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なんで僕が!?  作者: へたれ度100%
56/79

宝者 教

更新、だいぶ遅れてしまいホントに申し訳ありません。

今回も話は長めです。


長かった先生シリーズもこれで(ようやく)終了となります。

次回からは(やっと?)絆同盟編に戻ります。



別件。

今回も懲りずに後書きにおまけをいれてみました。

相変わらず長くなってしまっています。

長い上に、グダグダで、しかもオチがなく、キャラが崩壊しています。

キャラのイメージを崩したくないという方や本編だけで十分という方は飛ばすことをお奨めします。



最後に一言 ↓


※今回は桐山視点の物語です

1年B組、約30名。


それは私の担当するクラスだ。

別に目だって優秀なクラスではない。


頭が良い人物もいれば、運動ができる人物もいる。

もちろんその反対の人物だっている。

極めて普通のクラスだ。

そう・・・極めて普通のクラス・・・



しかし・・・

このクラスには1つ誇るべきものがある。

それがこのクラスの最大の特徴ともいえる。


それこそが彼らがここまで進んでこれた理由でもある。

「人を信じる心」だ。



「・・・彼らは我が校の誇りとなりますね。」



校長が隣で微笑みながらいった。

おそらく彼自身も彼らのような・・・

今の我が校を間違っていると堂々といえるような人物たちを待ち望んでいたように伺える。



正直私自身も大きく驚いている。

最初はとにかくうるさくて、人の話をきかず、まとまりのないクラスだったのに・・・

いつの間にか、校長というこの学校の最高責任者にまで「我が校の誇り」といわれるほどにまでなっていたのだから。



そう・・・彼らは我が校の誇りだ。

そして・・・私の誇りでもある。


・・・まぁ、私自身はほとんど何もしていない。

何も教えていない。

むしろ初期に関しては、私の担任としての力不足が悪い意味で発揮されすぎていた。


彼らが彼らの信じるべき道を進んできた、それだけのことなのだ。


たまたまこのクラスを私が受け持っただけで、自らの「誇り」と称してしまうのはいささか傲慢すぎるのかもしれない。


しかし、それでも・・・

「傲慢」と思えども、私は彼らから目を離さずにはいられない。

彼らという宝モノせいとについ目がいってしまう。




「えぇ、少なくても私としては、あのような生徒たちをもてて非常に幸せに思っています。」



そして私が心の奥底からこう思い、こう言えるのも彼らという生徒たちがいたからだと思える。









彼らと出会ったのは4月。

入学式のときだ。



私自身担任をもつのは久々である。

私が念願の教師になり、この高校に着任した年には、この高校の教師たちが少ないことから私もいきなり担任という大役にまわされた。


しかしさすがはわが国トップレベルの文型高校ということもあり・・・

大学時に教育実習生として物事を教えるよりは遥かに静かで皆が授業に参加し・・・

集中して物事を聞き取り、積極的に質問をし、確実に吸収していく。

覚えることのみならず、他の教師の授業観察時では、自らの意見を考えたり述べたりという応用行動もよく観られた。


さすが、といわざる得ない。




しかし、その翌年新たに入ってきた教師の1人が我が校の、ほとんど忘れ去られた状況、となっていた古めかしい伝統を「理想」と掲げた。


この高校には年配の教師も多く、伝統を大切に思う教師も多かったため・・・

まさに、風のごとく味方を増やしていった。



彼の言葉は非常に説得力があり、周りを率いてまとめるカリスマ性もあった。

それでなおかつ生徒への授業配慮のために休み時間には毎回自らの授業の反省点をノートに書き示し、新たに授業を改善していく様子が良くみられた。

その姿は、「よりよい授業」「よりわかりやすい授業」を目指し、日々努力をしている姿だった。


私自身もここまで熱心な教師は見たことがなかった。

彼こそ、教師のかがみ、といえる人物だと思った。




しかしそんな「教師のかがみ」といえるべき教師が掲げた理想だけはどうしても私は賛同できなかった。

その理想こそが「帝国主義」。


力によって生徒たちを抑圧し学校全体を制御する、というものだった。



たしかに賛成派のいう意見にも一理ある。

上下関係をしっかりとさせ、礼儀を学ばせる。

と同時に日本人としての誇りも教えていく。



言葉で表しただけではこれほどまでに素晴らしい理想はない。



しかし、これは生徒たちからすれば負担でしかない。

上下関係をしっかりさせるというのは、力によって生徒を抑圧すると同じ意味だと彼らは気づいていなかった。

そんな過程で作り上げた誇りなど、まやかしものでしかない。



その理想は何のメリットもなく、生徒たちの負担をただただ大きくするデメリットしか見られない。





故に私は自らが尊敬する「教師のかがみ」が率いる賛成派と対立することになってしまった。


賛成派がいれば、反対の人物も必ずでてくるのが必然だ。

反対派に私は所属し、日々重ねて重ねて行われる職員会議で討論を繰り返した。



良くみてみれば、賛成派には年配教師陣。

反対派には若い教師たちが多かった。


人数割合としては、5:5といったところか。

まさに半分ずつ。

神様が「いい勝負」になるように特別に割り振ったかのようにしか見えない状況だった。




この高校は教師たちで決めることは民主主義制である多数決で行われていた。

つまり、どちらかが諦めてくれない限りこの教師内での対立は続く、ということだ。


そのことは賛成派・反対派どちらの教師たちも理解していた。

だからこそ早期決着をお互いに望んでいたが、思うように進まず、結局意志と意志がぶつかり合うだけで終わる日々が続いた。



しかしどんな日々にも必ず終焉はやってくる。

それがどんなに素晴らしい時でも、真逆の時でも。


その日の会議には校長・教頭のツートップが参加した。


彼らの意見は2人とも「中立」という立場をとった。

結果、No,3である教活主任へと目がいくわけだが、彼は賛成派の人物だ。


彼はもともと「賛成」と表明していたので、これは効果がない。

という意見でさらに少しの時が流れたものの、結局その権力には勝てなかった。




私は「反対」でありながら何もできなかった。

目の前で「帝国主義」が可決されてしまった。


この帝国主義の可決は反対派の敗北の象徴となった。

反対派の教師たちは誰もが肩を落とした。


それから新たな校長がやってきて、ほんの少しの時間だけ反対派でも負けを認めていなかった徹底派がしばしば賛成派とぶつかった。

しかしそんなもとの反対派よりも人数が少ない徹底抗戦派が賛成派に勝てるはずもない。


私や反対派のまとめ役として反対派を率いていた数学科の教師は徹底抗戦派の抵抗の影を利用して、もと反対派の教師たちを説得し続けた。

諦めていた反対派の教師たちにもう一度立ち上がってもらい、反対派全員で徹底抗戦派の援軍として助太刀する。

それを目標として、来る日も来る日も賛成派にバレないように少しずつ交渉していった。


校長がかわったことにより、もしかしたら流れがかわるかもしれない。

そういった期待をこめて・・・



だが賛成派も黙ってはいなかった。

最終的に、数学科の教師がこれの責任を負うという形となった。

結果、数学科の教師は離任ということで、他校へと移らされた。


