6-5.アキ、賞金首にされてた!?
本日は岡山県の前島で期間限定で営業している『まえじま牡蠣小屋』へ日帰りで行って牡蠣1.5kgも食べてきました!帰りに瀬戸内レモンも買って、家でレモンティー飲みながら頑張って執筆しますよ~!
あと、新作の『継承者ライ、荒廃した世界を生き抜く!』を一気に投稿してますので、よろしければそちらもご覧ください。
グロー歴525年8月5日 晴れ
おはよう!今日はいい天気になったね~!
今日から本格的にウェーバー大陸の奥深くへ行くよ~!昨日の話によればマクス帝国の西側には帝国に属する小国家群があるらしいね。
まぁ、帝国の皇帝や帝王ってのは国王の上の存在だからね。パスさんが治めるピムエム皇国も6つの国が属しているからね。
さて起きてみると···、リオはすでに起きていた。起きていたんだけど···、顔が真っ青になって土下座してるぞ?
その姿を見たナナは無表情と無言で、土下座しているリオの頭を思いっきり踏んづけた!
「アキ、さっさと朝食行きましょうか?」
「う、うん···。今日は怒らないんだね?」
「朝から疲れるしね···。今日は長距離飛ぶんだから、今は抑えておきたいわ。まぁ今回は宿泊費と食費が浮いた分、コイツが食いつぶしてトントンって思っておくわ」
「リオ?ホント懲りないね?」
「うぅ~···。当分できないってわかってたからつい···」
「マーマが怒るのもわかるぜ···」
「やめるまでなぐればいい?」
「それで悪が滅びるならそうするんだけどなぁ~。この前も必殺技をじーちゃんに食らわせたのにこれだもんなぁ~。怪人だって必殺技食らったら終わりなのになぁ~」
カークくん、クーちゃん、アトラちゃんもあきれちゃってるよ···。リオ?孫にはかっこいい姿を見せるのも大事なんだよ?これじゃあ愛想尽かされちゃうよ?
落ち込んだリオをボクが引っ張り上げて、レストランへ朝食を食べに行ったよ。しっかり食べておいてもらわないと、今日は長距離飛んでもらうからね!
そしてホテルをチェックアウトしてサバール王国を出国したんだ。外壁からかなり離れた場所で、リオ一家は竜モードになってボクたち一家を乗せて一路西へ向かうよ〜!
飛び始めて2時間。眼下にはテスラ共和国が見えているよ。ここで時差1時間発生したので、現地時間的には1時間しか経ってない事になるんだ。西向きに飛んでるからね。
そしてさらに1時間。ボクたちはマクス帝国手前の上空にやって来た。
『必死の洞窟』がある宿場町の近くには確かに巨大な工場っぽい建屋ができていたよ。しかも現在も建設中みたいで2棟足場が組まれてるよ。高さも結構あるようだね。
そして屋外には···、ロボット···、かな?巨大な兵器っぽいのが建造中だった。やっぱりあの洞窟には兵器が隠されていたか。
今壊したい気分だけど、これは外交問題だ。ボクが安易に立ち入ってはいけない。ボクは王様じゃないからね。
「リオ!もういいよ。先に進もうか!」
「おうよ!いっくぞーー!」
マクス帝国近くはあんまり近寄りたくないからね。もうちょっと離れた場所に行ってみよう!
さらに1時間。今日はこれで4時間飛んでるね。さすがにカークくんとアトラちゃんもキツそうだったので、いったん降りることにしたよ。
街道の脇に降り立って、竜モードだったリオたちは人モードに変わった。ちょっとひと休憩してから近場の宿場町で1泊かな?
