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【シリーズ完結!】アキの異世界旅行記2 ~トラブルにまた巻き込まれて···もううんざりしてます~  作者: ぷちきゅう
第7章 前人未到の地を旅しよう!

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7-7.『無知』との遭遇!?

 翼人たちの近くに謎のやつが現れたと聞いてボクたちは調査に向かうと···、そこには未確認飛行物体(U F O)があったんだ!


 異世界ファンタジーなのになぜにSF!?と動揺しているボクをよそに、フーちゃんが大胆にも宇宙人に話しかけようとしていた!



「こんにちは~!あなたたちはだ~れ~?」


『〇△☆◇!?』


「え~?よくわかんないよ~?もう一度言って~!」


『@%#$?···あ、あ~。テステス···。え~っと、これでわかるかな?』


「あっ!?言葉がわかるよ~!」


『おっ!?こっちも理解できたぞ!はぁ~、やっとこさ現地語が自動翻訳されたぜ!どうしても現地人との接触が必要だからなぁ~。ところでキミはこの近くに住んでるのか?』


「違うよ~。旅してるの~。そしたらこんな変わった家を見つけちゃったから近づいてみただけ~」


『もしかしてキミ一人かい?できればこの星について詳しくお話を聞きたいから、中で話しようか(・・・・・・・)?』


「う〜ん···。フーだけじゃなくて、じーじたちも一緒でいい?」


『他にいるのかい?だったら一緒に話を聞きたいね!』


「じゃあ聞いてくるね〜!」



 止める間もなくフーちゃんが飛び出しちゃった!すぐに追いかけようとしたら、ハルに止められたよ。



「···フーに任せよう」


「ハル!?いいの!?」


「···それに大勢で押しかけたら、それだけでも威圧になる」


「わかったよ···。何かあればすぐに飛び出すよ!」



 ハルの言うことももっともだ。フーちゃんは現時点でも非常に強いから、何かあってもそう簡単にはやられないだろう。


 さて···、フーちゃんは宇宙人に接触した。宇宙人の方がビックリしてるように見えるね。顔は見えないんだけど、いちいちオーバーリアクションなんだよね。


 ···あっ!?そうか!言葉が通じないからボディーランゲージで伝えようとしてるのか!なんとかコミュニケーションをとろうとして···、それが収まった。


 そしてフーちゃんがにこやかになったよ。言葉が通じるようになったのか···?


 すると、フーちゃんが戻ってきたよ。無事でよかったわ···。



 しかし!事態は思わぬ方向に進んでいた!



「じーじ!うちゅーじんさんがお家で(・・・)話を聞きたい!って言ってるよ〜。どうする〜?」


「···えっ!?言葉通じたの!?」


「うん!で、どうしよう〜?」



 UFOの中へご招待···。ボクたち全員連れ去(キャト)られるのか···?まぁ、そうなったら転移で逃げればいいか!


 ちょっと不安だけど、宇宙人のご招待を受けることにした。まさに『未知との遭遇』だよ!緊張するなぁ~。まずは話し方はこれでいいかな?



「オマタセシマシタ。ハジメマシテ。ボクタチ二ハナシガキキタイトノコトデスネ?」


「アキー?なんで変なしゃべり方してるんだー?」


「いやリオ、この方が通じるかな?と思って···」


『いや、フツーに現地語でOK』



 ···恥ずかしーー!!やっちまった感があるわ!!元の世界の知識が邪魔したわーー!!『ワレワレハウチュウジンダ』のノリでしゃべっちゃったよ~!顔が真っ赤になってるけど気にせずにやり直そう!



「ゴホン!失礼しました。ボクはアキと申します。こっちはドラゴン族のリオ一家です」


『ご丁寧にありがとう。オレは別の星からやってきた惑星調査員のジョーだ。この星の調査で先日からここで活動してるのさ』


『同じくトミーだ』


『私はリーよ』



 ···なんだろう?元の世界の某缶コーヒーのCMと似てるような気がしてきたぞ?とすれば敵性はないとみていいのかな?



『我々は現地人との接触は最低限にしたくて、ほとんど住民がいないこの地に降りたんだけど、ここだとあまりにも接触機会がなくてな···。これまではこっちで選んだ人を誘って聞き取り調査(・・・・・・・・・)をしてたんだけど、こうして現地人と出会えたから調査がはかどるぜ〜!』


『というわけで調査に協力をしてほしいんだ』


『大した謝礼はできないけど、ご協力願えるかしら?』



 そういう事ね。連れ去(キャト)られるのはこっそりと(・・・・・)調査する目的だったってわけね。だから返す時は記憶消去してたんだわ···。


 なんでエーレタニアでUFOの真実が発覚するんだよ!?元の世界なら···、うさんくさい扱いかネタ扱いされるな、うん。



「まぁいいですけど、この宇宙船で連れ去らないでくださいよ?」


『そんな事したら我々が逮捕されてしまう!』


「そ、そうですか···。ではお邪魔します···」



 まさかUFOに乗れる日が来るとは···。ボクたちはジョーさんの後に続いて、普通にタラップから乗り込んだ。


 中は鉄じゃなかったね。ガラス繊維入りの強化プラスチックであるFRP(Fiber Reinforced Plastics)かな?所々に観葉植物っぽいのが置いてあったけど···、ウネウネ動いていたわ···。なんか歌いながら踊る花のおもちゃに似てるなぁ〜。


 中に入ってもジョーさんたちはツルッツルした銀色の宇宙服を脱がなかった。どうしてかな?


