第四話「執筆」
書き換えちゃえばいい。
あなたになら、それができる。
もうすでに、神の力を持っているのだから。
突如現れた謎の少女は、俺にそう告げた。
当然ながら言っている意味がわからない俺は口を半開きにしたまま、彼女の姿をまじまじと見つめる。
すると、彼女は羽根が落ちるみたいに軽やかに床の上へ降り立ち、全く音を立てずに裸足の足を動かして歩いて来るのだった。
「意味がわからない、という顔してますね」
「え、ああ、そりゃあ……君は、何者なんだ? さっきの言葉はどういう」
「うーん、そうですねぇ。順番にお答えしましょう」
顎に人差し指を当てて悩む仕草をしてから、少女はまた不敵な笑みを浮かべる。
満月のような黄金の瞳が、緊張に強張る俺の顔を映していた。
「私の名前はステラ。いわゆる案内役って奴ですよ。ほら、ゲームのチュートリアルなんかでもよくいるでしょう? プレイヤーに操作方法を案内してくれるキャラクター。あんな感じの存在だと思ってください」
本気ともふざけてるとも取れる口調で、ステラと名乗った少女は言った。全く話が見えないままの俺は、素直にそう言い返す。
「な、なんだそれは。余計にわからないんだが」
「ええっと、まあ、早い話今日はあなたに“神の力”の使い方を教えてあげに来たってことですよ」
「神の、力……?」
さっきから彼女が口にしているその言葉はいったい何を指すのか。何か、強大な能力が俺に宿っているのだと、そう言いたげだが……。
いずれにせよ、油断ならない相手なのは確かなようだ。
その動向から目を逸らさぬよう注意していると、ステラは俺のいるベッドに腰下ろした。
しかし、質量を持たないとでも言うのか、ベッドは全く軋まない。やはり彼女は幻の存在なのか……いや、それにしては妙にリアルだし、ディテールが細かすぎる。
「そうですそうです。
春川シオンさん、あなたは十年前、その能力を譲り受けた。そして、それが今まさに開花の時を迎えたのですっ」
立てた右手の人差し指を今度は天井に向けて、くるくると回しながらそう言った。
──こいつ、なんで俺の名前を。というか、十年前って言えば……。
俺が、生まれて初めてコラプサーに巻き込まれた日、のことか。
もし、そうだとすれば、やはりあの人が……。
「言うなれば、その力はあなた専用の能力。その名もズバリ──『神の指』」
「神の指」
その単語を聞いた時、胸の奥で何かがドクンと脈打つのを感じる。
聞き慣れないはずの言葉なのに、俺はすでにその意味までもを知っているような気がした。
戸惑ったまま何も言えないでいる俺に、ステラは、
「手、出してください」
と、まっすぐこちらの瞳を覗き込んで来る。
どこか悪戯っぽく笑うネコ目は気を抜いていれば吸い込まれてしまいそうだった。
いつの間にか脂汗をかいていることに、その時初めて気付く。それくらい、無意識のうちに緊張していたのだろう。
そして、俺は逡巡の後、結局言われたとおり右手を彼女の前に差し出した。
ステラは満足気な表情で微笑むと、上体を捻って前のめりになりながら両の手でそれを握り指を閉じさせる。
その時ぞっとしたのは、感触があったからだ。
それまでの彼女からは質量があることを感じられなかったのに、手を握られたその瞬間だけは確かに人の肌の感触があった。
そして、体温も。
やはりステラは実体を持つ人間なのか。
だとしても、取り敢えずただ者でないことは確かだろう。
数十秒間そのままでいてから、彼女はそっと俺の手を離す。
「いいですよ、もう。指を開けてみてくださいっ」
言われるがままに、恐る恐る握り拳を開いた。
すると、手の中から綺麗な立方体の形をした紫色の光が飛び出し宙に浮かんだのだった。
それが放つ不気味な輝きが、薄暗い病室を眩く照らす。
やはりあっけに取られてその様子を見つめていると、光は次第に形を変えて行き、俺の目の前に浮んだまま空中に留まった。
それは、人間の指のような見た目をしていた。しかし、肌の色は紫で長さも二十センチほどもあり、人の物とは大きく違っている。
節くれ立った指の先には黄ばんだ爪が付いているのだが、その先端は妙に鋭くそして独特のカーブを描いており、まるで万年筆のペン先のようだった。
突然現れた、奇妙な物体。
これが、ステラの言う「神の指」なのだろう。それだけは、直感的にわかる。
実際、その指みたいな物に釘付けとなっている俺に対し、彼女は楽しそうに告げた。
「これこそが、『神の指』。世界を書き換える為のペンですよ」
世界を書き換える──もし本当にそんなことができたなら。
椚原さんを、取り戻せるのか?
