表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【シリーズ完結!】アキの異世界旅行記2 ~トラブルにまた巻き込まれて···もううんざりしてます~  作者: ぷちきゅう
第7章 前人未到の地を旅しよう!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

127/159

7-11.(番外編)コピーアキの自宅警備日誌 その2

 まいど〜!コピーアキやで〜!みんな久しぶりやな!元気にしとったか!?ボクは元気やで〜!って人形やから体調なんて関係ないわ!(ビシィッ!)


 前回の警備日誌その1からエーレタニアでは1週間経っとるからな。こうしてこまめに公表せんと、ボクの警備日誌だけで続編乗っ取ってしまうからな!···それもええかもな〜!


 あ?『やらせはせん!やらせはせんぞー!』やて?それやったらちょくちょく出番あったらええで。それで今は(・・)納得しといたる。



 ほな始めよか〜!



  グロー歴525年8月10日


 今日はアキの家の庭の低木を刈るで〜!これもサボっとったな!?ボーボーやんけ!?見てられんわ!


 ちなみにアキとリオの家は塀はないんや。低木で囲っとるんやで。高さはボクのくびれた腰よりちょい高めやな。人形やからスレンダーな体形やで!


 刈ってると、今日もお隣さんから声がかかったわ。



「こんにちは。今日も精が出ますね〜!」


「どうもこんにちは。これもアキ様の家の整備業務ですからね。私としても、やっぱり気になる部分は手を出したいですし、それがお客さま満足につながりますしね〜」


「大変立派なお考えですわね〜!そうそう、シュウさん?よろしければ相談に乗っていただきたい事があるんですけど···」


「ええ、今大丈夫ですよ。この作業も急ぎではありませんし」


「そう?実はね?先日シュウさんが屋根の塗装をしてらっしゃったでしょ?うちの旦那が『すごいキレイだな!うちもやってもらえないか聞いてくれ!』って無茶言い出したのよ···」


「あぁ~、そうでしたか···(やり過ぎてもうたか?)」


「シュウさんは今はアキさんの家のお仕事中でしょ?邪魔しちゃいけないって私は思うんだけど···」



 これは断ったらアキのご近所付き合いに支障が出てまうな···。かと言ってGP使(つこ)うた塗料を一般人の家に使うのは避けたいしなぁ〜。


 せや!塗料を薄めたったらええんや!アキの家ほど長持ちせえへんけど、それなりに長持ちやったらバレへんな!その作戦でいくで!



「でしたら今からやりますよ」


「ええ!?そんな気を遣わなくても···」


「ちょうど塗料が余ってましてね。一度使ってしまうと数日経たないうちに捨てないといけなかったんですよ。なかなか手に入らない貴重な塗料なので、せっかくだし有効活用させてもらいますよ」


「貴重な塗料···、それってお高いんでしょ?」


「いえいえ!捨てる塗料を使うんですから材料費はタダのようなものですよ!ただ作業代として5万ジールでさせていただきますが···」


「えっ!?そんな格安でよろしいんですの!?」


「いいですよ。ただ···、ご近所さんにナイショにして下さいね。でないともう塗料が手に入りませんから···」


「ええ!わかりました。ありがとうございます!(ポッ···)」



 よし!口止め成功や!というわけでお隣さんの屋根の防水塗装をやってあげたで!支払いはアキに直接しといて!って言っといたで!ボクの身分証兼サイフはあらへんからな!


 しかし、終わったらお隣さんの顔がなんや少し赤かったな···。体調悪かったんやろか?ずっとボクを見とったから疲れが出たんやろうなぁ~。



  グロー歴525年8月11日


 昨日はお隣さんから依頼された屋根の塗装をやってもうたから、今日は昨日の続きで刈りまくるで〜!


 ついでにリオの家もやっといたで!キレーになったわ!


 今日のお留守番はコルくんやったな。いつも町の外の訓練場でやっとるけど、今日は庭で子どもらに魔法教えとったわ。



「アキさんのコピーですか···。すごいですね。人形とはとても思えないですよ」


「すごいんはオリジナルやけどな。まぁ、外に出とる時はこうやって変装しとるけどな!」



 そうそう言い忘れとったわ!オリジナルから外出る時は変装しとけ!って言われててな。というわけで今は某竜退治の3作目の男勇者(ルックスA)の顔にしとるで!どや?カッコええやろ!?もちろんドット絵やのうて3Dやで!人形やから瞬時に姿を変えれるしな~!



  グロー歴525年8月12日


 今日は厨房と暖炉の煙突清掃しといたで〜。これもやっとらんかったやろ!?すすまみれやし、厨房は油まみれやんけ!ようこれで火事ならんかったなぁ〜。


 まぁ、家庭用やしナツちゃんのお店みたいにグリスフィルター(排気に含まれる油分を除去する装置)まではいらんけどな。


 アキの家ですらこれや···。心配になってリオの厨房見たら···!?悪いけどモザイクかけさせてもらうわ。


 これはひどい!ってレベルじゃねーぞ!?なんやコレ!?排気口ほぼ詰まっとるやんけ!?意味あらへんやんか!?


