現代詩 リンゴ
おらはリンゴが好きだ
品があって美味しくてキレイだから
おらにないものばかり持っている
一個のリンゴを丸ままかぶりつき種も芯もヘタの小枝も食べてしまう
一番下品な食べ方だがおらには実を言うと
リンゴをナイフか包丁で皮をむき
四つか六つに切って
食べたいのだがナイフを当てると
イタイって小さく叫ぶリンゴの声が聴こえてきてああ残酷だ!
っと思うと リンゴをそのまま全部食べてしまう方が美徳のように思われるのだ
芯や種それに小枝を丸まま全部食べてしまったとて病気にも便秘にもならへん
ただ芯の部分とヘタの小枝を食べる時チョット苦みがあって食べ辛いけれど
又それがリンゴの味を引き立てるんだな
だからおらは丸かじりするんだ