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【2-13】拡大する支配領域

突然のドワーフの襲来…それから3日が経ちました。

と言いましてもその間は無意味に過ごして来たわけではなく色々と実りのある期間であったと思います。


まず分かりやすい点からあげていくとすれば土地が圧倒的に広くなりました。

支配している土地もウルフとスノーシルフを護衛に連れて必死に歩いて…頑張って増やしました。

何故ここまで頑張ったかと言えば新しい土地からのアイテム収入だけではありません。

多分ですけれど、どうにも私の支配している土地に入って来るものがいれば「管理者の本」が震えて土地マップにも表示されるという警報機能があるのではないかと思っています。

そうなると早くに侵入してくるものを察知するためにも支配している土地は広いに越したことはないと優先度が高くなりました。

お陰で水筒片手(ウルフに運ばせて)に苦労しながらも歩いて四方に2キロメートルぐらい頑張って歩いて延ばしていきました。

…これ以上は1日で往復できなくなるので眷属に騎乗するか何らかの中継地点を立てて複数日で往復するか考える必要があると考えています。


そしてこの「管理者の本」が震える機能を活かすために、「管理者の本」をしまうのは極力止めるようにしました。

寝る時も枕代わりに頭の下に敷いています。

…ええ。何も敷かない方が寝やすいぐらいに硬くて寝にくいですよ?

ですけれど自分の危険と天秤をかけるわけにはいきませんから何かいい方法を思いつくまではこれでいきます。


そしてその周囲には広範囲にわたってどんな土地が分かるようになっています。

ゴブリンを歩かせた時にわかってはいたのですけれど、土地を私が支配しなくても眷属が一度通過した土地はどんな種類の土地か「管理者の本」でわかるように表示されるのです。

こちらはヒポグリフを使い空を飛んで巡回してもらいました。

ただし、周囲を刺激するのは今の状況では避けたい…という事もあり、危険だと思えばそれ以上進まなくてもいいし何よりもばれない事を優先するように命令しています。

幸いな事にヒポグリフはゴブリンほどひねくれておらず忠実に命令を遂行してくれました。

大食いな事だけが難点ですけど忠実に成果を上げてくれているので不満はありません。


そしてわかった事と言えばあのドワーフの言った通りこの周囲は荒地がほとんどという事ですね。

北西の方に草原が若干広がっていたのでその先に森林があるのか確認を取った所ヒポグリフがうなずいていましたのでエルフがいるとすれば間違いなくそこでしょう。

ドワーフの話が本当だとすれば自尊心が高い癇癪持ちという事ですからこちらは余計な事をせずに手を出さないようにします。

同様にその南に当たる本拠点から西にも盗賊団がいるとの事なのでわざわざこちらの事を知らせる必要はありません。

こちらの方面は防御陣地のような物が欲しいですけど今は我慢するしかないですね。


土地についてはこのような感じでしょうか?

あ、後は土のマナが4点溜まりましたので本拠点の東の荒地を森へと進化させました。

これで維持コストの食糧事情も改善されて余裕が出ると思います。


土地についてはこの辺りでしょうか?

他にも収穫があった点はあります。


まずは私自身の食事ですね。

…重要度が低いでしょとか他の人がいれば間違いなく指摘が入るかもしれませんけど私の健康および心的に影響しますので重要な事です。

まずは岩塩が手に入った事で塩を口にする事ができるようになりました。

岩塩板を取り出すと1メートルは長さある厚い板状の岩塩がでてきたのはびっくりしましたね。

天然から出てきたものだと土と混じっているのではないかと覚悟していたのですけれどありがたい事にそれは無かったです。


そして塩の使い道ですが…川魚にまぶして焼いて食べています。

最初の1回目は内臓ごと食べてしまってすごく苦かったのは…まあ苦い思い出ですね。

…ダジャレではありませんよ?

そんな苦みよりも火を起こす事にとんでもない時間をかけた労力の方が遥かに苦しかったですしね。

…文明の利器のありがたさと火源は重要と認識させられました。


串と箸は木材を使って道具作成でできたのでそれを使って塩焼きにして…素直に美味しかったです。

白米の炊いたご飯が欲しくなりましたけどそこは贅沢言えません。


後はお肉についても口にすることはできました。

実はウルフとヒポグリフが森でとってきた動物を分けてくれたのですけど…解体できないとお断りしました。

すると噛みついて引きちぎって、ついばんで細かくして焼けるサイズにまで小さくしてくれたので岩塩をまぶして焼いて食べました。

ええ、気持ちはとてもありがたかったですよ。

肉を食べるのは生きていくのに重要というのも理解できます。


…だけど血抜きをしていない肉は血生臭くて美味しいとはとても言えませんでした。

血抜きができればいいのですけど知識は無いですし今すぐには解決しないでしょう。

それに加えて手に入る果物で私の食事は何とか保たれています。


そうそう、眷属が獲物を献上してくれたことで手に入ったのは肉だけではありません。

食べ残しである皮を適当に資材管理箱に放り込んでみるとしっかりとアイテム扱いされる事が分かりました。

しかも改めて箱から取り出すとしっかりと皮として汚れも落とされて綺麗になって裁断もされているという至れり尽くせりという事も分かったのです。

まあ取り出して使う事は無いのですけど道具作成で皮を材料として使用できることになったのは大きいです。


他にも気づいたのは私の言語ですね。

今まで気にしていなかったのですけど眷属には伝わるのも間違いないのですけど初めて会ったドワーフとも問題なく言葉を交わすことができていました。

あの女は説明していませんでしたけどどうやら私はこっちの世界の生物と言葉を交わす事ができるようになっているのでは?と予想しています。

あくまで予想ですけど何か理由が無いと説明はつかない…ですが不便な点は無いので気にしなくていいかもしれません。


さて今日はどのように進めていくべきかと思考にふけていると…急に「管理者の本」が大きく震え出し始めました。





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現在の地図を追加します

水色枠内が支配領域、囲われていない場所がヒポグリフが通過しただけの土地となります


挿絵(By みてみん)

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