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【6-1】戦力拡張

この世界に来て13日目の朝が来ました。

快適、文明的、安全の保障があった世界とは違い、ここにはきちんとした法すらも無く私のようなか弱い女性が人殺しをしなければいけないとんでもない世界ですが…それでも生きていかなければいきません。


さて寝心地の悪いベッドから身を起こすと…あれ?

何という事でしょう、あんなにひどかった筋肉痛がほとんどとれています。

これが元子供の言っていた泉の効果でしょうか?

…寝ていたら治るにしてもこれは早すぎますのでそうとしか説明が付きませんね。


いやいや信じ難いですけれど…いい事なのでよしとしましょう。

さてそうなりますと私の行動を阻害する要因は無くなりました。

それなら早速行動に…。


ぐぅーーーー。


と思いましたがお腹の虫が鳴いています。

…まずは食事ですね。

誰もいませんが恥ずかしさで少し頭が熱くなってしまいました。

それをごまかす様にわざと小さくせきをして落ち着かせると私は小屋の外へと踏み出しました。


そしていつものように用意されていた朝食をいただいて…って本当にこれでいいのでしょうか?

いえ、食べ終わった後で言うのは間違いだとはわかるのです。

ですがこんな世界に来て扶養してもらって…確かに調理器具も無いので私に料理なんてできるはずも無いのですが…。


…ええ、もうきっぱりあきらめましょう。

ここで悩むのは無駄な気がします。

人としては駄目なのでしょうが致し方ありません。


さて、朝食が終わるとようやくやりたかった事に着手していくことにします。

まずは戦力の拡張…眷属の追加です。

今回は直接的な戦力には物足りないかもしれませんが検証も兼ねていますので投資と思って行動に移します。

まずは今日のマナ…あれ?

ラッキーなことにマナがもう一つおまけで付いてきました。

どうやら一割の確率をひけたみたいです。

ありがたくこれも使わせてもらうとしましょう。


まずは【闇】のマナを1点もらい土地の進化を実施します。

岩の倉庫の地面が振動し、しばらくするとおさまりました。

私が起こした地震の後…一見何も変わらないように見えますが土地自体は変わっています。


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〇地下大墓地

土地レベル:3

マナ構成:土2闇2

管理者:エビルプリースト

建物スロット:1

①ほとんど岩の倉庫


【効果】

①この土地では「土」「腐葉土」「骨」「腐肉」をランダムに収穫できる

②この土地は管理状態に無い限りランダムに闇2コストまでのアンデッドの魔物が発生する

③この土地は闇の使役のスキルを持つ眷属により管理権への挑戦ができる、土地の進化元で管理権を取得済みの場合、管理者は管理権を継承できる

④この土地が管理状態の場合、死体から闇2コストまでのアンデッドの眷属を生成できる

⑤この土地の地上部分は「大地」と同じである


【フレーバー】

拡張された地下墓地

死者も窮屈さは耐えられないのか?

いや、死者の仲間が少ない事に耐えられないのだ


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…不吉なフレーバーテキストが気になりますけれど、これで効率よくアンデッドにできなかった死体も活用できるのではないかと思います。

そして私の予想通り滞っていた事がひとつうまくいきました。


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名称:スケルトンアーチャー

種族:アンデッド

召喚コスト:闇2

維持コスト:無し


ステータス

体力 :2

攻撃力:4

魔力 :0

持久力:0

俊敏性:2

器用さ:6


装備スロット:1


スキル

①陽光弱化(太陽の光を浴びている間、スケルトンアーチャーの全てのステータスは半分となる)

②死者(死んでいるため持久力に関係なく常に行動可能、痛覚無効)

③弓修練1(弓の扱いがわずかに得意になる)


特性

①自動修復(スケルトンが光属性または火属性の攻撃、あるいは太陽が昇っている時以外で倒された場合、次の夜間に復活する)


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一体だけコストの問題で眷属化すると損をすると警告が出ていたので土地の進化を試みたのですが、無事に損せず眷属を増やせたようです。

新しく眷属としてできたのはスケルトンの弓兵…弓矢が無いので手に入るまでは労働力ですね。

他に残っていた死体2つもスケルトンにします。

これで墓地にあった死体は全て眷属にしました。


…そういえば先日殺した管理者の男もここに放り込めばよかったでしょうか?

