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【シリーズ完結!】アキの異世界旅行記2 ~トラブルにまた巻き込まれて···もううんざりしてます~  作者: ぷちきゅう
第6章 ウェーバー大陸の秘境へ行こう!

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6-7.アキ、久しぶりに単独で戦闘する!(雷魔法応用講座)

 ぶらり訪れた小国は、なんと大規模な盗賊団によって滅ぼされた直後だった!


 そんな事は知らずに誰もいない壊れた門をくぐったら、いきなりカツアゲされそうになったんだよ。


 もちろん、『教訓』を与えましたとも。孫たちがね。ここまでが前回のあらすじだよ。



 さ〜て、今から『大掃除』するとしますか!年末じゃない夏なんだけどね。



「クーちゃん?さっきボッコボコにしたヤツって、アジトの場所は吐いた?」


「そのまえにきぜつした。かげんがむずかしい」


「じゃあ、他の連中から口を割らせるか···。モンドくんとフーちゃん?こいつらの記憶を見てもらえるかな?どうなっても構わないからさ」


「わかったぜ!じーちゃん!」


「フーも〜!さ〜て!具合の悪いところはどこですか〜?頭が悪そうかな〜?」


「「ぎゃーーー!?」」



 モンドくんとフーちゃんが記憶を読もうとして、ヒャッハーな連中たちが悲鳴をあげてたよ。まだまだハルの領域にはたどり着いてないようだね。ハルだったら叫び声あげないもんね。


 すると叫び声を聞きつけたのか、またまた某荒れた世紀末に出てくるような悪党たちがぞろぞろとやって来た!



「なんだ、貴様らは!?よく見ればうちの連中がやられてるじゃねーか!オレらブラックベアー団に楯突いたことを後悔させてやるぞ!おいお前ら!タコ殴りにしてやれ!!」


「「「「オイッス!!」」」」



 ここを襲った連中の名前はブラックベアー団ね···。聞いてもないのに情報提供されちゃったよ。さて···、モンドくんとフーちゃんは記憶を読んでる最中だし、どうしようかな?と思ってたらハルが前に出た!



「···今度は私がやるね」


「オレもやるぞー!反対側は任せろー!」


「じゃあ、ボクも久々にやろうかな?ハルが創ってくれたこの『なりきり!伝説の神狼族セット』の威力を···、試してみるよ!レオは孫たちを守って!」


「わかったぜ!」



 交差点の3方向からぞろぞろと団体さんでお越しになった連中を相手にするぞ〜!



 まぁ、言うまでもなくハルとリオが担当した連中は瞬殺だった。もちろん生きてるよ。


 さて。ボクの実力がどの程度なのか、コイツらには実験台になってもらうか!


 そういえばボク単独で戦闘なんて、久しぶりじゃない?ハルとナナに出会ってからはリオとの合体変身でしかやってないような···?


 リオと旅を始めた初期ぐらいだよね?じゃあ、主役(・・)であるボクの実力をご覧いただくとしようか!



「うらぁあああーー!!」



 まずは1匹。剣を思いっきりボクに振り下ろしてきた!すると···、



 バンッ!!



「ぐぁっ!?な、なんだ!?剣が弾かれただと!?」


「どうしたんだい?ボクは手を出してない(・・・・・・・)けど?」


「クソッ!どうなってやがる!?もう一度!!」



 バンッ!!



「んなぁっ!?剣が通じねぇ!!」



 そりゃそうさ。ボクお得意の雷魔法をまとってるんだからさ。電気は電流が流れると磁場が生じる。全身に大電流をグ〜ルグ〜ル回すことで磁力が発生してるんだよ。『アンペールの法則』だね。


 さらに電流も変化させてる。こうすることで振り下ろしてくる相手の剣にも電磁誘導で渦巻く電流が流れて、その電流と磁力によって反発力が生じてるのさ!


 交流モータの『かご型』誘導電動機と同じ理屈だね。この場合はリニアモータだけどね。『ファラデーの電磁誘導の法則』と『レンツの法則』ってやつさ!


 この状態のボクは鉄製(・・)勢いのある(・・・・・)武器攻撃は全部無効だ!すべて斥力で反発して跳ね返すからね!ただ···、大砲とかボクの体重を超えるものは弾き返す反作用でボクが吹っ飛んじゃうけどね···。


 まぁ、元の世界では再現できないけどね。体に大電流なんて流したら、自分自身が感電しちゃうもん。魔法だからこそできる芸当だ!