リーダーを失ったことで、私やもと反対派の教師たちの仲間増やしは思うように進まず・・・

徹底抗戦派は完全に孤立した。


その後徹底抗戦派は毎年我が校からは離任させられ、最終的には誰もいなくなった。




それからというもの、賛成派の権力は異常だった。

反対派という邪魔者もいなくなったことで、すべて賛成派の思うがままとなってきた。


我々反対派もいつかは徹底抗戦派のように脅威になると思っての行動なのだろう。

若い教師たちは、人手不足でも担任に任命させることはなかった。

もちろん私もその年の後は担任をしていない。



それどころか、我が校から他校へと移る教師たちは、賛成派の意見によって反対派にいた若い教師たちばかりとなった。


私も時がくれば移転となるのだろうか・・・




なんてことを思いつつ、こうして彼らと出会うまでこの高校にいれた。

ある意味奇跡なのかもしれない。



外を見れば、風が吹くたびに桜が舞う。

久々の担任ということで、私も入学式早々から胸が躍っていた。


やはり時間のながれというものもあり・・・

討論のときより、だいぶ時間もたった。

若手の教師もある程度の信頼は回復でもしたのだろうか。



なんてことを思っていると私の出番がまわってきた。

各組担任の先生たちが前端にあるマイクを使い、自らの組の生徒たちの名前を1人ずつ呼んでいくという作業だ。

なんでもこれも我が校の伝統の1つらしい。


私の出番もB組ということもあり、すぐにやってきたというわけだ。




私は生徒の読み方を間違えないように注意しながら1人1人の名前を呼んでいく。


これは余談だが、この名前を呼んでいくということにおいて私は一瞬ヒヤッとしたときがあった。



「十六夜 星矢。」



十六夜 星矢。

これで「いざよい せいや」と読む・・・んだよな?

まさか「じゅうろくや」とは読むまい。


・・・こう読むのであっているとは思うのだが・・・

呼んでも返事がないのだ。


今回B組の生徒は全員出席しているはずだ。

よっていないなんてことはないはず。



ま・まさか・・・

呼び方をやはり間違えたのか・・・!?


この一大行事において、いきなり名前を間違えるなんていうのは失礼極まりない。

だからこそ注意をしていたのだ。

・・・のだが、返事がない。



「十六夜 星矢!!」



ついあせりを通りこして、強い表情で名前を呼んでしまった。



「え?・・・あ、はいっ!」



強い表情でいうと、先ほどまでキョロキョロとあたりを見渡していた生徒が返事をした。


とりあえず名前は間違っていなかったようだ・・・

そう思うと急な安心感に浸り、ほんの少し腰が抜けた、と言った状態に等しいものになる。


保護者たちや他の生徒たちは、私のあまりのへっぴり腰と、十六夜星矢のこれまたへっぴり腰さに小さく笑いが生まれていた。

今思い出しても、やらかしたと思うがこれはこれで経験だろう。

十六夜星矢には悪いことをしてしまった、なんてことを今でも反省している。






さて、入学式も終了して皆が自らの割り振られた教室へと歩いていく。

我々教師は生徒たちが皆、教室に入ったのを確認したら教室へと行く、というシステムだ。


何事も出だしが肝心だ。

私は廊下で息を一息大きく吸って、教室へと入った。



教室内は、皆が緊張した顔つきで並んでいた。

皆が無言。

おそらくまわりがほとんど知らない生徒で、どうすればいいか困っている、というところだろうか。



さて、皆に早く打ち解けてもらおう!

私は久々の担任という仕事に若干戸惑い緊張しながらも、ぎこちない自己紹介から始めた。


「おぅ!これからこのクラスを担当する桐山 勇詩だ。よろしく!教科は体育を担当している!!」






時の流れは意外と早いもので2週間があっさりとたってしまった。


2週間もたつと皆もなれてきたらしく、にぎやかになってきた。

・・・というよりは、うるさい。



「お前ら、ホームルームやんぞ~!」


なんてことをいってもいつまででもしゃべっている。

授業中も、最近はうるさい。

しかも、今でもなお尊敬する教師のかがみと思っている教師にまで、「お前んところの生徒は問題だ」と言われる始末だ。


これは問題だ・・・


と考え、注意するも人の話をきく耳をもたない。

おそらくこのクラスは私が担任としてやってきたクラスのなかで最悪なクラスだ・・・

とまで思った。





ある日の放課後。

クラス委員長の川中とクラス副委員長プラス生徒会1年副委員長の川口と私とで、話し合いがあった。



「先生、うちのクラス、かなり評判が悪いみたいですね。」


川口は苦笑しつつ、呆れ顔で言った。



「あぁ、みたいだな。他の先生たちにもよく言われるよ。」

「生徒会でも評判ですよ・・・」


お互いに苦笑しあう。


ホント・・・やれやれだ。



「基本うるさいのは桶狭間とそのまわりの男どもの連中だな。」



クラス委員長である川中は言った。

さすがはクラス委員長。

良く見ている。


ま、基本どこもうるさいが・・・

一番目立っているのが、やはり桶狭間グループだろう。



「毎日毎日猥褻わいせつな内容で盛り上がってますよ・・・」


川口は呆れ顔で言った。

「よく飽きないものだ・・・」とでもいいたそうな顔である。



「先生はどう思います?」

「あいつらはなぁ・・・仲が良いのは結構なんだが、うるさすぎるよな。」


毎回注意しても聞く耳ももたないし・・・


まったくどうすればいいのやら。



「先生、一回本気でキレてみたらどうだ?」


川中は半笑いをこめていった。



「俺は別に彼らが目立っていることそのものに困っているんじゃない。」

「はい?」


そういうと2人は首をかしげた。



「むしろあれだけ騒げれば、そのぶん仲が良いということだろ?結構なことではないか。」



友達がたくさんいて、仲が良いというのは非常に良いことだろう。

学校だって、単に勉学を教えるだけの場所なら1学年何百人もいらないだろう。


1学年何百人もいるのは、勉学とともに友達を作っていく社会性も学ばせていくからだ。



「問題なのは彼らが授業中やホームルームまでうるさいということだ。」

「なるほど、つまりけじめがついていないと。」

「そうなるな。」



けじめさえつけてくれれば、良いのだが・・・

そのために注意をしているのだが、なかなかきいてくれないからな。

そこが問題点である。



「そのけじめというのを彼らは知らない。それを教えるにはどうすればいい・・・か、だな。」



実際今までと同じように注意だけを繰り返しても、彼らは今後も聞く耳をもたないだろう。

かといって、強制的に言うのもそれはそれで意味がないことだ。



「・・・あれ、先生諦めちゃってるんですか?」



するとその様子を察したのか、今度は川口がいった。



しかし、川口がいった言葉はある意味図星だった。


いくらいってもきいてくれない。

きく耳すらもたない。


なら何度いっても意味ないのではないだろうか・・・

といった思いがないこともない。


今まで静かなクラスばかりを担当してきただけに、今回初めて担任のつらさがわかった気がした。


もちろん原因は静かなクラスばかりを担当してきたからだけではなない。

過去の討論でも、そして反対派を増やすための交渉でも・・・

全力を尽くしたがダメだった。


つまり「ダメなものは最初からダメ」。

なら潔く諦める道に進むのもある意味道ではないだろうか・・・・?