 そして、大きな会議室みたいな部屋に案内された。テーブルに座り心地がよさそうな近代的なイスがあった。確かに座り心地はいいね。うちにも欲しいなぁ〜。



『申し訳ないが飲食物は出せないんだ。キミたちには毒かもしれないんでね』


「お気遣い無用ですよ。それにしても、どうして宇宙服を脱がないんですか?」


『簡単なことよ。本当の姿を見られないようにするためと、この星の空気は我々には合わないからよ』


「えっ!?でもボクたちは呼吸できますけど?」


『事前にここまでの通路とこの部屋の空気を外気と同じに調整したからね。我々はこの服を着ていればいいだけだしね』


「それは···。ありがとうございます」



 それからは質問攻めにあったよ。


・この世界の名前

・技術水準(魔法込み)

・人種(ドラゴン族については変身したらビックリされた)

・気候

・世界の状況



『いや!助かったぞ!これまで数々の星を巡ったが、ここまで確度の高い調査ができた星はなかったぞ!』


『魔法なんて変わった技術もスゴイね!我々では再現できない技術体系ではあるなぁ〜』


『宇宙は広いわね〜!変身できるなんて、こんなにも変わった人種がいるという事実が判明しただけでもいい勉強になったわ!』



 ははは···。ちなみにレオが人形ってのは言わないでおいた。さすがに創世神様からもらった『万能物質インゴット』なんて解析されたら量産されそうだし···。


 うん、この人たちとはいい関係を結べそうだ。このエーレタニアについてはまったくの無知だから、いろんな事に純粋に興味があるだけだからね。野心なんてのもない。


 まさに『無知(・・)との遭遇』、なんてね!



『おっ!?なかなかええセンスやないか!ザブトン2枚!』



 ···おい!?コピーアキ!呼んでもないのに出てくるな!!ちゃんと自宅警備しとけ!最近何かと出たがりだなぁ···。



『ありがとう!そうそう、調査のお礼と言ってはなんだけど、これを渡しておくね』



 差し出されたのはボタン付きの箱だった。



『それは我々を呼ぶことができるSOSボタンだ。押してすぐに来ることはできないが、必ず駆けつけよう!』


「···え〜っと、ありがとうございます?」



 宇宙人緊急呼出しボタンを手に入れたよ···。これって使い道ある?わけがわからん···。


 そうしてボクたちはUFOから降りると、しばらくしてUFOは飛び上がっていったよ。どうもこの星をぐるっと1周して様子を確認後、母船に帰還するそうだ。


 ···本気で『インディペ◯デンス・デイ』にならなくてよかったわぁ〜。




『この惑星の住人は、警戒しつつも見知らぬ宇宙人に親切だ』とつぶやく。



「今回の調査は楽だったなぁ〜!」


「クリアしないといけない課題も多いけど、私たちが訪問しやすい星かもね〜」


「じゃあ、もうちょっと調査するぞ!なんとか宇宙服なくても快適に滞在できるように考えなくてはな!」



『このろくでもない星が多い中、今回のエーレタニアはすばらしき星であった』


 報告書、終わり。



 ···え!?『魔法についてもっと詳しく調査せよ』だって!?


 仕方ないなぁ〜。それってさっきの人たちの動向を見てればわかるか!


 というわけで、終わりのつもりだったが調査は続く···、っと。

 ボディーランゲージは海外では意外と有効なんですよ。今では翻訳アプリがあって、書いてる看板もカメラで撮ってしまえば変な翻訳されますけどもある程度理解はできます。

 宇宙人の謎技術でフーちゃんとちょっと会話しただけでエーレタニアの言葉がわかってしまいましたね。こんなのがあればもっと気軽に海外いけると思うんですけどね。皆さまだったらいかがでしょうか?

 まぁ、言葉が不自由ってのも海外旅行の楽しみの一つでもあり、苦しみの一つですけどね。


 さらに『宇宙人呼び出しボタン』なるアイテムまで登場しました。もうこの人たちも出る気マンマンなんですよ···。もちろんこの後で重要な役として再登場しますよ。


 さて次回予告ですが、宇宙人とのコンタクトにも成功してアキくんたちは翼人の集落に戻ります。すると、ものすごく感謝されて、『金竜がまたしても救ってくれた!』と伝説が更新されてしまいます。

 次の日に出発したアキくんたちはさらに北へ向かい、あるところでキャンプをしてると魔獣たちが襲いかかってきました。どうもここでも何かありそうな予感が···。


 それではお楽しみに~!

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