「さあ、『神の指』を手に取ってください。そうすれば、あなたの望んでいる力が手に入る」
ステラは瞬き一つせずに、黄金の瞳でこちらを見つめる。
彼女の視線を右頬の辺りに感じながら、「神の指」を目の前にした俺は迷っていた。
きっと、こいつの言っていることは全て本当なんだと、何故かそれだけは確信できる。
ならば、世界を書き換える神の力を手にした俺は、どうなってしまうのだろうか?
想像も付かないが、今までどおりの平穏な日常生活を送る、というわけにはいかないだろう。
そう考えるに至ったところで、ふと自分で自分が可笑しくなった。
「平穏無事な人生」など、すでにあの時壊されてしまっているではないか。
十年前、俺は家族を失い代わりに椚原さんを護るという使命──と、ステラの言うところの神の力を手に入れた、あの日。あれから、俺の生きる理由はただ一つだけ。
「……本当に、世界を変えられるのか?」
俺の問いに、ステラは舌舐めずりでもしそうな笑みを浮かべる。
「もちろんっ。シオンさんが、それを望むのなら」
彼女の答えを聞いた俺は、自分の右の掌に視線を落とした。
俺は無力だったばっかりに、椚原さんを護れなかった。けれど、もしこの手にもっと力があったなら……。
そう思いながら、右手を固く握り締める。
さっきまで迷っていたくせに、それでいて答えはずっと前からわかっていたように思えた。
「……わかった」
まず短く言ってから、俺は閉じたばかりの手をすぐに開いた。
「やってやる。神だろうが何だろうが、その力、俺が使ってやる」
その宣言と共に、とうとう俺は右手を伸ばして「神の指」を掴み取る。
次の瞬間、指の形をしたペンの第二関節のシワの部分が瞼が開くように動き、真っ赤な眼がそこに現れた。契約成立の合図か何かだろうか。
目を開けた「神の指」は浮力を失ったらしく、俺は握り締めたそれを自分の元へ引き寄せる。
「ふふ、さすがですシオンさんっ。私が見込んだとおり。
……それでは、さっそく」
ステラはベッドから立ち上がり、やはりふわりと床に降りた。
そして、彼女は俺に背を向けながら肩越しにこちらを振り返り、
「行きましょうか。あなたの大切な物を取り戻しに」
俺の大切な物──椚原さんを取り戻しす。
しかし、どうやって?
