謁見
前回︰お城へ行こう
「キース・フリューゲル、サリオン・フリューゲル。陛下の御前に参上致しました」
「うむ。よく来てくれた。楽にしてくれ」
「はっ」
いつもとは違う公爵家当主としてのパパ……イケメン過ぎない?
いつもより若干低めの声に言葉遣い。
誰か魔法で録音して、私に転送してください。
言い値で出世払いします。
「早速だが、そちらのお嬢さんを紹介してくれるか」
「レティシア」
「はい」
ここで全てが決まる。
推しの為にも、養女は聡明だと思われて推しの株をあげたい。
推しの株を上げるのも下げるのもオタクの行動にかかっている。
かもん、私の内なる精神。
「お初にお目にかかります。キース・フリューゲル、サリオン・フリューゲルが娘、レティシア・フリューゲルで御座います。恐れ多くも陛下の御前に参上致しました事、お許しくださいませ」
「良い、許す。レティシア嬢も楽にしてくれ」
「ありがとうございます」
どうよ!
3歳児とは思えない挨拶の仕方だったんじゃない?
カーテシーもちゃんとできたし、合格点では?
そんな私の後ろで、二人がやりすぎだと苦笑していた事を私は知らない。
「養子をとる素振りを見せていなかったが、こんな隠し球を用意していたとはな」
「全ては縁がもたらしてくれたもので御座います」
こういった謁見の場では、基本的に話すのは当主だそうで、父様はここに来てから一言も喋っていない。
こんなパパ見たら惚れ直すでしょ、父様。
後でこっそり聞いてみようかな。
「だが、サリオン。お主は子供が苦手ではなかったか?」
「セレスティアはどうやら例外のようです。己の事ながら驚愕しております」
「ほぅ。お主にそこまで言わせるとは」
「陛下。キース・フリューゲルの名において、セレスティアをフリューゲル公爵家の養女として迎えました。公爵家に迎える事、お許しください」
「二人には普段から国を支えてもらっている。しっかり愛してあげなさい」
「はい」
良かったー!!!
陛下に私が養女になる事、認めて貰えた!
これでダメって言われたら、二人は国を出るとか言ってたからそうならなくて良かった……。
少しだけ辺りに視線を移動させるとすぐ目につくフレッド様。
【暁への約束】で攻略対象だった王子。
うん。やっぱり近くで見ても二人の方が断然かっこいい。
何となく目が合ったような気がするけど、ごめんね……興味なくて。
「さて。簡単に報告は受けているが、セレスティア嬢が枝の奇跡を起こしたのだな?」
「はい」
「ふむ。これは興味深い。この国始まって以来、初めてなはずだ」
「それに関しては我々で現在調査中です。何せ初めての現象ですので、調査にはお時間を頂きたく」
「良い良い。現時点では困っておらぬ。ゆっくり国の利益をもたらしてもらえれば良い」
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キリが悪いですが、次話との繋がりのためにぶつ切ります。
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