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(36)茹(う)だる

 炎天下の日々が続いている。驚くことに、()だると人は怒りへの思考が暑さで低下し、冷静になる傾向がある。汗が噴き出すことで、状況は怒っているどころの騒ぎではなくなっているのである。よくもまあ、これだけ…と、本人も驚くほど汗がポタボタと吹き出し、すでに下着も汗でビチョビチョになっている訳だ。これではもう、どうしようもない。^^

 職員が十人にも満たない、とある地方の村役場である。

「フゥ~暑いな…。虫干(むしぼし)君、空調は大丈夫なのかい?」

「それが課長、生憎(あいにく)、調子が悪く業者に修理依頼をしたところなんです…」

「なんだい、それは…。(あき)れたな。それじゃ私達は蒸し焼きじゃないか」

「ええまあ、そうなりますかね。ははは…」

「馬鹿っ! 本当に君には驚くよっ! こんなとき、よくもまあ冗談が言えたもんだっ!」

「どうも、すみません…」

「君が謝ってもしょうがない。早く何とかしなさいっ!」

「はいっ!」

 虫干は蛇に(にら)まれた蛙のように身を(すく)めた。

「ったくっ! 私は取り()えず助役室にいるから、修理出来たれば内線で連絡しなさい」

 課長はビチョビチョになったワイシャツを脱ぎ、汗を絞り出しながら愚痴った。

 茹だると人は暑気から逃避しながら愚痴る傾向があるようです。^^


                  完

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