なんていかにも無責任丸出しの思いが生まれつつあった。




しかしそれと同時にこれは担任としての試練なのだが、この試練をクリアできれば過去の敗戦から生まれた無責任丸出しの思いの芽を踏み潰すことができるのではないか。

なんて思いもある。


そしてなにより自分は「担任」を任された身なのだ。

そんな無責任なこと許されるはずがない。

担任としての仕事を放棄するつもりは当然ない。



だから諦めるつもりはない。

だが、「結局全力をだしても無理なんだし、諦めてもいいんじゃない?」という心がほんの一部あるのも事実だ。


だからこそ、「ある意味図星」だった。



「諦めるつもりはない。」

「でも先生だって人間ですし、「頑張っても無理なら諦めてもいいかも・・・」という気持ちは、たとえ諦めるつもりはなくても、それとは別に少しはあるんじゃないですか?」



素晴らしいな・・・

なんでそんなに人のことがわかるのだろうか・・・



「ま、そりゃぁ俺だって人間だからな・・・しかしそんな心はないほうがいいんだがな。」



というよりなくしたい。

あっても邪魔なだけだ。


こんなどうにもならない、本来は自分自身で解決しなければならないことを生徒に話している自分はすでに担任失格なのかもしれない。

ふとそんなことを思う。



「なら先生、その邪魔な思い、破壊しましょう。」


すると川口は微笑みながらいった。



「・・・は?」


破壊しようと思ってできれば苦労しないことなのだが・・・



「いや、だからこのクラス問題を解決しましょう。解決すれば邪魔な思いも崩れるでしょう?」

「・・・軽く盛り上がっているところ悪いが、そんなに簡単に解決できるのか?」



川中は冷静な突っ込みをいれてきた。


そんなに簡単に問題が解決できてしまえば、これほど悩んだりはしない。



「姐さん、私を誰だと思ってるんですか?生徒会1年副会長ですよ?」

「・・・生徒会の権限を使うのか?」

「たしかに学校を良い方向へ導くために生徒会の権限は必要ですが・・・」



学校全体を良い方向に導くための権力・・・か。


全体を率いるためにたしかに権力は必要かもしれない。

しかし今の生徒会は権力を持ちすぎている。

果たしてそれは「導くための権力」といえるのだろうか?


なんてことをふと思うが、川口は川口で苦労させてしまっているのはわかっている。

それに人には人の考え方もある。

自分の考えを押し付けるというのは良くないし、教師としてすることでもなかろう。


それに今現在は在校生と生徒会による問題もないしいいのだが。


なんてそのときには悠長な考えをしているが・・・

後にこの権力が大きな問題となることは当然ながら今の俺は知る由もない。




「しかしこれはうちのクラスの問題ですので、我々だけで解決したいというのが私の考えです。」

「異論はない。」



その川口の意見に、川中は満足気に頷きつつ言った。



「先生は?」

「もちろん俺も異論はない。」



たが・・・

私と川口と川中の3人でどのように現在の状況を解決しようと言うのか・・・

そこが問題だ。



「だがな、具体的な解決案はあるのか?」

「う~ん、それがまだないんですよね・・・」


川口は困り顔をした。



「具体的解決案がない?それでよく「クラス内で解決」といえたもんだな。」



すると今度は川中が不機嫌そうな顔でいった。



「正直そこまでいえるのであれば具体的な案が1つぐらいあると思っていたのだが。これでは、結局振り出しに戻ったようなものじゃないか。」



正論だ。

間違っているところなどない。



「悪いが私はこんな茶番に付き合っている暇はない。失礼する。」

「お・おい?川中?」

「このあとクラス委員長会議とか、第5同盟とかで忙しいんだ。この話は具体的な案ができたらにしてくれ。」



そういって川中は部屋からでていった。


廊下には1人の男性が立っていた。

「時津風 斬」。

同じくこのクラスの男だ。


彼は呆れ顔で何かを言っている。



「お前らは私がいないと何も進めることができないのか!?」

「お前さんがいないと皆の士気も上がんねぇんだよ、文句言うな。」

「私がいないときに、皆の士気を上げさせるのがお前の仕事だろうが!!」

「へいへい・・・」



怒鳴り声が教室にまでどっしりと伝わってくる。


時津風は苦笑を続けているが・・・

どう見ても彼女を恐れているようには見えない。

反感をもっているようにも見えない。

ただ苦笑して、渋々肯定する。


彼には彼の何か達成したいことでもあるのだろうか・・・



「はぁ・・・姐さんも相変わらずですね。」


さりげなく今度は川口が呆れ顔で言った。



「あんなに怒っているように見えますが、ホントは皆に頼られるのが嬉しいのかも、と最近思うようになりました。時津風もそれを知ってて何も言わないんじゃないかな、と。」



川口も廊下で怒鳴られている時津風と同様に苦笑する。

たいした洞察力だ。



「お前、苦笑い上手いな。」

「時津風が苦笑いが得意なんですよ。」



・・・苦笑いが得意ってかわってるな。



「しかし急に川中も態度がかわったな、そんなに大事なのか。第5同盟って。」

「むしろ重要なのはクラス委員長会議だと思いますよ?あの会議で基本的にいろんな面でそのクラスの役割とかが決まってきちゃうんで。そろそろ委員長会議も始まる時間ですしね。」



おいおい・・・

それってかなり川中に無理をさせてた、ということじゃないか。



「そんなに時間がおしてるなら、なんで委員長会議にいかなかったんだ?」



クラス委員長会議等については、直接クラス全体が関係してこない限りは、クラス委員長の担当の先生が各クラス委員長に時間などを報告するため、私や普通の担任には時間などが本人が言わない限りわからない。



「こっちはこっちで話があると思ったから無理してでも少し参加しようとしたんじゃないですか?」


・・・なのにこの内容・・・か。

川中が呆れるのもわかる気がする。



第5同盟とやらが何をしているか知らんが・・・

クラス委員長をやりつつ、その同盟もやっているというのは忙しそうだ。


そういえばクラス委員長に川中が立候補した理由も、単にやる人が誰もいなかったから、だったか。


そんなあてつけな理由でよくここまで頑張れるものだ。



「さて、私たちだけでとりあえず話し合いを続けますか。」




結局その会議で決まったことはなかった・・・

いや、決まったには決まったのだろう。


ある1つのことだけだが。

それは明後日・・・

つまり2日後に俺が大声でキレるということだ。


あまりこの処置はとりたくはないのだが・・・

「物は試し」なんて言葉がある。



結論からして、俺は上手い具合に川口に言いくるめられた。


・・・担任がこんなだなんて・・・

自分の不甲斐なさに苦笑するしかない。



なぜ明日じゃないのかは知らんが、とりあえずキレることに意味があるらしい。

キレることで、皆がどういった反応をするかで今後の解決案を練る、ということだ。





このようにこのクラスの最初は、うるさすぎたりまとまりはなかったりで問題だらけだった・・・

そして俺自身の担任としての力不足な点も大きく目立ってしまっていた。







あれから2日。

いつもと大してかわらない日々が続いた。


意外と時間は早く経つもので・・・

気づけば問題の日となった。


2日後のホームルーム。

川口との会議で決まった俺がキレる時間だ。



「おい、人の話をきいてるか?」



いつもどおり皆に問うが・・・

相変わらずまったく人の話をきいていない。


正直ここで俺がキレても大してかわらない気がする。

むしろそれに対する反感なんてものがでてきてしまえば、それこそ無意味を通り越して逆効果だ。


そんなことを思いつつも、今日はいつもより本気のガチで注意してみる。



「おい!!人の話をきけっつってんだろうが!!!」



おそらく他クラスにまでしっかり響いたであろう、俺の大声。

クラスは急にシンと静かになった。


・・・本気でキレることによってある程度は静かになるのは予想してたが・・・

ここまで静かになるとは。

意外中の意外である。



その日のホームルームはその後皆静かにしていて、かなり早く進行することができた。




いったいどういうことなのだろうか・・・


その日の放課後に川口に聞いてみた。



「みんな今日はやけに素直だったな。何かしたのか?」

「いえ、特になにも。」


川口はいつもどおりの様子で何事もなかったかのようにいった。



「ただ姐さんが皆に圧力をかけてたんですよ。」

「川中が?」

「はい。」



圧力をかけていた・・・

というのはどういうことなのだろうか?




