昔話Ⅰ
昔のことだ。レッドドラゴンズとブルードラゴノフとゆう二つのパーティがくっついて、双頭の龍と呼ばれる合同パーティになった。
パーティとしての評判もよく実績も確かだったため、街からは全員が住める家を与えられ。街では英雄パーティとまで言われ、街を歩けば、それを中心に人だかりができるほどの人気があった。
元レッドドラゴンズリーダーのアレスとブルードラゴンノフの元リーダーミリアは一緒に双頭の龍のリーダーをやっていて互いが異性とゆうこともあり。
仕事だけではなく、個人的にも仲良くしている、いわばお似合いのカップルのような関係であった。
そして、双頭の龍が結成されて一年と半年が経った頃ミリアが懐妊した。相手はアレスだった。
そのことを祝うパーティが双頭の龍の中でひっそりと行われた。
「おめでとう」とメンバーから次々と声をかけられ嬉しそうにする。リーダーのアレスとミリア、なんやかんやで二人は正式に結婚し、子どもが生まれたら、冒険者を二人で引退する予定であった。
だが、幸せは長くは、続かないものである。
ある時、ギルドから、緊急のクエストが入る。内容は『街の外れに上位ドラゴンが出現したため討伐せよ』とのことだった。
「私も一緒に行く!」
ミリアが雨が降る中行こうとする。アレスたち一向に向かって言う。
「大丈夫だミリア、妊娠中できついだろ休んでてくれ。」
アレスが今にもクエストについて行こうとする。ミリアを引き止める。
「でも!」
「大丈夫だ、ミリア俺は生きて必ず帰ってくる、子どもの顔を見れずに死ねるかってんだ」
「もう、わかったわ、必ず帰って来てね。」
「ああ、必ずだ。」
そんな微笑ましい会話をする二人、結局ミリア無しでクエストに行くこととなった。
それが二人の最後の会話であった。
「クソ、なんだよこれ!」
暗く地面がぬかるんだ森の中でメンバーの一人がそう叫ぶ、だが、これは無理もないだろう、ギルドには上位ドラゴンとだけ、聞かされていたが、あまりにもそれは規格外であった。
一般的にこの世界のドラゴンはノーマルつまり無属性であるだがごく稀に、上位ドラゴンと呼ばれるドラゴンが四第元素のどれかを持って生まれてくることがある。
だが双頭の龍には上位ドラゴンぐらいなら、どうとでもなる。
だが今、目の前にいるドラゴンは火、風、土の三元素を持っている。
なので対策の立てようが無い、近づけば火と風を使って、強力な攻撃をしてくる。
かといって大規模魔法による遠距離攻撃をしようとしたら。その地面を土魔法で壊される。
パーティも半壊状態もう、どうしようもない。
「エリス、ミザリア!」
アレスが大きな声で二人を呼ぶ。
「最終命令だ、お前らは生きてるやつ抱えて逃げろ!」
「なんでですか!」
ミザリアはその言葉に反発する。
「もう、俺はダメだからミリアに伝えてくれ、『愛してる』と」
「何故ですか!自分で伝えに行きましょうよ今は逃げて体制を、」
「ダメだ、そんなことしたら街にどれだけの被害が出る、だから俺がここで決める。」
アレスの目は覚悟を決めていた、たとえ、自分が死のうとも任務を全うすると。
「さあ、早く逃げろ!」
「っく、分かりました死なないでくだいね!」
「ああ、わかってるさ。」
ミザリアとエリスはまだ生きているものを抱えて、街まで逃げた。
「さて、いっちょやりますか!」
アレスは二人が逃げてことを確認すると、とある魔法の詠唱を始めた、それは禁忌とされる魔法だった。
「肉体強化:デモンビースト!」
この魔法はいわば悪魔との契約だ、一時的に肉体を人知を超えた存在へと強制的に強化するが、その代わり悪魔との契約で残りの寿命の全てが持って行かれるため。この魔法を発動したが最後勝敗に関わらず、死ぬ。
「よう、ドラゴンさんよ、俺と遊ぼうぜ!」
もう人としてのアレスはそこにはいなかった。アレスの体は宙に浮いていて、全身から悪魔の憎悪が漏れ出てそれが鎧のような形になりアレスにまとわりつき、頭からは悪魔の角が生えている。この世のものとは思えない姿をしていた。
アレスがドラゴンの腹に蹴りを入れる、その威力は凄まじく普通なら、跡形も残らないだろう。がしかしドラゴンは少し怯んだだけで、すぐさま、アレスに反撃した。
「チッ、なんて固い鱗だよ。」
その攻撃をなんとか避けるアレス。
アレスは腰につけていた剣を抜き。ドラゴンへと切り掛かる。
アレスが使っている剣は伝説とまで言われた剣であり、これを使いこなすためには剣自身に認められる必要があるため、これが使いこなせているアレスが相当な強者である証ともなっている。
アレスはドラゴンの鱗が薄いところである足の付け根を狙い剣を突き立て、それによりドラゴンに生じたわずかな傷口から一気に切り裂く。
ドラゴンの右足が地面に落ちる。
足からは黒い血が大量に吹き出し、傷口からは肉と骨が見えている。
だが、これでも倒れず。ドラゴンは先ほどの攻撃で満身創痍となったアレスを放置し、空へと逃げようとしている。
「逃がすかよ!」
アレスがそう叫びドラゴンの羽に向かって剣を投げつける。
その剣はドラゴンの羽の付け根部分を貫通し、ドラゴンを一時的に飛行不能にした。
その隙を使いアレスはドラゴンに向けた、大規模魔法の詠唱を開始する。
「これで終わりだ!終焉魔法:ラストインフェルノ!」
ドカァーン!
とゆう轟音と共に街の郊外にものすごい大きな火柱が上がる。
それは、街と愛するものを命をかけて守ろうとした男の最後の輝きであった。
初めてのバトル演出を書いてみました!
今後の作品作りの参考にしたいので感想やここがダメとかゆう批評文などを送ってくれるとありがたいです。