俺はペンを握ったままステラを追いかけるように、毛布をはだけさせてベッドから出る。
靴下越しにも床の冷んやりとした感触が伝わって来た。
「ま、待ってくれ。こいつを使うのはいいけど、使い方がわからない。というか、『世界を書き換える』だなんて大それたこと想像も付かないんだが」
当然の質問を投げかけると、彼女の視線はどことなく小馬鹿にするような物に変わる。
「別に、とっても簡単なことですよ」
「なに?」
ステラはその場でくるりと体を回し、マフラーと長い髪の毛を舞い踊らせながら完全に俺の方に向き直った。
それからこれまでと同様の悪戯っぽい笑みを浮かべると、右の人差し指でまっすぐ俺を指差す。
「あなたはそのペンで描くのですっ。自分の手足となって動くキャラクターをね」
また、持って回ったような回答が彼女の口から放たれる。
しかし、今度は何故かその言葉をすんなりと受け入れることができた。
──キャラクターを描き出すことが、神の力の使い方。
だったら、俺は、俺の遣いとして相応しいのは……。
俺は普段ペンを握る時と同じ手の形で「神の指」を持ち替える。
すると、その真ん中でこちらを見上げる一つだけの赤い瞳が妖しく輝いた。
かと思うと、「神の指」を握った右手が一人でに動き始めたのである。
「な、なんだこれ⁉︎」
「ふふ、安心してください、インクを求めているだけですので」
意思を宿したかのような俺の手は胸の前を通って体の左側に向かう。すると、今度は左腕までもが俺の意思とは無関係に動き、手首を上に向ける形で肘を曲げた。
──まさか、こいつ!
「神の指」の目的を直感的に察した時には、すでにペン先となっているその爪が左手首に突き刺さっている。
「くっ!」
痛みに歯を食い縛りながら目を離さずにいると、「神の指」の爪は俺の血液を吸い上げているらしくみるみるうちに赤く染まり、赤い筋がひび割れのように紫色の柄の全体に広がって行った。
ステラの言っていた「インク」とは俺の血のことだったのだろう。
ひとしきりインクを吸い取ると、また右手が動きペン先を引き抜く。
ようやく両腕の自由を取り戻した頃には何故かもう血が乾いており、左手首に小さな赤い点だけが残っていた。
「さあ、これで全ての準備が完了しました。
早く、私に見せてください! シオンさんが描く世界を!」
急に興奮したように頬を染めて言う案内役。
その様子に圧倒されながらも、俺はすでに「神の指」の使い方を理解し始めている自分がいることに気付いた。
*
蜻蛉署内、一階の片隅にある喫煙スペースにて。
カタカタと小さな音を立てて稼働する換気扇の下、壁にもたれかかった橘は、煙草を口から離すと上を向いた紫煙を吐き出した。
味気ない蛍光灯の白い灯りが、殺風景な壁や床を照らし出している。
すでに吸い殻の山を築き上げているゴミ箱と一体となった四角い灰皿に、彼は溜まった灰を落とした。
それから再び口許に運んだ煙草のフィルターを咥えたところで、ガラス張りのドアをスライドさせて彼の部下がスペース内に入って来る。
「まだここにいたんですね」
後手にドアを閉めながら、火野木は抑揚の乏しい声で言った。
これを受けた橘は彼女から目を逸らし、煙と共に返事をする。
「いいだろ別に。ここ、ちゃんとした喫煙スペースなんだからよ」
「はい。ですが、お煙草の吸いすぎは体によくないです。気を付けてください」
「ちぇ、今度はそう来るか。どんだけ真面目なんだよお前は」
「私は当然のことを言っているつもりですが」
にべもなく言い返してから、火野木は白い顔を上司に向けた。
「それより、先ほどはどうなされたのですか? 酷く動揺していたようですが?」
彼女の冷たい視線や静かな声には、いつもとは違いどこか不安げなニュアンスが含まれているようだった。
橘は再び灰皿に灰を落としながら、それでもやはり部下の方は見ようとせずに答える。
「……別に、ちょっと懐かしい名前があったってだけだ」