「簡単にいえば皆に「最近お前らが授業中までうるさいせいで、先生がカンカンに怒ってるぞ」というプレッシャーをかけておいたんです。」



なるほど。


それで俺が今日にキレたのは・・・

ついに俺の怒りも限界がきた、と皆が思ったからか。


川中が「授業中にまで」という俺の意見をもいれてプレッシャーをかけていてくれたことにまずは感謝だ。




「人との和が物事の勝敗を決める、と姐さんがいってました。」


勝敗・・・というほどのことでもないだろうが。



「まさに「人の和こそ誇りなり」とはよくいったものです。」



川口は頷いた。

その言い様からすでに他の人物が言ったように聞こえる。



「なんだ、その言葉は?誰かがいっていたのか?」

「あ~、これですか?これは十六夜がいってたんですよ。」



十六夜 星矢。

入学式の件が個人的に印象強い。


ついこの間彼に入学式のことで謝ったら、「あ、それって僕がボォ~としてたのが原因ですよ。」と笑って許してくれた。

そんな心優しい男性だ。



「彼いわく、「このクラスは決して誰も省こうとしない。ただ詰め寄るのが苦手なだけ」といってました。・・・それってすごく当たっていると思うんですよ。」


川口は頷く。



「先生のことだって、もうみんなかなり信頼してますし。」


信頼してもらっている・・・

という言葉をきいて、ほんの少しだけ心が安らぐ。



「もちろんクラスメイトたちも同じクラスメイトたちを信用はしてると思います。ただ・・・どう詰め寄るかがわからないんですよ。」



川口は苦笑する。


高校というのは、多くの中学から一部の人々が集まってきて成り立つものだ。

すなわち知らない人も多く、緊張するのもわかる。


その結果が「信用はしてるし、話はしたいけどなかなかできない」というものだ。

皆、「どう詰め寄るかがわからない」のだ。


現在はだいぶまとまってきているが・・・

グループ化してしまっている部分もあり、完全とはいえない状況である。

グループ化していることで、伝わりも遅く、まとまりもないというのが現状である。



これを解決すれば、まだ多少バラバラだが・・・

完全にクラスがまとまるのではないだろうか。


とりあえず皆は川中の圧力かけのおかげで、反省しているだろう。

となれば今後もある程度は静かになるはず。



「大事なのは一歩踏み出す勇気です。」


川口は言った。


大事なのは一歩踏み出す勇気・・・か。

一歩勇気をもって踏み出させば、クラスはまとめる。

どう詰め寄ればいいか、わからないだけなのだから。



次は・・・

このクラスをまとめるということだ!


クラスを静かにさせるという件に関しては私は担任でありながら、ほとんど生徒に任せてしまった・・・

次の問題は私が解決しよう!!

担任としての仕事をやりこなすんだ!


そう心に刻んだ。



「あとで川中には感謝しておかなければな。」

「あ、それ意味ないと思いますよ?姐さんはそういうの、たとえ苦労してやっていても表向きには認めない派なので。」



自分の努力を表に出さないタイプ・・・か。

ま、たしかにそんな感じはするが。



「それでも感謝はしておかなければな。」

「ま、そうですね。」




その後、川中に感謝したが、「私はそんな茶番になど参加はしていない」とあっさりばっさりときられ終わった。

それどころか「それは川口のやったことだろ?」とまで言われた。


川口に聞いてみたところ、本人は「川中」だと言い張った。

とりあえず感謝はしておいたが・・・


結局どっちがホントのことをいっていたのだろう・・・?