あの時は色々といっぱいいっぱいで考えが回っていませんでしたが、余裕があれば回収しておくのも悪くないかもしれません。


…ただ2日も放置した死体の回収をさせられる眷属は誰であっても嫌がるでしょうね。

アフターケアも必要になりそうですしこちらは後で考えておきましょう。


次に行うのは眷属の召喚ですね。

今回予定しているのは2体、一気に召喚していきます。


まず1体目は前にも調べた事がある【闇】の眷属です。

私が【闇】のマナを一点支払うと小さな黒い魔法陣が地面に現れ、そこから手のひらサイズのネズミが姿を現します。


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名称:ディジーズラット

種族:動物

召喚コスト:闇1

維持コスト:穀物類、果樹類、肉類、魚類、昆虫類


ステータス

体力 :1

攻撃力:0

魔力 :0

持久力:1

俊敏性:2

器用さ:1


装備スロット:0


スキル

①汚染行動1(汚い場所で行動できる)

②隠密1(静止している間認知されにくくなる)


特性

①病気の運び手(ディジーズラットは1種類の病気を保菌できる、保菌中はディジーズラットは保菌している病気を発症しない)


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そう、この子です。

一見役に立たなそうなステータスをしていますが、使い方次第と考えています。

事実、力任せの戦闘では全く役に立たないでしょう。

巻き込まれて肉片になるのが目に見えています。


…私でも勝てるのではないでしょうか?


ですがこれを前の世界でも危険視されていた…BC兵器として使用できると考えるなら、これほど凶悪な眷属は無いと考えています。


まずはエビルプリーストの闇魔法で特性の病気の運び手の使い勝手から実験していく事から始める事になるでしょう。


次は…これでしょうか?

予定と違い【闇】のマナがもう1点手に入ったので少しだけいい眷属に変更させてもらう事にしました。


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名称:屠百舌

種族:鳥

召喚コスト:風1闇1

維持コスト:肉類、魚類、昆虫類、穀物類、果樹類


ステータス

体力 :2

攻撃力:1

魔力 :0

持久力:5

俊敏性:8

器用さ:5


装備スロット:0


スキル

①飛行3(中空をそれなりの速さで飛ぶことができる)

②小型(小さいため発見されにくい)

③暗殺2(相手に気付かれないで攻撃する初撃、攻撃力は4倍の判定になる)


特性

①夜間迷彩(暗闇において視認で認知されにくくなる)


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魔法陣から出てきたのはこれまた手のひらサイズの真っ黒な小鳥です。

名前からもある通り転移前の世界のもずという鳥に似ていますが…結構危ないスキルを揃えていると思います。

私の前までピョンピョンと小さく跳ねながら近づいてきて見上げてくる姿からは可愛さしかないですけれど。


こちらはランドトレーサーを眷属として召喚する予定でしたが…闇のマナが余分に手に入ったのでお試しも兼ねて選択してみました。

理由としてはそろそろ周囲をしらみつぶしに偵察してもらう必要がある…地図の全てを塗り潰すように飛んで貰おうと考えていたためです。


ドワーフの里、盗賊団の所在地、それ以外に何があるのか…いい機会なので把握できる所は全て把握しておきたいと思っていました。

そしてランドトレーサーよりも持久力が高いこの鳥なら十分に活躍してくれると思います。


屠百舌には早速命令をして飛び立ってもらう事にしました。


これで私の今考えている戦力拡張は全て終わりました。

今の私の残りのマナは「【火】3【水】6【風】0【土】8【闇】0」…【風】のマナも無くなってしまったので必要になったら補充の必要があります。

すぐに戦力を増やしていけないもどかしさを感じながら…次にやれる事は無いか考え始めました。

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