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【シリーズ完結!】アキの異世界旅行記2 ~トラブルにまた巻き込まれて···もううんざりしてます~  作者: ぷちきゅう
第8章 帰り道

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8-8.(番外編)コピーアキの自宅警備日誌 その5

 まいど〜!コピーアキやで!


 この自宅警備日誌もかれこれ5話目やなぁ〜。楽しんでもらえとるか?


 えっ?『十分楽しんだ』やて?なんで過去形やねん!?(ビシィッ!)オリジナルがまだ帰って来とらんねんからまだまだ続くで!


 あ!?『もう帰る』やて!?その選択肢はアカンて!某品川駅の英雄を倒す前にそれ選択したら攻略やり直しやで!?あそこ大変なんやから!いや、そうやなくて!せっかく見に来てくれたんやから、楽しんでいってほしいんや〜!



 グロー歴525年8月23日


 今日は平和な1日になりそうや···。昨日まではリナちゃんとこの子が格ゲーではしゃぎまくっとったから賑やかやったしなぁ〜。


 コンコン!


 ん?誰やろ?悪人レーダーにも反応しとらんな。


 そう思って玄関のドアを開けると、



「こんにちは〜!温泉給湯配管の定期清掃で〜す!···あれ?アキさんじゃない?」



 お〜!忘れとったわ!そういえば毎月やってくれとる温泉配管の高圧洗浄やな〜。これやっとかんと、湯の華で配管詰まってまうからな!



「ああ、怪しいものじゃないですよ。私はアキ様が旅行中に家の整備と警備を行う『ハウスキーピングのシュウ』と言うものです。アキ様から今日作業すると聞いてますよ」


「そうでしたか〜!いや、ビックリしましたよ。てっきり家間違えたかと···」


「すいませんね〜!ささ、どうぞどうぞ!」



 業者さんを風呂場へ案内したった。もう1人おって、その人は外の配管のバルブを閉めて、掃除口から水魔法で高圧洗浄を始めたわ。


 湯口からは白く濁った水が出てきたな。これが配管の壁に張り付いとるんや。どんどん張り付いていくと管が詰まってまうんやで。そうなったらもう配管丸ごと交換せなあかんねん。めっちゃ金かかるからなぁ〜。



「はい!濁り水も出なくなったので、これで清掃完了ですね!いやぁ〜、アキさんのお宅はやりやすいですよ〜!アクロで一番温泉に詳しいですしね〜」


「みたいですね。ココだけの話、あんまり私はアキ様に温泉の話をしないようにしてるんですよ」


「えっ?そうなんですか?」


「温泉の話を振ったら話が止まらないんですよ···(ボクにもずーーーーーっと温泉の話を散々聞かされたからな!)」


「あぁ~。それ、私も最初にやられましたよ···。危うく次のお客さんのところに遅刻しそうになって···」


「今日はアキ様いませんから、そこは安心だったんじゃないです?」


「あはは!それはナイショにしといて下さいよ?」


「ええ、もちろん!」



 ···しもた!?ナイショって言わへんだけで日誌には自動で記載されてまうわ!ま、ええか!気にせえへんやろ。



  グロー歴525年8月24日


 今日は雨や···。外も出れんし、なんにもでけへんからゲームしよか!


 今日やるんはシミュレーションゲームや!『ディーゼルカーでゴーゴー!』っちゅーゲームや。電車とちゃうんやで〜。『リアルを忠実に再現!』ってあったからダウンロードしてみたんや。ほな始めよか!



 まずは出庫点検から···?えっ!?そこからやるんかい!?ただ時刻表通り運転するだけとちゃうんかい!?


 まずはエンジンかけて···、よし!ええかんじやな!次は足回りに異常ないか···?モノホンちゃうんやからわかるかい!?油漏れとか異常振動とかはモニター越しではわからんわ!


 次はブレーキ試験か···。とりあえずまずは非常ブレーキやな!ブレーキ管のエアーを全部抜いて(・・・・・・・・・)非常ブレーキを動作させたで!そこから少しずつエア込めてブレーキを緩解させていくで!鉄道車両はブレーキ管のエアが抜けたら(・・・・)ブレーキがかかる仕組みやねんで。エア漏れしても止まるっちゅーわけや!『フェールセーフ』っちゅー考え方やねんで。最近の電車は違うタイプらしいけどな。


 よ〜し!これで完了やな!実際はもっとたっくさん点検項目あるし、会社や車両によってやり方ちゃうからな!ってボク(内燃の)甲種動力車操縦者免許持ってへんで!想像でやっとるフィクションやで!


 さて出庫やな!ホームへ行く入換信号機(入換信号機識別標識も点灯状態)が斜めの進行になったからいくで〜!シフトレバーを『変速』位置にしてからマスコン入れるで〜!


 ···よし!ホームの停止目標位置30cm以内に止めたで。シミュレーションやから加速度わからんし結構難しいなぁ〜。


 さて!出発信号機が青の『進行現示(げんじ)』になったな!ほな行くで〜!出発進行〜!


 ちなみにこの『出発進行』っちゅーのは『出発(・・)信号機が進行(・・)現示』の省略やねんで。鉄道以外でも使われとるけどな。


 ある程度加速してきたので、シフトレバーをいったん『中立』にしてから『直結』に切り替えたで!クルマと同様にディーゼルカーにもMTとATがあるんや。せっかくやからMTの車両でやっとるんやで〜。


 順調に進んどるんやけど···、突然なんやねんこれは!『車両故障が発生しました!』やて!?何がいかれたんや!?エンジン止まってもたで!?重故障発生か!?