いまだに謎である。






その数日後、俺はクラスで「クラスの団結について」熱く語った。

それはもちろんこのクラスに団結してもらいたいという思い一身でである。


ま、自分でいうのもなんだが、馬鹿みたいに熱く語った。


皆にも意見を求めたり笑い要素もいれたりで、かなり上手くいったと思う。

思えばこれが始めて担任らしいことをしたかも・・・と思えた。



その日の放課後。

今度は川口とは別の男子生徒がやってきた。

彼らもまたうちのクラスの男子たちだ。




「先生。」

「ん?どうした、お前ら。」



目の前には男子生徒が8人ほど。

クラスで一番目立ってしまっているグループ・・・

桶狭間のグループだ。



「今まですみませんでした。」


すると、桶狭間が代表して謝った。

その言葉に続いて、皆が頭を下げた。



「・・・は?」

「俺ら、つい話しすぎたというか・・・」

「というか、話しすぎたんだっぺ。」



おそらく前の俺がキレた件では一番反省していると思われるのがこのグループだ。


だが彼らの様子から、私が「話しすぎそのもの」に対して怒っているのだと勘違いしているみたいだ。

そうではない、そのことをしっかり伝えなければ。



「いや、それは・・・」


あまりに突然のことで戸惑うしかない。



「先生の苦労も知らずに、すみませんでした。」



彼らは再び頭を下げた。


とりあえずこれもかなり意外なことなので、びっくりして次の言葉が浮かばない。

戸惑うしかない。


戸惑いながらも、やっとどうにかこうにか自分の意見を言う。



「そんなに深く謝ることじゃないだろ?お前らは高校生なんだし、友達と仲良くするというのは大切なことだとも思う。」

「・・・」


この言葉に彼らは顔を少し上げた。


ま、これは思いっきり本心ではある。

したがって、彼らを責めたりなどはしていない。



「ただ静かにするときはする、っていったけじめをこれからつけような。授業中とかな。」



だから俺は彼らが目立ってしまっているのは、その分仲が良いからだと考えると、そんな悪い気はしてなどいなかった。


ただ問題だったのはそれが授業中にまで及んでしまうこと。

それさえ解決できればよかったのだ。



「はい。」


その俺の言葉に彼らは頷いた。

これで1つ、問題が解決できたのかもしれない。


だが、彼らの言葉には続きがあった。



「・・・それで、今日の先生の話をきいて俺らも協力しようと思ったんです。」



桶狭間はいつになく真剣な眼差しでこちらを向いていった。



「協力?」

「クラス、まとめるっぺよ?」

「話せる友は多いほうが楽しいしな。」

「そうだろ、先生?」



彼らは私に向かって、あまりに的確な質問をしてきた。


そんなの・・・良いに決まってるじゃないか。

このクラスがまとまってくれれば、それほど嬉しいことはない。



「あぁ、そうだな。」

「だろだろ、ここはみんなで協力するべし、だろ!!」



なんとも調子のいい連中だ。


しかし、気持ちの切り替えが上手くできる人というのは重要なのかもしれないな、と思った。

桶狭間の調子の切り替えで、皆を引き上げてきている。


もしあのまま、反省しっぱなしだったら思うように話が進まない。


そういう点でも桶狭間は人との関係作りがホントに得意なんだな、ということを思い知らされる。



「「人の和こそ誇りなり」、これがキーワードだ!!」



おぉ~・・・

また会ったな、この言葉。



「十六夜の言葉か?」

「あれ、なんで知ってるんです?」

「川口からきいたんだ。」



そういうと彼らは苦笑した。



「あいつ、川口にまで言ってたのか・・・やれやれだぜ。」



桶狭間は軽くため息をついている。

なんか若干呆れ顔だ。



「あいつはすごい奴ですよ。あいつはこのクラスについて「詰め寄るのが苦手」と前に言ってたんですが・・・」



あぁ、それも川口からきいたな。


十六夜という男は初日の自己紹介でも「かわってるのは名前だけじゃないとよく言われます」といっていたな。

たしかに良い意味でかわっているのかもしれない。



「ならあいつは、うちの「詰め寄るのが苦手」な連中の固まりのなかで、唯一詰め寄り方が上手い奴ですよ、本人は自覚はないみたいですが。」



桶狭間は苦笑しつつ言った。


皆もそれに若干微笑む。



「川口がよく「大事なのは一歩踏み出す勇気だ」なんてことを言っていますが、十六夜はその勇気がありすぎで怖いぜ・・・」



なんて冗談を桶狭間がいうと、皆が笑った。



「んじゃ、今後はクラスまとめを頑張ろうぜ!!」







そして、彼らが入学してから1ヶ月がたった。

その頃には、うちのクラスはほとんどグループというものはなくなっていた。


強いて言うのであれば、男子と女子の間に少しあるぐらいだ。



だがそれも、日に日になくなっていく。

その原因となったのが、卯月咲良という人物だ。



一言でまとめてしまえば、美人で成績優秀、運動神経もなかなか、と完璧人間にかなり近い人間だ。

どのように生きてくれば、あのように完璧一直線ルートに進めるのだろうか、今後きいてみたいものだ。



そのほぼ完璧人間が最近急に、十六夜星矢を追い始めてた。

理由はよくわからんが、十六夜は彼女から逃げることで必死らしい。


担任がとめるべきか、というのも考えたが、桶狭間いわく「あれは逃げるという名の愛情表現ですから」といって俺を引き止めた。



ま、その卯月に影響されてか、うちのクラスの女子たちもそれなりに大胆になり始めて・・・

最近では男子とも良く話している、といったところである。






クラスもまとまり、けじめもつき・・・

私自身は、ほとんど何もやっていないのに、生徒たちだけでここまで進み、成長してきた。


これはすでに立派に評価されるべきことなのではないだろうか。


と私は思う。





それから2週間ほどすると、新たな問題が起こる。

それが、B組を本校の誇りへと突き進める一歩ともなり、学校全体を巻き込んだ大騒動の幕開けともいえる。


うちのクラスで大きな喧嘩がおこった。


十六夜と卯月が喧嘩したのだ。


俺が教室についたときにはすでに十六夜はいなかった。

と同時に卯月が教室から出て行った。


俺は卯月が教室から出て行くという行為をとめなかった。

普段なら授業中に教室から抜け出すというのはわが校では問題外な行為なのだが・・・


いったい誰があんなつらそうな顔の人間をとめられるというのだろうか?



ホントはとめたほうが正解だったのかもしれない。

だが俺には少なくてもあんなつらそうな彼女をとめることはできなかった。




それから数日。

意外にも早く2人は仲直りしたらしかった。

個人的にはホッとさせられる。


これで終われば何にも問題がなかったのだが・・・

喧嘩したその日に生徒会が卯月にだした「アルファー」。

通称「引き裂き」と呼ばれる権限を解除しようとしなかった。


それがこの大騒動を引き起こすこととなるのだ。







俺が知らぬ間に、事は着々と進んでいたらしかった。

俺が気づいたときにはもう取り返しにつかない状況へとなってしまっていた。


それが体育祭の競技説明のための全校集会だ。


桶狭間が壇上で堂々と生徒会批判をしたのだ。




彼はすぐさま校長室へと連行された。

それにともない、校長と教師のかがみと尊敬する学年主任、そして川口も校長室へと同行した。


当初俺が校長室へ行く、ということはなかった。


だがほってはおけなかった。

壇上で生徒会批判など、帝国主義を貫く我が校の教師や生徒会の人間からすれば恥でしかない。

下手をすれば退学だってありえる。


現にそうして退学させられた生徒を何人も見てきた。



しかし、そのことは桶狭間自身も理解しているはずだ。

つまりそれを理解したうえで・・・

退学を覚悟してまで、この行動をおこした理由はある。

それはいったいなんなのだろうか。

自らの立場を危うくしてまで、行動する理由はなんなのだろうか。

何のためにこんな行動をしたのか。

疑問でならない。



俺は校長室へと向かう学年主任と校長に話をつけた。




「お願いです、彼は私のクラスの生徒です。私も校長室にて彼の話をきく権利があるはずです。」



校長も学年主任も無言だったが・・・

少したってから、学年主任がそれを許可した。


・・・が、条件付だった。



「いいだろう。しかしお前もすでにこの高校の仕組みは理解できているはずだ。」



彼が言う仕組みというのは、「帝国主義がこの高校を支えている」という恐ろしく見当はずれな理論だ。

私はそれを見当はずれとわかっていながら、彼らの権力が大きすぎて何もいえない。

そして同じ反対派の残っている教師たちも同じだった。


だからたとえ間違っているとわかっていても、あの討論の敗北から賛成派の意見に従うしかなかった。

今でもそれは同じだ。



「・・・我が校の恥になるような行為を許すわけにはいかん。貴様もそのことは覚悟しておけ。」



それはすでに半分「退学」と決まっているような言葉だった。


俺の役目はこの校長室の話し合いで、隙をみて上手く発言し・・・

校長に「退学免除」を促す。


そのために参加する。




校長室に向かう途中、川口は静かに言った。



「・・・生徒会である以上、立場上彼の味方をすることはできません。」

「・・・わかってる。」



歩きながら、小声でお互いに正面を見つつ言う。



「おそらく彼は絶対に諦めませんよ。」

「・・・」

「・・・ただ彼なら多分大丈夫だと思いますよ。」

「・・・え?」


なぜそういえるのだろうか?


彼はたった1人だ。

味方など誰もいないのだ。


同じクラスで、少し前までクラスをまとめるというスローガンをもとに協力してきた川口でさえ協力できない状況なのだ。



「・・・彼には、心強い仲間がいる・・・と私は思いますから。」



そういうと彼は校長室前で立ち止まり、こちらに軽く微笑んだ。


心強い仲間・・・

それは桶狭間以外にもいる・・・ということか。





そんなことを考えつつ、校長室で彼に対する尋問が始まった。


最初は無言で全く進もうとしなかったが、校長の一言でどうにか進み始める。


校長が静かに大事なことを確認していくうえで、学年主任が容赦なく叩く。

それでも桶狭間の意志は折れることなく、ただ前を向いて孤軍奮闘していた。


自らの教え子がこんなにも頑張っていることをわかっていながら・・・

私はなにもできないなんて・・・!!


胸が焼かれるような苦しみを感じる。



桶狭間はたった1人で孤軍奮闘するも・・・

徐々に追い詰められていた。


学年主任は、人を追い詰めるのも得意な人間だ。

このままいけば確実に彼は追い込まれてしまう。


・・・どうすればいい!?