 ···徹底的にやっといたで。終わったら夜になっとったけどな。リナちゃんがおったから、リナちゃんのメシをいただいたわ。



「めっちゃおいしかったで!さすが7人のお子さんを持つ母やなぁ〜!」


「ナツにいろいろ教えてもらったからね〜!子どもたちも食べる量が多いから、鍛えられたわ!」



 ホンマ、料理の腕は親に似んでよかったな!



  グロー歴525年8月13日


 今日は某日曜夜の御長寿アニメのオープニングテーマソングの気分で町に出てきたで〜。買い物やのうて、散歩やな。財布持ってへんしな!


 ってのは半分以上冗談で、町の様子を探りに来たんや。刺客が来とらんか?とかやな。ここは観光地やから、地元以外の連中が他の町よりも多いからな。紛れ込むんにはもってこいや。


 そうして歩いてると、前から見知ったのが声をかけてきおったわ。



「おっ!?なんだか見覚えある顔してるなぁ〜!失礼だがキミは勇者なのかな!?」



 見覚えあるって···。声かけてきたんはエレやんやったわ。今日は外に出とるんやな。顔色は悪そうやけどな。ええもん食っとらんやろ?ってボクがリボ払いで搾り取っとるからやな!



「···失礼ですがどちら様です?私はあなたを知らないですし、この町に仕事で来てるんですけど?」


「ああ!これは悪いことしたね。私はエレというんだ。その顔に見覚えがあったのでつい声をかけてしまったんだ。気を悪くしないでくれ」


「はぁ···。ちなみにボクの顔に見覚えがあるって事ですけど、どこでその顔見たんです?」


「えっ···!?あぁ~、あれれ〜?どこだっけ〜?(某竜退治の3作目の男勇者だなんて言ってもわからんだろうなぁ〜)」


「···もうボク行っていいですか?(そらゲームのキャラそっくりですって言われてもフツーはわからんわ!)」


「ああ!時間取らせて済まなかったね」



 一応ご機嫌ナナメな顔をしておいたで。これで声かけてこんやろ。ちなみに名前を聞かれたら『もょ〇と』って答えるつもりやったけどな!1作前の作品やけどな!



 おっ!?温泉街の入口に来たけど、オリジナルが携わったっちゅー足湯はコレやな!?無料で温泉を楽しめるんでめっちゃ人気なんやで!今も満席状態やしな!


 ホンマ、オリジナルはええとこに住んどるわ!



  グロー歴525年8月14日


「ごめんくださ〜い!」



 ん?誰か来おったな。何にも頼んどらんし、来客なんて聞いとらんで。怪しいなぁ〜。


 ま、とりあえず出とこか。『悪人レーダー』では悪判定出とるけどな!ちょうど暇やったしな!



「はい?今ここのご主人は出かけてますけど、どちら様ですか?」


「···(ちっ!)私は役所の方から来まして(・・・・・・・・・・)、こちらのご主人に用があったのですが···。いつお戻りですか?」



 役所の方(・・)って···、思いっきり悪徳訪問販売の典型例やんけ!?こんな古典的な手法が使われてんねんなぁ〜。とりあえず追い返そか!



「旅に出てるので、戻る日は分かりません。私では受付できませんので、お引き取りください」


「···なら仕方ないですね。テメェでいいわ!人質にしてやらぁ!!」



 おっ?そう来たか!コイツ、刺客やわ。ボクを人質にして取引材料にしたろっちゅー事やな!ストレート過ぎへんか?甘いで!!



「召喚!!来い!ハリセン!!いてまえーー!!」



 バシーーーン!!



「バベラッ!?」



 ふぅ~、やっと自宅警備の本領発揮したわ。このハリセン、雷魔法付与済やから殴った瞬間に『おきのどくですが きおくは きえてしまいました』状態になるんや。ちゃんと呪われたBGMも流したったで。


 オリジナルの要望通り、社会のゴミは町の外へほかしといたで!ちゃんと身ぐるみ剥いどるで!リサイクルもちゃ~んとしとるさかいな!ははは!

 コピーアキくんの自宅整備はこれでほぼ完了しました。お隣さんの屋根の防水塗装までやってしまいましたね。奥さんがちょっと様子おかしいですけど···。大丈夫でしょうか?

 今回は自宅整備以外にも某有名な竜退治RPGの3作目の勇者の格好に変装して町の巡回警備もしましたし、刺客も物理的にぶっ飛ばしました!やっと自宅警備の本領発揮しましたね!あまり望ましい状況ではないんですけどね。


 さて次回予告ですが、コピーアキくんの自宅警備日誌の続きをお届けします。

 自宅整備がほぼ終わり、家の中の掃除をしてると、ハルちゃんの部屋でとあるものに気づいてしまいました。すると、強烈な殺気がコピーアキくんに襲いかかります!

 さらに暇だったのでゲーム三昧しちゃいますが、変な仕様で悪態ついたり···。

 やりたい放題のコピーアキくんの活躍をお楽しみ下さい!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