってくださったんですよ!ほら!うちの屋根、きれいになったでしょ?」
「そ、そうですね···。うちもきれいにしてもらえましたよ」
「また···、お会いできるかしらね〜?」
「(···え?)そ、そうですね···。ボクも長期留守にする時はまた依頼するとは思いますけどね」
「そうそう!塗装のお代はアキさんに支払ってって言われてたのよ。今お支払いしてよろしいかしら?」
「ええ、いいですよ。···え?ちょっと多くないです?シュウさんからは5万ジールって聞いてますけど?」
「多い分は次回シュウさんを呼ばれた際にお渡しいただけませんか?私からの···、気持ちなんで···(ポッ)」
「ははは···。わかりましたよ」
···おいおい!?お隣の奥さん?もしかしてコピーにときめいてしまったのか!?
やめてくれよ!こんな身近でドロドロの三角関係の昼ドラは!しかも相手は人形だよ!?
ちなみにこのエーレタニアでは複数の嫁さんや旦那さんの結婚が可能なんだよ···。エレさんが『恋愛は自由じゃね?』って事で文明化しちゃったんだとさ。何考えてんだよ···。
えっ、ボク?ボクはハル一筋だよ!!ハル以外なんて考えられないんだから!!
そうそう、屋根にはきれいな空色の防水塗料が塗られていた。リオの家も同様だね。壁もきれいにしてくれてるわ···。コピーに任せておいてよかったかな?
でも、レオはものすごい不機嫌だったなぁ〜。貯めてたGPを7割も使い込んじゃってたらしいからなぁ〜。そのうちの半分以上はゲーミングデスクトップPCに使ってたから、今後のボクのお仕事でも有効に活用させてもらえるのはありがたいんだけどね。こちらは後で確認しよう。
さて、やって来たのはエレさんの家だ。今後の相談もしておきたかったしね。
コンコンッ!
「エレさーん!アキです!おみやげ持ってきましたよ〜!」
ドタドタ!ガチャッ!!
「やあアキくん!無事帰ってきたようだね!おみやげは!?」
「···エレさん?ちゃんと後で渡しますから。中に入れてもらってもいいです?」
「おっと!そうだったね。どうぞ〜」
中に入るとナビさんが忙しそうにキーボードを···、叩いていなかった。なんか猫耳のカチューシャつけてモニターを見ているだけだったよ。
「やあ!アキくんお帰り〜!」
「ナビさん?今日は落ち着いてるんですね?」
「いやいや!ものすごく忙しいよ〜!」
「でも監視してるだけなんじゃ?」
「ああ、実は創世神にまた設備投資してもらってコレ買ったんだよ〜」
「コレって猫耳のカチューシャ?」
「そう!これは脳内で思った事が直接入力できちゃう『ワイヤレス脳内キーボードカチューシャ』って最新の製品なんだよ〜!おかげで肩こり解消しちゃった!」
「プログラマーが頭に直接ケーブルつないで出力したい!って妄想を実現しちゃったのかよ···」
「コレいいから、アキくんとこのナビにもつけてあげたら?」
「うちのナビはスマホ内専用なんで、必要ないですよ?(実体化できるってバレちゃマズいからね!)」
「···あっ!?そ、そうだったね〜。そう言えば必要なかったね〜!」
···ん?これはナビさん知ってるな?コピーはバレたみたいだけど、これだとレオの事も知ってそうだなぁ〜。
「なになに?ナビくんはアキくんのナビを知ってるの?どんなナビなんだい?」
「直接会ったことはないけど、新人なのに実力派のナビってウワサは聞いてるよ」
「へぇ〜、アキくん?そうなのかい?」
「ええ。ですが、あまり人前には出ないんで、今スマホに呼びかけても出てくれないんですよ(今スマホの中にいるけど、エレさんにレオは会わせられないからなぁ〜)」
「そっか〜。機会があれば会ってみたいなぁ〜」
「そうですね。本人の人見知りが収まれば出てくると思いますよ?」
「そうかい。ならその時にあいさつさせてもらうよ」
ふぅ~、なんとか切り抜けられたよ。さて、本題の話をするか。ボクが今回の旅について話すと···、
「世界樹、海底都市に宇宙人かぁ〜。世界樹は覚えてるけど、海底都市や宇宙人なんて創った覚えないんだけど?」
「エレくん?海底都市は創ったよ?『浮遊大陸作ったんだから、海にも都市欲しいよなぁ〜!』って言ってたじゃん」
「···マジで?全然覚えてないわ···」
「エレくんもボケ始めたんだね···」
「単なる栄養不足やと思うけど!?」
「はいはい。で、宇宙人は創ってないんですか?」
「「創ってないよ?」」
「マジか···。自然発生的な存在なのかなぁ〜?」
「でも人型だったんだよな?」
「ええ。某『最後まで泣いちゃダメなRPGの宇宙の殺し屋』みたいな格好でしたよ。マジでPKビ◯ムγ撃たれるんじゃ?って思いましたもん」
「アキくん···。隠す気ないでしょ?」
「でも、それが1番想像しやすいと思いますよ?エレさん」
「でも、アキくんがもらったそのボタンを押すと、来てくれるんだろ?ここで押してみないかい?友好的なら···」
「いくらなんでもここじゃダメですって!」
向こうはお忍びなんだから···。こんな観光地なんてダメに決まってるでしょ!!
実は···、
「ふぅ~!やっとエーレタニアの世界になじめる薬ができたな!」
「こうして臨床実験ついでにアキさんの住んでるところに来たけど···」
「ナニコレ!?スゲエ!温泉地じゃんか!?」
「よし!ここで思いっきり遊···、ゲフンゲフン!魔法の調査するぞ〜!」
惑星調査員の宇宙人3人組が宇宙服脱いでアクロに来ていたとは知らなかったんだよ···。
コピーアキくんは自宅警備中にアキくんが貯めていたGPを使いまくっていたので、ちゃんとグッズはアキくんに引き継いでおります。のちのちこのグッズは役に立つ時がきます。
お隣の奥さんはコピーアキくんにときめいてしまいました(笑)!本文中でもある通り、このエーレタニアでは旦那さん一人に対して複数の奥さんと結婚することも逆も合法です。倫理観ねえのかよ!?と思われるでしょうが、この世界の常識が通用しない世界ですのでご了承ください。一部の人がやってる程度なんですけどね。王族とか···。地球の歴史上でも昔はやっちゃってますからね。
そして宇宙人はエレくんが創ったのではありませんでした(笑)!もう自然発生的だったようでして、エレくんもナビくんもびっくりでしたね~!しかも最後にアクロに来ちゃいましたね。この3人組も楽しんでるようですよ。
さて次回予告ですが、エレくんとの打ち合わせ後半と、アキくんが家に戻ってデスクトップPCの確認をしますよ~。とんでもないデータが入ってることにアキくんは気づいてしまいます!
そして、マクス帝国の教授からアキくんに手紙が届きます。その内容とは、開発中の兵器の詳細が書かれていたのです。どんな兵器を作っているのでしょうか?
それではお楽しみに~!