ここで変に発言すればむしろ私自身も彼を追い詰める結果になりえない・・・

それをわかっていながら、一か八かで勝負してみるか・・・



手の拳にグッと力をいれ、口を開こうとしたその瞬間に急に扉が開いた。



「!?」



皆がその急な出来事に目を丸くする。


それもそのはずだ。

校長室前には、生徒会警備部の人間を配置していた。


生徒会の人間が校長室の扉を思いっきりあけることなどありえない。



「悪ぃ、邪魔するぜ?ここに桶狭間っつ~馬鹿はいないか?」



この声も聞き覚えのある声だ。


そう・・・彼もまたB組の生徒だ。

時津風 斬である。



彼を先頭に続々と校長室へと皆が入ってくる。

なんと全員で9人もいた。



(やっときたか・・・)


川口は心のなかで笑みを浮かべていた。



彼は生徒会の絶対正義を信じていた。

だが、それと同時に彼らが桶狭間を助けに来ることを心待ちしていた。


彼は桶狭間に心強い味方がいるということも確信していた。



(絶対にお前らの目を覚まさせてやる。)



川口には川口の意志があった。


彼らというクラスメイトを大切にしながらも、生徒会の務めを貫く意志が。




まさか・・・

9人もいようとは。


そしてどんなに危険だろうと、1人を決して見捨てない、という誠意を示した彼らの行動を私は内心で大きく評価し、そして彼らのまとまりという名の成長が嬉しかった。



それから1人から9人になったことで、形成も逆転した。

学年主任を黙らせることまで成功した。


それから彼らは席につき、再び話し合いが始まった。



校長は再び重要なことを1つずつ確実に確認していった。

そして・・・彼らの立ち上がった理由もわかった。


彼らは本気だった。

本気で、どう見ても劣勢でありながら勝つ気でいた。

そこまで全力だった。


彼らが一言一句校長の質問に答えるたびに、それが伝わってくる。



彼らは隙を見て、攻めまでした。

それに対して学年主任がゴリ押しな返しをする。

そう・・・それは答えとして成り立たない無理やりな答えだ。

それを力によって正当な答えとしている。




「・・・というか、なんでそこまで帝国主義にこだわるんだ?」


この質問に対しての学年主任の答えがこうだった。



「帝国主義は、上下関係をしっかり教えるための要となる。今の子供はお前らのように、上の人間にも平気で暴言をはくからな。」



私の中で怒りが爆発しそうになった。

自らの意見を力によって正当化させ、しかもその上生徒を侮辱する・・・だと?


そんなことを教える立場の教師が言っていいわけがない。



彼は・・・学年主任は・・・

帝国主義に翻弄されすぎだ。


帝国主義という名の悪魔に縛られすぎだ。



「あのなぁ・・・これは考え方の問題だ。地位なんて関係ねぇんだよ、じじぃが。」

「ふん・・・桐山先生、あなたはどう思いますか?」



そして話はついに俺にまわってきた。


俺が担任としてこの話し合いに参加すると決めたとき・・・

そしてそれを学年主任が許可したときから、こうなるのはわかっていた。



もし・・・ここで本音をいえばどんなに楽であろうか。


だが、いかに奮闘しようとも学校と生徒会が手を組んでしまっている地点で勝ち目などない。

あがけばあがくほど彼らの退学のリスクは上昇する。

彼らを退学になどさせるわけにはいかない。


ここはやはり私も気に食わないが、学校側につこう。

1人の教師として。


私はつくことで少しでも諦めがついてくれるといいのだが・・・



そんなことを思いつつ、言葉を出した。



「・・・私がこの高校にきて早3年。最初はおかしいと思いましたが、今はむしろ帝国主義は上下関係をはっきりわからせるために必要だと思います。」



その言葉に彼らは皆、下を向いた。


これが・・・苦しいが正しい選択だ・・・

そう思った瞬間だった。



(「おそらく彼は絶対に諦めませんよ。」)


川口の言葉がよみがえった。


ふと川口の方向を見てみれば、こちらを無言で見つめている。

そう・・・「言いたいことを言え」という眼差しで。



彼らは・・・決して諦めない。


今更になって気づいた。

さっき、彼らが立ち上がった理由を聞いたばかりじゃないか。


最初はたった2人の友のため。

そして、今は全校のため。


1人の友を8人で助けてきた・・・

決して1人も見捨てないということを態度で示した彼らが・・・


ましてや1人や2人ではなく、全校約600人のために立ち上がっているのであれば・・・

諦めるはずがないじゃないか。




それと同時にもう一言よみがえった。



(「先生のことだって、もうみんなかなり信頼してますし。」)



私は・・・

担任として彼らから信頼されてうれしかったのではのか?

そして、彼らの行動が正しいと感じていたのではないか?


そんな彼らがまとまって、友を救いにきた誠意ある態度を示して、誇りに思った。

嬉しい限りだった。


もし川口のいう言葉が本当なら・・・

私が信頼されているのであれば・・・

私が彼らを裏切ることほど、彼らにとってのダメージが大きいことはないのではいだろうか。


教師のなかで、B組というクラスの担任は私だけだ。

悪いが、B組を一番理解している教師は私だといえる自信もある。


そんな私は、皆から信頼してもらっておいて・・・

私はこの劣勢を言い訳に、彼らを信じないというのか?





私の中で1つの結論がでた。


もう決して迷わない。

彼らが正しいと知っていて何もいえなかった私はもういない。


今いる私は・・・

過去の臆病な自分ではなく、新たな自分だ。

臆病風にふかえることなんてない。

彼らという大きな強い味方がいる。


1人の人間として、1つの意見を言おう。

私も・・・彼らと同じ道に進もう。


大事なのは、一歩踏み出す勇気・・・だ!






それからというもの、時間はまるで滝の水のように恐るべきスピードでたえず進んでいった。


校長も味方につき、協力して前々の反対派の教師を説得して・・・

少しずつ仲間も増やしていった。


なんにしろ、負けるわけにはいかなかった。

彼らという・・・私の宝モノせいとを失うわけにはいかなかった。






そして現在にいたるわけだ。


彼らは自らで成長していき、経験の浅い私に多くのことを教えてくれた。

彼らは・・・

やはりどんなに「傲慢」とまわりにいわれようが・・・


私の「誇り」だ。




さぁ、彼らとともに勝ちに行こう!!




                          「宝者」  完

おまけ(という名のキャラ崩壊) 自己紹介その3


参加者→十六夜、五月雨、卯月、桶狭間



五「というわけで今日も始まってしまいました、五月雨の曲紹介コーナー!」


桶「・・・いきなりかよ・・・」


十「お前の紹介はもう終わっただろうが・・・」


五「俺の紹介はEternalなのさッ(キリッ 」


十「なわけねぇだろ。無駄に格好つけるな・・・」


五「Eternalは世界を救う!!」


十「救わねぇよ・・・」


五「ちなみに「お前、何様だよ?」ときかれたら、「会長はメイド様」と答えるのが俺クオリティ。」


十「・・・お前がメイドって・・・無理すぎる。しかもお前会長でもなんでもないだろ。」


五「あ、そうか。」


十「あ、そうかってお前・・・アホすぎだろ・・・」


五「じゃぁ、俺は執事さまという方向性で。」


十「きいちゃいねぇ・・・」


卯「相変わらず発音が・・・」


桶「あ~、エターナルってどういう意味だ?」


一同(論外なヤツがいたッ!!)