「アキー?ここから近い宿場町ってどこだー?」
「え〜っと···、ここから10kmぐらい先だね。その先に小さな国があるっぽいよ」
「それぐらいなら1時間ちょっとだなー。カーク、クー。ここからは身体強化して早歩きで行くぞー」
「あ〜、ルメが言ってたのはこれかぁ〜。もうクタクタだぜ···」
「カークにい、たいへんだな」
「クーもこれから鍛えるからなー」
「じーじはきびしい」
「クー?鍛えるのは大事だぞ〜!あたいもしんどいけど、どんな悪でも倒せるように頑張ってるんだからな!」
「アトラねえ···。クーもがんばる。それでじーじをたおす」
「はははー!オレはかなり強いからなー!いつでもかかってきていいぞー!」
「じゃ、あさねぼうのときにたたきのめす」
「いいわね〜!アンタはこれからクーが実力行使で起こしてくれるわよ〜!」
「うっ···。朝はゆっくり寝かせてほしいぞー!」
「じーじのうそつき。アトラねえ、じーじはあくだからいっしょにたおす」
「やる時は声をかけてくれよな〜!」
ははは。疲れてるのに元気だね、!まぁ、疲労回復のために甘めのレモンっぽいティーを今回は用意しておいたよ。さっぱり爽快感と糖分補給で、もうちょっと頑張ってもらうよ〜。
そうしてボクたちは宿場町に着いた。着いたんだけど、ここで検問があったんだ。
「旅人なんて珍しいね〜!行商人ぐらいしか来ないからね〜。申し訳ないんだけど、身分証の提示をお願いしてるんだ。見せてくれるかな?」
「はい、どうぞ」
「どれどれ〜?···アンタ、アキさんって言うんだな?」
「はい、そうですが···?」
「こりゃ災難だなぁ〜。アンタの名前の別人が賞金首になってるんだよ。見た目はあんまり似てないし···」
そう言って憲兵さんは詰所の机の引き出しから1枚の紙を取り出した。
そこには···!?ボクにわずかに似たような別人の写真に『生死問わず!賞金2億ジール!!有力情報には100万ジール(認定に時間をいただきます)』って書かれてた!
「うわぁ~···。これはひどい」
「人相の絵が『写真』っていう、見たままをそのまま絵にする機械で『撮った』?って聞いてるから、この顔で間違いないらしいんだけどね?アンタは獣人の女性だし、顔が少し似てるけど、全然違うよなぁ〜。まぁ、賞金額がハンパないから、勘違いされるかもしれんから、気をつけなよ。もう入っていいよ〜」
「ありがとうございます。ゆっくりさせていただきますね」
う〜ん···。指名手配されてるって聞いてたけど、とんでもない額の賞金がボクに賭けられてるぞ!?情報提供だけでも100万ジールって、帝王の執念が感じられるなぁ〜。
でも、ボクは今はハルが創ってくれた『なりきり!伝説の神狼族セット』のつけ耳とつけしっぽのおかげで認識阻害されてるっぽいから、バレないけどね!
しかし···、身分証は『男』ってなってるのに女性って言ったな···。身分証見とらんのか?まぁいいか!
さて、今日は疲れたから宿にチェックインするか!そう思って宿で手続きをしてると···。
「おや?アンタ、この賞金首にちょいと似てるね?しかも名前は一致してるよ···。でもまるっきり別人だね〜。ここから先も大変だと思うわよ〜」
「はぁ···。ホント迷惑な話ですよ···」
ここでもそのネタかぁ〜。『もうええっちゅーねん!』ってツッコミたいけど、それ覚悟の上で来ちゃってるからなぁ〜。
いや、ボクとしては元の世界の指名手配犯の貼り紙っぽい感じで、失礼な話だとは思うけど『あんまり見てない』って勝手なイメージだったんだよ。
ところがこのエーレタニアではかなりの人が認知しちゃってるんだ!まぁ、写真が珍しいんだと思うよ?賞金首の似顔絵で写真使われてるのってボクだけなんだけど、なぜかちょっとだけ似た別の誰かさんなんだよね···。写真なのになんでこうなってるんだろう?
しかしホンット!あの帝王め!陰湿なイジメだぞ!次会ったらギャフン!って言わせてやる!
予想通りアキくんは指名手配犯になってました。ただ、アキくんだけなんですよね〜。しかも写真はちょっとだけ似ている別人になってました。これもすとーかーさんの因果律操作のバグなんですよね。アキくんとしては助かってるんですよ。
さて次回予告ですが、マクス帝国に属する小国家群にやって来たアキくんたちは、適当な国に言ってみることにしました。
しかし···、訪れた国はなんと滅ぼされたてホヤホヤな国だったんです···。入った途端に因縁つけられてしまいましたよ。さて、どうするんでしょうか?
それではお楽しみに〜!