 なになに···?『冷却水温度上昇』やて!?冷却水がないか、冷却水を冷やすラジエータがいかれとるんかいな!?ボクだけじゃ応急処置できひんやんけ!



『おいゴラァ!いつまで止まっとるんじゃい!はよ動かせや!遅刻したらワシの商談がおしゃかになってまうやろが!!』


『ちょっとぉ〜!コンサートに間に合わないじゃないのよ!チケット代どうしてくれるのよ!?』



 ···客からもクレーム来たで。そこまで忠実にシミュレーションせんでええやんけ!?運転ヘタでクレームならわかるけど、機械系トラブルはどうにもならんわ!ちゃんと手入れと点検しても、壊れる時は壊れるんやで!


 ···やっぱこのゲームもクソゲーやったか。いくら『リアルを忠実に再現!』って書いてあっても限度あるわ!飛行機のパイロットのシミュレーションのように危機対応しとるんとちゃうからな!



  グロー歴525年8月25日


 今日も町へ出てきたで。怪しい連中がいないか監視も込みでな。


 前回はコソコソ隠れてやっとってちびっ子どもに邪魔されてもうたからな。今回は堂々と歩きながら見て回るで〜。


 オリジナルが宣伝した甲斐あって、アクロはめっちゃ有名になって観光客が増えたんや。門の外にはこれまたオリジナルが設計した『駅』が作られたからな。


 多方面に行くから、あえてここで乗り継ぐ客もおるんや。ついでにここで1泊って事もできるしな!オリジナルの元の世界の『トランジット』って考え方やな。


 ちなみに一番遠くまで行く馬車はピムエム皇国行やな!これはパス皇帝肝いりの路線で、たまにお忍びで皇帝本人も乗っとるんやで···。


 今日はとりあえず不審人物はおらんな。ほな帰ろか!そう思ってたら前方からエレやんのところのナビやんがやってきたで!?


 マズい!ナビやんやったらボクの事がバレてまうで!どこかに隠れんと···。



「お〜!?キミって人じゃないね〜!」


「な!?な、な、なんの事でしょう!?」



 思いっきりバレてもたわ···。どないしよか···?



「···あ〜、そういうことだね。わかったわかった。ちゃんとエレくんにはナイショにしておくから。キミがうわさのコピー人形なんだね?」


「···あ〜、もう隠しても意味なさそうやな。そうやで」


「そのしゃべり方···。オリジナルはアキくんだね?」


「ふぁっ···!?」


「なるほどね〜!ということはあのウワサはアキくんだったのか〜。ナビも実体化してるんだったっけ?」


「あ···、う···、お···」


「大丈夫大丈夫!ボクは口が固いからさ!いつもエレくんがお世話になってるね〜。引き続きよろしくね〜!」



 そう言って去っていったわ···。『謎はすべて解けた!』ってな顔しとったわ···。


 これは不可抗力やからな!レオがナビしとるというのは言っとらんから大丈夫やとは思うけどな···。



  グロー歴525年8月26日


 オリジナルからどうも明日帰るかも?との連絡が来たで。これはオリジナルとボク専用の通信回線があんねん。


 思うだけでつながるんやで!ただしオリジナルからしかかけられんけどな。ボクからはオリジナルのスマホへちーむッス!でやりとりしかでけへんけどな。


 そんじゃあ、後片付けと簡単に清掃しとこか!前回ハルにゃんの部屋の話を日誌でしたら、遠隔で殺されかけたからな!今回も中に入って掃除はするけど、中の状況は話せんで!ボクの核に関わるからな!!



 ふぅ~。ま、こんなもんやろ。ついでにリオの家も掃除しといたで。


 これで今回のミッションはコンプリートや!ちゃんと自宅警備して刺客から守り抜いたで〜!どんなみやげくれるんやろうな〜!




 あちゃ〜、ばれちゃったか〜。まぁ、一番バレたらマズい情報は流出しなかったからいいか!

 アキくんの温泉解説はいろんな人にしてました(笑)!ちなみに作者もアキくんほどではありませんが、聞かれたらちゃんとお答えしておりますよ。


 そしてコピーアキくんはまたまたクソゲーをやってしまいました!故障内容は実車では名前違うかもしれませんが、エンジン系の一般的な故障名称です。

 シミュレーションも『ゲーム』としてやる場合はリアル過ぎるとクソゲー化しかねません。クレームまでリアルだとねぇ〜(笑)。

 ただ、あまりにもリアル過ぎて本業用のシミュレーターの開発依頼が来た!という事例もあるんですよ。この鉄道シミュレーターも、某鉄道マニア有名人の方の会社が鉄道会社に納入したなんてのもあるんですよ。


 あと、コピーアキくんがナビくんにバレてしまいました!内緒にしていた事がバレた事で、最終章ではさらにバレてしまいますよ〜。


 さて次回予告ですが、雪山の集落を離れて飛んでいると、ものすごく大きな滝を発見しました!景色いいのでキャンプしようとすると、誰もいない場所なのにいきなりおじいさんが現れました。何者なんでしょうか?


 それではお楽しみに〜!

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