【5-5】エビルプリーストの能力確認
最後に悩ましい宿題を押し付けられてしまいましたが…まあやらなければいけないというものではありません。
覚えていたら取り組むレベルでいいと思います。
それよりもせっかくなのでここでの最後の確認をしてしまいましょう。
まずは「管理者の本」を取り出し眷属の情報を閲覧します。
進化をしたというのなら新しいスキルや特性が増えているかもしれません。
その場合はその試験もしておきたいですからね。
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名称:エビルプリースト『リュッティ』
種族:アンデッド
召喚コスト:--
維持コスト:無し
ステータス
体力 :30
攻撃力:5
魔力 :50(-1)
持久力:0
俊敏性:20
器用さ:10
装備スロット:1
①空き
スキル
①闇の使役3(闇3コストまでのアンデッドを使役可能、闇3コストの土地の管理権に挑戦可能)
②闇魔法3(中位の闇魔法を行使できる)
③水魔法1(初歩的な水魔法を行使できる)
④光魔法0(光魔法を行使できないが知識はある)
⑤死者(死んでいるため持久力に関係なく常に行動可能、痛覚無効)
特性
①光弱点(光に関するダメージは2倍受ける)
②残された信仰(エビルプリーストの魔力を消費する事半日光弱点を無効化する)
③ユニーク(特典:生前の記憶の復活)
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ええっと…一行目から要確認の事項がありますね。
召喚コストが無くなっていたり、ステータスが上がっていたり、スキルのレベルが上がっていたり、見た事が無い特性が追加されていると色々ですけど…まずはこれからですね。
「リュッティ…これに心当たりはあります?」
私が確認をするとエビルプリーストはビクリと肩を震わせました。
…心当たりは十分あるようですね。
「ありそうですね?できれば自主的に話していただければ助かるのですが…」
『いえ、だいじょ、うぶです。せいぜんのわ、たしのなです』
改めて命令しなくても正直に答えていただけたようで助かります。
そうなると特性のユニークも合わさって…生前の関係と結びついたという事でしょうか?
こちらの世界の死体を使って召喚した眷属というぐらいしかわかりませんが…駄目ですね情報が不足しすぎていて全く分かりません。
そしてわからない事にこだわり過ぎても時間を無駄にするだけでしょう。
重要度も低そうですしユニーク関係の話はあきらめて、私の知りたい点であるスキルについて確認をします。
まずは闇の使役の確認からです。
こちらは管理権の拡大の部分はわかるのですけれど、アンデッドの使役部分がまだ確認できていません。
丁度いい機会ですのでスケルトンワーカーも呼んで調べてみましょう。
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名称:スケルトンワーカー
種族:アンデッド
召喚コスト:闇1
維持コスト:無し
ステータス
体力 :4
攻撃力:4
魔力 :0
持久力:0
俊敏性:2
器用さ:0
装備スロット:1
スキル
①陽光弱化(太陽の光を浴びている間、スケルトンの全てのステータスは半分となる)
②死者(死んでいるため持久力に関係なく常に行動可能、痛覚無効)
③労働力(戦闘行為以外の行動で攻撃力を2倍にする)
特性
①自動修復(スケルトンが光属性または火属性の攻撃、あるいは太陽が昇っている時以外で倒された場合、次の夜間に復活する)
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ステータスが微増して労働力というスキルが追加されていますね。
装備スロットも追加されているので使い勝手は良くなっていますが…俊敏性は全く改善されていません。
そしてこちらも気になる点として…【闇】のマナを1点で召喚できる眷属にスケルトンワーカーはいなかったはずです。
ところが「管理者の本」を確認すると召喚可能な一覧に表示されています。
進化させて所持させたことで一覧に追加されたのでしょうか?