「もう終わり?なら、今度はこっちがいくよ〜!」


「くっ!」


「とりゃあ!!」



 ボクのぱーんちが敵の胴体の鎧にポンッ!と当たった!すると···!?



「うん?なんだ?そのへなちょこパン···、アツッ!?アチチチ!!!ぎゃーーー!!」


「な、なんだ!?あのへなちょこパンチで煙吹いてるぞ!?どうなってんだ!?」



 そう、これも雷魔法の応用さ。電流を高周波数の交流電流にして、敵に打撃で与えた瞬間に敵の体に流し込んでやったんだ。すると、表面に近いほど大電流が流れやすくなり、さらに体表は抵抗が大きいから、体の表面のみ熱くなるんだ!


 『表皮効果』っていう現象だね。金属の表面強度を強めるために行う『高周波焼入れ』ってヤツをおみまいしてあげたよ。もちろん、手加減はしてるよ。心臓に電流流してないしね!


 うん!魔法は思った以上に使いやすく、さらに発動時間が短縮されてる!ハルが創ってくれたこのなりきりセットのおかげで、ボクの魔法はさらに強化されてるよ〜!


 じゃあ次は物理攻撃といきますか!


 次の瞬間!ボクは連中のバックへ瞬間移動した!ハルの暗殺技である影移動だね!


 そして次は剣技だ!



「秘技!疾風迅雷!」



 背後から全員に一太刀ずつ斬りつけていく!普段ならリオと合体変身状態じゃないとできない技だけど、難なくできちゃったね〜!



 こうしてボクの方も全員ノックダウンさせちゃったよ。ホント、この変装グッズは有能だわ〜!『神狼族の能力をそのまま使える』って冗談だと思ってたけど、本物だわ···。


 まぁ、『万能物質インゴット』なんてチート素材で創られてるからね。そりゃチート級の性能にもなるわ。



「おっ?アキの方も終わったなー」


「うん!このなりきりセットはすごいわ···」


「···当然。···私が創ったから」


「そうだね!ハル、ありがとね!」


「お〜い!モンドたちがヤツらのアジトがわかったって言ってるぜ〜!」


「わかったよ、レオ!」



 どうやら解析が済んだようだね。ボクたちはモンドくんとフーちゃんのところに戻った。



「どうやら、ここの領主邸にいるらしいぜ!」


「手勢は600人ぐらいだって〜!でも50人ぐらいここでやっつけちゃったね〜!」


「なるほどね···。モンドくん?その領主邸ってどのあたりにあるってわかるかい?」


「おうよ!このまままっすぐ行ったところの大きな屋敷だってさ!」


「よし!ならば小細工なし!このまま正面から叩き潰していこう!襲ってきたら薙ぎ払って、ズンズン進めばみんな恐怖して降参してくれるさ!」


「「「「おうっ!!」」」」



 昨日陥落されてるんだったら、すぐに奪還したらダメージは少なくて済みそうだ。ちゃっちゃと片付けるとしますかね〜!


 ちなみに盗賊どもはちゃんと回復魔法で治しておいて、ロープです巻きにしておいたからね〜。

 ついにアキくん単独での戦闘回が登場しました!前回は本編の第3章の第3話なんですよ。

 それ以降はリオくんとの合体変身かハルちゃんに助けられてばっかりでしたし、フユくんたちが生まれてからは経験値稼ぎということでフユくんたちが前に出て戦いましたからね〜。

 やっと主人公っぽい戦いとなりました。これも変装グッズの『なりきり!伝説の神狼族セット』のおかげですね~。チート級の性能を持っていますが、実はもう1段階とんでも機能がついています。

 

 なお、今回の雷魔法は理論上可能なものですが、実際にはいろいろ難題が多いものです。高周波焼入れを人体でやって軽いやけど程度で済ますなんてね。


 さて次回予告ですが、盗賊団が乗っ取った領主邸へズンズン進軍するアキくんたちは、抵抗する連中をなぎ倒していき、全員を屈服させます。

 観念した盗賊団は死を選ぼうとしますが、アキくんはとある提案をします。どんな提案なんでしょうね?


 それではお楽しみに〜!

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