龍神の目覚め~ローラ~
ライラのパートナー、ローラがようやく目覚めます!
wkdkですわ!
あぁぁぁ、心臓がぁ。
深い、深い眠りから目覚めようとして、あたしは寝返りを打った。
パキッ、バキッ、パリッ
ふっと視界が開けた。
「うぅ、寒いなぁ。あ、龍母」
「おはよう、ローラ。ようやく目覚めたのね。待ちくたびれたわ。……ようこそ、我らが神よ。10年間、守り続けてまいりました。どうぞ、パートナーの元へ」
あぁ、あたしが龍神か。そうか、だからこんなに長い時間眠っていたんだな。
不意に胸の奥で何かが響いた。
「……ダイアナ?いや、ライラか。そうだ、今はライラなのか。……王家の者ども、ライラを捨てた天罰を下してやる」
純白の体にところどころ黒色の模様が入っている。そして茶色の瞳に透き通った水色の鬣と金の髭と角。この世で最も美しいであろうその姿でライラのいる森へ飛んで行った。
森に着くと、人に姿を変えた。茶色の長い髪に金色の鷲の羽。そして、頭に一本の白い角と青みかかった灰色の獣耳。口元に除く鋭い牙。やはり美しい。あたしは自分の姿に満足し、目の前にある家に歩いて行った。
扉の前に着くと自然とドアが開く。目の前には大自然を司るであろう龍が人の姿をして跪いていた。
「ようこそ、我らが神よ。10年間、ライラ様をお守りさせていただきました」
「名を」
「フェリシアと申します」
名を聞き、ライラのいるところにまっすぐに向かう。ライラとフェリシアのパートナーである男は驚きで目も口も大きく開けていた。
「ライラ、迎えに来たよ。10年も待たせてごめんなさい。あたしはローラ。あなたのパートナーよ。そして、新しい龍神」
「りゅう、じん?てか、パートナー?」
呆然とこちらを見ながら言葉を紡ぎだすライラ。あぁ、可愛い。ひたすらに可愛い。
「そう、これからよろしくね、ライラ。さて、お城に戻りましょう。あそこはもともとあたしたちの家なのだから。龍神のパートナーが国王なのは当たり前のことだし」
「え、あ、はい?えっ、ど、ど、どういうこと?」
「龍神様。詳しく説明したほうがいいと思われます」
ライラの焦る様子を見て頬を緩めていたあたしに、フェリシアがそう言った。