卯「さっ、馬鹿やってないでとっとと紹介始めるわよ。」


十「そうだな、進めようぜ。」


桶「今日は誰の紹介をするんだ?紹介してないのは、俺か卯月ちゃんだけど・・・」


十「咲良じゃね?」

五「じゃ卯月だな。」


桶「・・・お前ら・・・結果はわかってたけどもう少し手加減というものをしてくれもいいだろ・・・」


十「キャラが薄いキャラは後々にまわされるというこの世界の仕組みが悪いな。」


桶「・・・」


五「とどめをさすなwww」


十「あ、ごめん・・・そういうつもりでいったわけじゃ・・・」


卯「桶狭間はすでに死んでいる。」


五「桶狭間の「桶」は棺桶の「桶」wwwその名は棺桶狭間(キリッ 」


卯(ボケだったり棺桶だったり不名誉なあだ名ばかり増えていくわね・・・)


十「棺桶っていうとミルキィホームズを思い出したりするぜ。」


五「トゥエンティと不幸ーデリアさんの棺桶地獄か・・・」


十「トゥエンティ、静かにしてればイケメンなのに・・・」


五「いや、俺はあのキャラ好きだけどな。残念なイケメンwwww」



卯「話ズレてるわよ。」


十「おっと、いけね。さて、誰の紹介をやるかは決まったし、紹介していこうぜ。」


卯「そうね。・・・えと、私の名前は卯月 咲良、15歳。」


桶「わざわざ歳を公表する必要あったのか?」


十(あ、復活してる・・・)


卯「あるに決まってるでしょ!!」


十「そうだよな、ピチピチの15歳だもんな・・・「ピチピチ」の・・・フッ。」


卯「なによ!!私がピチピチじゃないっていうの!?」


十「別に~?」


桶(一生やってろ、バカップル・・・)

五(2828282828282828282828282828(ry )


卯「なによ、文句があるならちゃんといいなさいよ!!ただし的確・具体的にね!」


十「う~ん、全体的に・・・」


卯「なんだと!?」


十「・・・って、桶狭間がさっきいってた。」


桶(・・・え?俺、身に覚えがないんだが・・・)


卯「桶狭間ぁ~!!!」


桶「お・落ち着け!!俺は何もいっていn・・・」



その後、桶狭間の行方を知るものは誰もいなかった・・・



十「ご愁傷様です。」


五「半分お前のせいだろ・・・」


十「残り半分は?」


五「卯月じゃね?そしてやっぱり棺桶狭間www」


桶「誰が「棺桶狭間」だよ!!」


十「うわっ!?」


桶「勝手に俺を殺すな!」


十「・・・ま、もともと「全体が」とか思ってなかったんだけどね。」


桶「俺、巻き込まれた損じゃねぇか・・・」


五「その通りだよ、ザドルノフ!!」


卯「誰だよ、ザドルノフって・・・」


五「ウラジミール・ザドルノフ。ウラジミールの意味は平和を支配、だ(キリッ 」


十「・・・お前さ、パクッていいものと悪いものがあるって知ってるか?」


五「いいものなんてあるのかwww」


桶「裏切ったな・・・ザドルノフ!」


十「お前までやり始めるな!!」


五「裏切る?そもそも我々は敵同士ではないか?」



十「・・・ダメだ、こいつら・・・」


卯「・・・何、あれ?」


十「突っ込むな・・・突っ込んだら負けだ・・・ほっておいていい、ということにしよう。」


卯「そう・・・なら、進めようかしら。」



十(これ以上突っ込むと進まないし、僕もそろそろ静かにしてようかな。)


卯「で、私は現在急成長中の大企業、「卯月財閥」の社長の娘。」


十「おぉ~、「財閥」っていうとなんか格好良いな。」


卯「基本的な通り名は「卯月コーポレーション」だものね。」


十「どこを歩いても卯月社製のものが今は売っているというね。」


卯「で、現在はこうして霧島第3高校に入学して充実の高校生活をおくっているわ。」


十「そういえば前から気になってたんだけど、お前、この学校に入学した理由とかあるの?」


卯「う~ん、特にないわね。別に狙おうと思えばもっと上の高校も狙えたし。」


十「( ゜Д゜)...」


卯「・・・顔文字は反則だろ。」


十「五月雨に洗脳されてきたんだな・・・と今、自分で感じたよ。」


卯「急性五月雨洗脳性症候群。脳内に時雨ウイルスが進入するとおこる病気で、いろいろとフリーダムになる。最悪の場合フリーダムショック死。症状は英語の発音能力の急低下など。空気感染性はやや強い。」


十「フリーダムショック死・・・新しいな。」


卯「なんか、すご~く五月雨に失礼だった気がしたと自分でいってて思った。」


十「多分本人はそういうこというと、「( ゜∀゜)o彡゜五月雨ウイルス×2」とかやりだすと思うけど。」


卯「どうみても喜んでいるようにしか見えないな・・・」


十「それが五月雨クオリティ。」


卯「へ・へぇ~・・・」



十「しかしながら・・・なんかパッとしないな・・・」


卯「るっさいなぁ!自分だってパッとしなかったくせに。」


十「・・・あの2人にもアイデアをきくか。おい、お前ら・・・」



五「ダメだ、解除はさせない。」


桶「クズどもがぁ・・・!」



卯(まだやってる・・・)


十「お前らいつまでやってる気だ!」


五「フッ、時が来たるまではいつまででも、これぞEternal!無限ループ!!百年戦争!!!」


十「百年も戦争すんな。」


五「それは実際にやったフランスとイングランドにいってくれ。」


桶(いきなりの真面目発言すぎる・・・)


十「・・・お前、頭がいいのか?それとも悪いのか?どっちなんだ?」


五「どっち?世の中に境界線なんてあるのか?人類はなぜ優劣を競う?存在するモノには皆、一緒じゃないからこそ面白いんじゃないのか?だったら、境界線なんていらないじゃないか。」


十「すごく格好良さそうで賢そうなこといってるけど、実は「馬鹿」だということをバレないように逃げてるだろ?」


五「なぜバレた!?」


卯(・・・今すごく感動しかけた私っていったい・・・)

桶(五月雨の言葉を信じて、「馬鹿」でも堂々生きようと今思ったのに・・・)



五「百年戦争がダメならばあえていわせてもらおう、「エンドレスエイト」であると!!」


十「あえて言うな。なんのたしにもなってないし・・・」


五「・・・で、俺に何のようだ?」


十「いきなり真面目になるな・・・」


五「俺はいつだって真面目だYO☆」


十「・・・はぁ、じゃぁ咲良の自己紹介がなんかパッとしないんだが何かないか?」


五「趣味・特徴・性格・長所・短所なんでもおk!!俺のカリスマ的センスはEternal!君がくれた勇気は億千万!!画面の前にいるきみにありがとう!!!お父さんお母さんにありがとう!!!」


十「・・・ダメだこいつ・・・早くなんとかしないと・・・」

桶(後半がまったく関係ねぇ~・・・台詞が長くなっただけ・・・)

卯(今日Eternal好きね・・・)


桶「後半、お前は何が言いたいんだ?」


五「・・・あは☆」


桶(ごまかしやがった!!)