「懐かしい名前? それはつまり、被災者の中にお知り合いでも?」
「まあ、そんなところだ」
彼が何か本当のことを隠しているのは明白のように思えた。
しかし、かといって火野木はそれ以上その話を続けるようなことはせず、すぐに話題を別の物に変えようとする。
と、ちょうどそのタイミングで誰かがバタバタと廊下を走る音が聞こえて来た。
ドアの方に視線を向けながら、無機的な口調で呟く。
「みなさん、大変そうですね」
「そりゃあそうだろうよ。あんなことが起こったんだ。松原さんなんか、早くもげっそりしてたぜ」
今回起きたコラプサーは小規模な物であり、各機関の迅速な対応もあってか発生からわずか十数分で消滅させることに成功していた。
しかしながら被害は少ないとは言えず、死者は七名、負傷者は重軽傷を合わせ十五名にも及ぶ。周囲の住宅やマンションにまで範囲が及んでしまった為に、予想以上の被災者が出てしまったのだ。
コラプサー消滅から三時間。陣頭指揮を任せられている松原を含め蜻蛉署の責任者たち数名が先ほど記者会見を終えたばかりであり、署に戻ってからも彼らはいまだ後始末に追われている。
全てセカンドリアリティによる産物である以上、コラプサーによる物的被害は出ない。なので、従来の災害時には欠かせなかった復旧作業必要はないのだが、それでも辺り一帯の住民に与えた被害や混乱は大きな物だろう。
また、今日のような小規模のコラプサーの場合、国というよりも発生した地域の自治体や警察・消防組織を中心に事後処理や被災者たちへのケアを行うことになっていた。そしてその監査や手助けをするアドバイザーとして、橘らのような対策局の者が立ち会うこととなっているのである。だからこそ、彼らは実際に現場に赴き、今回で言うところの松原のような実働部隊と共に活動することが多い。
この後も彼らが落ち着き次第今後の打ち合わせをする予定であり、その内容についてぼんやりと考えていた橘は、すっかり長くなっていた灰を床に落としてしまいそうになりながらどうにか堪えて灰皿へと持って行った。
「……そういやあ、あの学園、秋津学園っつったか。あそこの生徒も何人か巻き込まれたんだよなぁ」
「ええ、そうですね。
そのことに関しては、学園側から詳しい被害状況や今回のコラプサーの概要を教えて欲しいと、要望があったところです」
「ふうん、ま、当然黙ってられねえわな」
半ば独り言のように言いながら、彼は短くなった煙草を押し潰す。橘はほとんどフィルターだけになったそれを執拗に灰皿に擦りつけており、その様子は何か考え込んでいるようだった。
「……橘さん?」
怪訝そうな声で呟いた火野木は、再び彼の横顔を見つめる。
「いや、なに、もう一人見たことある名前があったと思ってな」
折れ曲がり潰れて小さくなった吸い殻を山の中に押し込みながら、橘は冷たい響きのある声で答えた。
──まあ、単なる偶然なのかも知れねえが……。
心の中で呟きつつ、彼は左胸のポケットに手を突っ込んで早くも新たな煙草を取り出そうとしている。
「いい加減にしないと、ぶっ壊れますよ? 肺」
「いいんだよ、肺はどんどけ黒くなっても心は真っ白なままなんだから。少年の頃と同じように綺麗なんだからさぁ」
「四十代で少年は少々厳しい物があるかと。あと、それならなおさら喫煙しちゃダメじゃないでしょうか?」
呆れた感じの彼女の声を無視し、煙草を咥えた橘はさっさと火を点けてしまうのだった。
*
外へ出ると、もう五月とはいえ吹き付ける夜風は冷たかった。ブレザーを羽織って来て正解だったなと、暢気なことを思う。
ステラに連れられ、俺は蜻蛉総合病院の屋上に来ていた。一応今は夜であり、そもそも職員の手を借りずに患者だけでここに出れるわけがない──と、初めは当然そう考えたが、どういうわけか誰にも咎められることなく移動することができ、さらに屋上へ繋がるドアは鍵がかかっていなかった。
彼女が何かしたのだろうか?
