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なんで僕が!?  作者: へたれ度100%
5/79

B組

このクラスの名前は1年B組。


なかなか個性的な人が集まっているクラスだ。


「ねぇねぇ、昨日の「おおかみかくし」見た?」

「あぁ、あれ、若干エロくね?」


なんてどうでもいい話を親友の五月雨をする。


「う~ん、やっぱ時代は「ひぐらし」だよな!」

「「うみねこ」を見てないくせによくそんなことをいえるな・・・」


再度いう。

どうでもいい話を親友の五月雨としている。


「おい、坊やども。そろそろこっちの話にも入ってきてくれよ!」


すると桶狭間がスキップしながらやってきた。


「あ、悪ぃ悪ぃ・・・」


五月雨は苦笑をする。


「あと1ヶ月で体育祭なんだッぺよ、頼むっち。」

「・・・たまごっちかっての・・・」

「うるせぇ!ボケ狭間。」

「だからボケ狭間っていうなぁ~!!」


しかし、このクラスは名前も珍しい人が多い。

戦場の名前だけで「桶狭間」「関ヶ原」・・・

あと「長篠」がいる。


「お~い、長篠!お前もこっちで会話しようぜ!」

「・・・」

「・・・ケッ、感じの悪いやつ。」


長篠という男はとても感じが悪い。

授業中にも、先生とよく言い合いをする。

この前も・・・


「~ということだ。・・・おい、長篠、きいてるのか?」

「きいてませ~ん。俺、今、携帯やってるんで話かけないでもらえますか?」

「なにぃ!?」


ここまではどの先生も皆、一緒。

ここからが先生によって対応が違う。


長篠は先生をにらみつける。

すると、ビビッた先生は何もいわなくなる。

が、男性の先生だとたいていは・・・


「なんだ、その目つきは!やる気がないなら出て行け!」

「は~い、じゃぁ、でていきま~す。」


といって本気で出て行ってしまう。

先生たちも問題児扱いしているようだ。

問題児=怖い

というイメージがある。

だから誰も近寄ろうとしないのだ。



「・・・」


だが、彼はなにをそんなに熱心にやっているのだろうか?


僕は気になってしまう。

静かに忍び寄り、画面をみてみると・・・


「お!これ、大戦略でしょ?」

「!?」

「びっくりした?」

「・・・お前は・・・十六夜・・・とかいう奴だったか。」


一応僕の名前は覚えてくれているようだ。

それだけで若干うれしい。


「うん、そうだよ。それ・・・パーフェクト?」

「いや、一触即発だ。」

「あ~!あれか。」


画面を見てみると、歩兵部隊のみで敵を押しているという・・・

彼はもしかして天才なのか?

とか思ってしまう。


「・・・歩兵だけ?」

「あぁ、戦車や自走砲を使うとつまらなくなる。」

「・・・それはできる人のみがいえる台詞だね・・・僕には到底いえない台詞だよ・・・」

「ハハ・・・お前、苦手なのか?」

「力押しじゃないと勝てないタイプ。」

「なるほどな。」


「・・・なぁ・・・あいつ、長篠となじんでないか?」

「そう見えるっペ。」

「あいつ・・・実はすごい奴なんじゃぁ・・・」

「てか、俺らも加わろうぜ!!」


このクラスのいいところ。

それは決して誰も省こうとしない。

ただ、どう詰め寄るかが苦手なだけ。

だから1人がきっかけをつくれば、誰もが駆けつける。


「うぉ!戦略ゲーじゃん!」

「!?」


いつの間にか長篠のまわりはたくさんの男子でかこまれていた。


「歩兵だけとかやるな・・・」

「今は敵のターンか・・・てか、敵、力押しで来すぎじゃね?」

「コンピューターは馬鹿なんだっぺ。」



「・・・なんか男子って妙に団結感あるよね?」

「ねぇ~?珍しいよね。」


なんて女子のほうから声がチラホラ。


「そういえばよ、このクラスって戦場の名前のやつ、多くね?」

「今頃かのぅ・・・さすがはボケ狭間だっペ。」

「るっせぇ!!」

「そんな短気はよくないっペよ?」


なんて会話をしている。

まぁ、もうマンネリ化している気もするが、だからこそ面白いとも思える。


「しかし、たしかに戦場の名前、多いよな・・・」

「うん、え~と・・・長篠、関ヶ原、ボケ・・・桶狭間。」

「十六夜までボケっていうんじゃねぇ~!!!」

「ごめんごめん・・・」

「・・・これで川中島がいれば完璧なんだけどな。」


なんて五月雨がいう。


「いや、本能寺だろ!」

「寺じゃねぇ~か!」

「じゃぁ、レッドクリフだろ!」

「・・・赤壁っていいたいの?残念だけど、赤壁は日本じゃないよ。」

「・・・うぅ・・・」


桶狭間への集中砲火で桶狭間は見事に沈んだ。

皆はウインクをかわす。


「でもよぉ・・・川中島はいないが、女子に、「川中」と「中島」がいるじゃん。それを合体させれば・・・」

「ボケ狭間、よく見てみろ・・・」


そう、たしかにこのクラスには「川中」と「中島」という女子はいる。

が性格は真逆である。


「おい、貴様ら!とっとと頼んでおいたものをC組からとってこい!」

「はい、姐さん!!」


なんだかよくわからないが、子分(?)と引き連れているのが、川中だ。

口は悪いが、真っ直ぐな性格なのがうかがえる。


そして・・・

教室の端でオロオロとしているのが「中島」である。


「いやぁ~、中島さんを見てると守ってあげなきゃって思うよな!」

「思うな。」

「思うっぺ。」

「・・・そう?」

「・・・空気読めよぉ~!!」


と皆から責められる。


「あ・あの・・・」

「ん?・・・ってこれはこれは、卯月さん。」


そしてこの女性が僕の一番の問題・・・

卯月咲良である。


「悪い、急用を思い出した。」

「おっと、逃がしたりはしないぜぇ?十六夜くん。」


グッと腕を桶狭間につかまれた。


「放してよ、桶狭間。」

「いやいや、俺は可愛いレディーの味方なのさ。」

「この裏切り者ぉ~!!」


というわけで綺麗に・・・

実に見事に卯月につかまった・・・

そして僕は連行されていくのだった・・・


「・・・しかし、十六夜はあんな美人に告られて、どこが不満なんだろうな?」

「それは本人の主観だっぺ。」

「やれやれ・・・」



そして、これから僕は何度も何度も卯月咲良という人物に追われる日々をおくるのであった・・・


 

                                 「B組」  完


これで基本キャラはすべて出し終えました。

今回はあまりストーリーとしてはなりたっていませんが、B組の日常ということで。


これからもよろしくお願いします。

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