どちらにせよ同じ【闇】のマナを1点支払うのでしたらスケルトンワーカーを優先して召喚する事になるでしょう。
…弱いスケルトンをわざわざ召喚する理由が全くありませんからね。
さて、準備ができたので始めようと思った…のですがその前にエビルプリーストから説明が入りました。
『わたしのま、りょくをつ、ねにつか、うことでしえ、きしたあんで、っどをきょう、かしつづけます』
なるほど…会話ができるとスムーズに進んで助かりますね。
そのありがたさを実感しながらもやはり実際に見てみたいので試しにスケルトンワーカーに使役をかけてもらいます。
黒いオーラがエビルプリーストの手元から発せられ、スケルトンワーカーを覆います。
するとスケルトンワーカーの目が赤く光り、緩慢とした動きからきびきびした物へと変化します。
念のため「管理者の本」でもスケルトンワーカーのステータスを確認すると微増しています。
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体力 :4(+3)
攻撃力:4(+3)
魔力 :0(+3)
持久力:0
俊敏性:2(+3)
器用さ:0(+3)
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魔力等は使い道が無い気はしますがそれでも2倍以上のステータスになっています。
強化される値が3なのは闇の使役のスキルレベルが3なのかはわからないですが…あらかじめ調べておけばよかったです。
その後、使役するスケルトンワーカーの数を増やして検証しましたが、強化されるステータス値は最初の一体目と同じ量であり、使役可能だったのは3体まで、そして使役した数の分だけエビルプリーストの魔力の値が-1される事がわかりました。
これは使役した分だけ強力な戦力になりそうですし、常日頃の雑用でも高スペックになるでしょう。
エビルプリーストの魔力が減るのは難点ですが…また指輪を渡して補強しておきましょう。
次に闇魔法3についてですが、こちらは色々とありました。
相手に一時的な失明や痛みや病気等を与える呪いに該当する魔法や、生贄を使う事でステータスを強化する魔法や、広範囲に毒素をばらまくフィールド魔法等…実際には使用することなくエビルプリーストの口から説明してもらえました。
これは実際に試してみるのも怖いので口頭で説明してもらえたのは助かります。
私が感謝を述べるとエビルプリーストは乾いた笑いを浮かべてこう言います。
『めざしていたも、のとまぎゃくのほ、うがとくいとな、るのはひにく、なものです…』
…そこは私には心中お察しすることしかできません。
何とか自分で折り合いをつけて欲しい所ですが、無理そうなら相談に乗る必要はあるかもしれません。
ですがそれはそれとして一度は闇魔法を実際に見ておきたいというのはあります。
前に尊い犠牲となったゴブリンのような存在がいればいいのですけれど…。
「闇魔法は一度見ておきたいですが…流石にこればかりは試すのに適した相手はいませんね。では今日の所は…」
「ま、待ってください!」
そこに元子供から静止が入ります。
何かいい考えがあるのでしょうか?
何か言いだそうとしているようなので待ってみる事数十秒、口から出た言葉は…
「わ、…私で試してみるのは…どうでしょうか?」
…。
いえいえちょっと待ってください。
いくらなんでも私に反抗的でない人に危ない実験はしたくありませんよ?
思わずエビルプリーストと目があいましたけれど、エビルプリーストも同じ事を思っていたらしく私と同時に頷きました。
「それで呪いに掛かった後の貴方の面倒をみるはめになるのは誰になるか…負担が増えて迷惑になるのでやめてください。…ですから自分を大事にしてくれた方がこちらとしてもありがたいですのでいいですね?」
私がそう言うと元子供がほっとした顔を浮かべつつもしょんぼりと沈んでしまいました。
…え?
こちらの世界ではこういう風に自ら生贄に志願して来るのが普通なのでしょうか?
私としては毎日の料理とか役に立ってもらっていますので、そういうことをされるのはさっきの言った通り困ります。
それよりも闇魔法の実験台になりそうな動物を捕まえてくるとか…あ、これがよさそうですね。
食料の余裕がある時にお願いしてみるのは悪くないかもしれません?
それを口に出そうとした時に…急に「管理者の本」が震え始めたのでした。




