あとがき
この作品は既出「彼方へ……」のパロディーとして書き始めました。
だけど、愛実が思った以上に真面目だったので、どんどんと話はシリアスに。ま、書き上がったときお盆だったしいっかぁ……なんて、クリスチャンらしくないことまで言い出す始末。
ただ、私としては先祖の祟りとかいうのが大嫌い。
確かに仲の悪い嫁姑とかはあるのは認めますけれど、大抵は家族のために体を張ってがんばってきた方たちだと思うんですよ。そんな方が死んだとたんに踵を返すと思います??
例えば、あんなにかわいがってくれて、パパやママが心配するのも聞かずに乳母車に乗せて散歩に連れて行ってくれた晩年のおじいちゃまが、死んだとたんに祟るんですか! そう思っちゃうんです。
先に逝った方は遺された者の幸せを切に祈っている。ファンタジー頭のたすくはそう考えるのです。
特にバニシングツインは、共倒れにならないために、片方が身を退いた結果のような気がして……余計に恨むだなんて思えないです。
で、この作品となりました。
ただ、回を追うごとに不思議ワールドになっていく「旋律」シリーズ。もう、何が出てきても驚かないかも。