二人の戦い
ニアは多くの敵の猛攻を耐えながら援軍の到着を待っていた。
しかし、いきなり正教会側の攻撃の手が止まる。
「私たちはここを通してくれれば、貴女を殺すことはしませんし、先ほど私たちに行った攻撃も見逃しましょう、なのでどいて頂けませんか?」
正教会の女がニアにそんなことを提案してきた。
「あらそうねぇ、死なないでいいならそれもいいかもしれないわね。」
「分かっていただけま…」
そう言ようとした女の言葉を遮るようにニアが言う。
「嫌よ、そんな生徒を売るような真似私がすると思った?残念私はね、生徒が好きなのよ。」
一瞬その提案を受けるようなそぶりを見せたニアであったが、提案を受けることはしなかった。
「………わかりました、どうやら私たちの提案を受ける気はない、という事ですね。」
「そう言ってるでしょ。」
「これはあまりやりたくなかったのですが…いいでしょう、貴女を強行突破した後でミアを殺すときに使おうと思っていたのですがそれが無理ならここでやるしかないですね。」
女はそう言うとかぶっていたフードを捨て魔法の詠唱を始めた。
「神聖魔法:マジッククリア」
魔法の詠唱が終わると女は苦しみ始める。
「ッグ、グワァぁぁぁあああ!!!こっこれが神へと近づく苦しみ、あぁ○○○様、貴方様とのつながりを感じます!」
女はその体が焼かれるような苦しみにさらされ、その身は人間の時の形を保ちながら全く別の存在へ変わってゆきもともと紅色であった髪は髪先から色が抜けていく。
その光景を一言で表すなら『おぞましい』この一言に尽きるだろう。
女はおぞましいオーラに包まれその体は激しく痛みを訴えているはずなのだが、女は笑っている。
歓喜に包まれまるで今までの願いが一気に騙ったような満たされた表情をしながらその魔法を受け入れている。周りの信者もその光景を歓喜しながらでも悲観しながら見るでもなく無表情で淡々と見つめている。
そんな信者たちの行動もこの光景のおぞましさに拍車をかける。
大体10秒程度であっただろうか女を囲っていたオーラが吹き飛ばされ中の女が見えた。
女は長い白く透明感のある髪をしておりその姿は何処となく成長したミアを感じさせる。
「氷魔法:アイシクルランス。」
いきなりニアのほうにアイシクルランスが放たれる。
ニアは何とかそれをよけるが少し頬にかすってしまった。
「っく、ミアっぽい見た目だと思ったが適正魔法まで同じとは、これはまずいな。」
女のもともとの適正は髪色からも先ほどドレッドに当たった魔法からも分かる通り火だ、だが今こうして今女は水属性の魔法を放っている。これは先ほどの魔法の効力だ、その昔アレスが発動した肉体強化:デモンビーストとは違い悪魔の力を借りて肉体を強化するものではなく彼女らが信仰する邪神の力を借りて肉体そもそもの構造を変える魔法となっている。
だが、全く違うこの二つの魔法だが、一つ共通する点がある。
それは、人間に耐えられる魔法ではないということだ。
この二つの魔法はとても人間の精神に耐えられるものではない、なので魔法を発動してからしばらくすると肉体が崩壊する。
たとえ、マジッククリアが肉体そのものを改造する魔法だったとしても同じだ。
「しねしねしねぇ!」
女は狂った笑顔で叫びながらニアに対して火水風土などの様々な種類の魔法を放ってくる。
ニアは女の魔法に対し高速で回避しながらどうしてもという場合は自身の魔法で相殺する。
まずわね本当に、今はミアのように複数の魔法を組み合わせて使うとかの技術を使わずに単一で放ってくるから何とかなっているけど、これがいきなり複数の組み合わせが出てきたら、そう考えるだけでぞっとするわね。
というか、想像魔法って結構魔力の消費量が多かった気がするけど、この女魔力が尽きる気配がないわね。
魔力切れを待つって方法はやめといたほうがいいわね、たぶん私のほうが先に魔力が尽きるし。
なら、一気に仕掛けて短期決戦これしかないわ、この女が想像魔法に完全になれる前に決着をつけないと私がやられてしまうわね。
ニアはどんどん激化していく女との戦いの中でそう考えをまとめた。
そしてニアは腰についていた剣を抜く。
「水魔法:ウオーターエンチャント!」
ニアは剣にエンチャントをかけ威力と耐久力を上げ、かけられたエンチャントにより剣は青く輝きその刀身は水をまとっている。
「次の一発で決める。」
ニアは女に対しそう宣言する。
「いいだろう、面白いじゃあ私も次の一発で決めよう。」
「水魔法:ウオーターエンチャント。」
女はそう言うとニアと同じエンチャントを自身の剣にかけた。
「これで条件は同じだ。」
「ふっ、これは面白いことをする。」
ニアと女は互いににらみ合い剣を構える。
それは一瞬のことであったニアと女が同時に踏み出し互いの剣が交差する。
それは素人には何が起こったのかわからないほどの高速であった。
互いの剣が交差したのち、わずかな静寂が二人の間に流れる。
バタッ!
そんな音があたりに響きどちらかが倒れる。
そしてそこに立っていたのはニアであった。
今後の作品作りの参考にしたいので感想やここがダメとかゆう批評文などを送ってくれるとありがたいです。