五「何かしくじったら一に笑顔、二に曲紹介。しらけたら曲紹介!ごまかし技、曲紹介!!そこで今日の五月雨の・・・」


桶(なんじゃそりゃぁ・・・)

十(ごまかし技だったのか・・・)

卯「これだ!!」


一同「・・・は?」


卯「私の特徴を一番わかりやすく現すには、私も得意な分野を何か紹介すればいいのだ!!」


十(嫌な予感しかしない・・・)


卯「・・・ということで!!今日の卯月の兵器紹介。」


一同(オワタ\(^0^)/)



十「兵器ってお前・・・何するつもりだよ・・・」


卯「戦争。」


十「・・・お前がいうとリアルだな・・・」


五「YA☆RA☆NA☆I☆KA?」


十「やらねぇよ。」


卯「冗談に決まってるだろ。」


十「・・・はぁ・・・」


卯「・・・なに、気に食わないの?それとも私がそういうのだと・・・やっぱり変?」


十「別に変とかそういうのじゃねぇよ。人の趣味は人それぞれだし。それにこれはお前の紹介なんだからお前の好きにすればいいと思う。」


五「つかの間のイケメンタイム・・・」


桶「出たよ、主人公必殺技・・・俺もそういうキャラを目指そうかな・・・」


五(無駄な抵抗すぎるwww)


卯「ま、皆がダメっていうなら、「三平方の定理について」にしようかしら。」


十「無理すぐる・・・」


五「イケメンタイム終了のお知らせ。」


桶(早ッ!!)


十「で?実際なんで兵器紹介?」


卯「あれ?前に話さなかったかしら?前々に本気で付き合った彼が旧陸軍が好きでね、よくきかされたのよ。役に立たない知識だと思ってたけど・・・ようやくここにて発揮されるときがきたわね。」


五「旧陸軍となると・・・チハとかか?」


桶(血派?・・・怖ッ!吸血鬼かよっ!?)


卯「そんなのメジャーすぎるわ。もっとマイナーなのを紹介しないと兵器紹介っぽくないじゃない。」


十「すなわち?」


卯「オイなんてどうよ!?」


十「おい!!」


卯「・・・お前、もう死んでいいよ。」


十「ごめん、悪かった・・・だからそんな目でみるな。」



卯「・・・でだな、オイっていうのは・・・」


十「旧日本陸軍の超重戦車だな・・・」


卯「え!?何で知ってる?あんた、海軍派でしょ!!」


十「「派」ってなんだよ・・・まぁ、たしかに旧海軍分野は得意だけど。」


桶(鳥獣戦車!?なんじゃそりゃぁ!?) ←なんか生々しいものを想像しているようです


卯「くっ、なら富嶽でどうだ!!」


十「あ~、B-29を超える予定だった長重爆撃機ね。」


桶(鳥獣爆撃機・・・だと!?) ←発想力が豊かな桶狭間はすごいものを想像しているようです



卯「くっ・・・お前、実は「海軍得意」とかいっておきながら「陸軍」も好きだろ?ツンデレか?」


十「最後の一言はお前だけには言われたくない!!」


卯「は?私がツンデレだといいたいのか?」


五(星矢・・・地雷ふんだな・・・ま、助け舟は出さないけど♪そのほうが面白そうだし♪)


十「「べ・別にあんたのためにやったんじゃないんだからねッ!!」って言ってみて♪」


卯「誰がそんなこと言うか!!」


十「い~じゃん、減るもんじゃないし。」


卯「私のプライドが減るわ!!」


十「プライド?そんなもん、捨てるためにあるんだよッ!」


卯(・・・なんで私、こんなやつを好きなっちゃったんだろ。私の人生は終わったかもしれない。)

五(ドヤ顔自重wwww)



卯「フッ、笑わせるなよクズ。私がそんなくだらないもののわけないだろうが。」


十「は?お前今、ツンデレがくだらないといったな!?なめるなよ、ツンデレを!!」


卯「はい?」

桶(逆ギレ!?それとも・・・覚醒というべきなのか・・・?)

五(お久しぶりです、十六夜版トランザム。34話でのひぐらし覚醒からお目にかかっていないから実に22話ぶりだな。懐かしいと同時に卯月敗北フラグか。)


十「ツンデレっていうのは、貴重な萌え要素のうちの1つなんだよッ!!」


卯(うわぁ・・・)

桶(卯月ちゃんがひいてる・・・)

五(十六夜HP 1300/2500   卯月HP2000/2500 )


十「ヲタク文化をなめんなよ!ヲタクの愛をなめんな!!この愛情がわかるか!?」


卯(わかりません・・・)

桶(んなこと熱く語るなよ・・・)

五(十六夜HP 1500/2500  卯月HP1600/2500 )


十「お前はツンデレのデレ期の真の可愛さを知らないんだ!!あの可愛さは反則すぎるんだよッ!!」


卯(2次元恋とか・・・さすがにそれは・・・)

桶(日本オワタ・・・)

五(十六夜HP 2000/2500 卯月HP800/2500 )


十「ツンデレこそ最強なんだよッ!!ツンデレは美学なんだよッ!!美学は美しい学問と書くんだよ!!」


卯(もう無理・・・)

桶(最後のは必要だったのか・・・?)

五(十六夜HP 2500/2500 卯月HP0/2500 )


桶「あぁ~!?卯月ちゃんが倒れた!?」

五(恐るべし星矢の鬼語り&トランザム。)


桶「あ~ぁ・・・」


五「Winner十六夜!!」


十「正義は勝った!!」


桶(・・・正義・・・なのか???俺はこれを正義と認めていいのか・・・?)


五「星矢。」


十「なんだい?(ドヤ 」


五「お前みたいなヤツがいるからアニメが誤解されるんだぞ。」


十「グハッ・・・」


五(十六夜HP200/2500 )


十「お前、トランザムのあとはダメージが2倍なんだよッ!!」


桶「お前はエクシアか!!」


十「エクシア格好良いよエクシア。」


桶「いや、そこはアカツキと百式だろ。」


十「でた、嫁たち。」


桶「・・・ガンダムって嫁になるのか・・・?」


五「抱きしめたいな、ガンダム!!」


十「おそらく倒れてきたら死にます。」


五「たしかにwwwしかしな、真に格好良いのはだな・・・」



以下カット。

あしからず(ペコリ



十「もう恒例のカットだな。なんか・・・もう慣れた。」


桶「少しは責任を感じろよ、主人公!」


五「ここで今日の結論。」


十「お?」


五「つまり・・・ツンデレとロリを兼ね備えているシャナは最強ということだ!!」


十「僕の体力を返せ!!」


桶「・・・なんか違う気がするぞ、その結論。シャナという作品が勘違いされるからやめとけ。」


十(おぉ~、珍しく桶狭間がまともなことをいっている・・・)


桶「というか・・・紹介するべき人物が倒れちゃってるんだが・・・」


五「こりゃもう今日は進められないな・・・どうする?」


十「放置でいいんじゃね?」


五「よくねぇだろ、さすがに。」


十「冗談だよ。じゃ、僕が責任もって保健室までつれていくよ・・・」


五「おう、任せたぞ。」


十「ということで今回は終了のようです、ありがとうございました。」


 

              終



相変わらず桶狭間が被害者・・・(涙

同時にキャラ崩壊が著しい・・・

ま、ドンマイ・・・ですよね!!

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