俺は数歩先に立ち青いマフラーと長い髪を風になびかせている背中に、視線を投げかける。
ステラはそれに気付いていないのか、夜空を見上げ「うーん、いい夜ですねっ」などと言って暢気に伸びをしていた。
確かに、よく晴れていて月も綺麗に見えるが。
「なあ、屋上なんて来て何をするつもりなんだ?」
風に踊らされる髪を抑えながら、俺は彼女に尋ねる。
するとステラは両手を大きく広げたまま振り返り、
「決まってるじゃないですか、さっそく力を使うんですよ〜。もうっ、ホントはわかってる癖に」
「それは……けど、何もここじゃなくてもいいんじゃ」
「いやだって、部屋の中じゃ狭いじゃないですか〜。
ほらほら、早くやっちゃってくださいよっ」
何がそんなに嬉しいのかわからないが、彼女はやたら目を輝かせて急かして来た。
とは言え、確かにもたもたしている意味もないか。
せっかく力を手に入れたんだ、早く椚原さんを取り戻さなけれれば。
俺は目線よりも少し下の高さに、右手を上げる。
すると、少し意識しただけで指の間に黒いもやみたいなのが集まって来て、やがてある物を形成した。
それは言わずもがな「神の指」だ。世界を書き換えるこのペンはアプリケーションみたいに普段は閉まっておいて、必要な時には簡単に取り出せるらしい。
紫色の指を握り、俺は肘を曲げて腕で口許を隠すように構える。
刹那、風が完全に止み──。
「わっくわく、わっくわく!」
両手を頬に当て自ら効果音を口で言うステラに見守られながら、いよいよ俺は「神の指」を振るう。
「……執筆」
静かに呟く、と同時に俺は何もない空中にある物を書き始めた。
黒板か何かに勢い良く板書をするように、腕をしならせ次々と文字を打ち出して行く。
真っ赤なインクによって書かれた文字は透明な壁があるかのように空中に浮かび、その場に留まった。
まずは、自分の手足となって動くキャラクターを書き上げる。その為に腕を振るい続けていると、次第にその文字の羅列は一連の文章となる。
それは、そいつのことを綴った物、小説なんかで言うところのいわゆる「描写」という奴だ。
体の骨格やら形やら色やら、見た目に関するありとあらゆる事柄を思い付くままに書き殴った。
「ああぁ、素晴らしいですシオンさん」
やがて赤い文章は相当な量になり、波打つように動きながらある形を作って行く。
中心に向かって収束した文字は二本の手足を持つ、人間の形をした塊になった。
──しかし、まだだ。まだ、足りない。
そこからさらに俺は「執筆」を続ける。
真っ赤な人形に俺が書き足したのは、左右一対の巨大な翼だった。
神の力を持つ者の遣いは、やはり“天使”しかいない。
書き連ねた文章が望む形となった時、俺は半身になって一際大きく右腕を振りかぶる。
そして何かをぶん殴るように、最後の一筆を天使の体の胸の真ん中に、ぶちかましてやった。
鋭く尖った「神の指」の爪が突き刺さり、そこを中心にして文字の塊に亀裂が走る。
「やっぱり、あなたを選んで正解でした……」
うっとりと吐息交じりに呟く声が聞こえた時、全体にまで広がったヒビは限界を迎え、文字の塊はとうとう決壊してしまった。
砕け散った赤い破片は花びらのように風に舞い、夜空へと消えて行く。
腕を下した時、俺の目の前には先ほどまではただの文章でしかなかった、黒い体を持つ天使の姿があった。
「……はぁ、はぁ」
荒くなった息を整えつつ、俺は完成したそいつを見上げる。今は巨大な両翼を体を隠すように閉じており、その間から顔だけが覗いていた。
気付けば俺は身体中汗だくであり、さっきまでは夜風が冷たいとか思っていたのに今はむしろ心地いいくらいだ。
それだけ体力を消耗してしまったということか。
──けど、本番はここからだ。これより、俺は椚原さんを取り戻す為に……世界を書き換える。