【2-12】戦力補強
なんとか初めての侵入者を追い返しきったことが確認できると私はどっと溜息をついて地面に倒れこんでしまいました。
気疲れしすぎて今日はもう何もしたくない気持ちに駆られますけどそうはいかない…ですよね。
もっと私がきちんと準備できていれば余裕のある対応ができていたかもしれませんし、強硬策を取る等手段も増えていたはずです。
今後もこんな事が起こるかもしれませんし、今回のようにお話だけで終わってくれるとは限りません。
…早急に対応が必要でしょう!
幸いな事に先ほどのドワーフさんとの話は悪くは無かったと思っています。
周囲の情報が知れたのが一つ、ただし真実を語っているかはわかりませんので裏取りが必要です。
交易についても武器防具が入手できるのなら私が「管理者の本」を使用して【道具作成】する武器と質の比較をする事が可能です。
いい物でしたら眷属に装備させて戦力強化も可能でしょう。
…しかし最悪のケースも考えておかないといけませんね。
先ほどのドワーフが私一人しかいないという情報をドワーフの里とやらに持ち帰って襲ってくる場合ですね。
どういう事かと言うと一人じゃなくて仲間を集めて私を襲うために一度退散した…という事も考えられます。
…やはり戦力強化が必要です。
私は「管理者の本」を開いて召喚可能な眷属に目を通していきます。
幸いマナは他の管理者よりも余裕があるのですから今後も見据えて揃えていきましょう。
まずは使っていくのは【風】次に【火】のマナを中心です。
この2つ今の段階で使用せずに余り気味というのもあるのですが【風】は高機動な空中戦力、【火】は炎を使える戦力という意味で効果的であると思います。
【水】については行動範囲に制限がかかってしまうので使っていく必要は無いでしょう。
…水にかかわりのある土地が増えれば効果的になるかもしれませんけどそれを待っている時間の余裕は無いです。
さて今のマナは【火】5【水】6【風】11【土】0…【土】のマナは本日も補充予定ですけど土地に使うので残りでやりくりしましょうか。
と言ってもまず使ってしまいたいのは【風】のマナ…ウルフとあれがよいのかこれがいいのか相談しながら決めた結果二体の眷属を追加で召喚する事にします。
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名称:スノーシルフ
種族:精霊
召喚コスト:水1風2
維持コスト:果樹類
ステータス
体力 :3
攻撃力:2
魔力 :20
持久力:8
俊敏性:15
器用さ:8
装備スロット:0
スキル
①飛行2(低空をそれなりの速さで飛ぶことができる)
②風魔法1(初歩の風魔法を行使できる)
③氷魔法2(基礎的な氷魔法を行使できる)
特性
①インビジブル2(視認で認知されにくくなる)
②無音飛行(飛行時音を立てない)
③火弱点(火に関するダメージは2倍受ける)
④冷気体質(周りが若干寒くなる、寒い土地で元気になる、30度以上の土地で存在できない。)
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一体目はスノーシルフ
眷属召喚を行うと共に色白で小柄な可愛い女の子が姿を現します。
特性の通りひんやりとした空気をまとわせていて楽しそうにフワフワと飛んでいます。
こちらは熱帯林の果樹類が維持コストとして使えて他の眷属とかぶらない点、周囲に感知されにくい特性が2つあり飛行できて魔法が使えるという点での採用です。
魔法をいつまでも未知な物として扱うのも危ないですからね。
私も一度実際に見ておかないといけません。
熱帯林…暑さは根性で何とかしてもらうか、他の眷属に骨を折ってもらいましょう。
当然ですがゴブリンの件がありますので基本的な命令は全部しておきます。
ニコニコとうなずいているのですけど…本当に理解しているのでしょうか?
不安ですけど次の眷属召喚に行きましょう。
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名称:ヒポグリフ
種族:モンスター
召喚コスト:風7
維持コスト:肉類
ステータス
体力 :10
攻撃力:20
魔力 :0
持久力:40
俊敏性:40
器用さ:10
装備スロット:0
スキル
①飛行4(中空をかなりの速さで飛ぶことができる)
特性
①風乗り(風が吹いている土地で俊敏性の補正を受ける)
②騎乗(適性がある他生物を乗せて行動が可能)
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二体目はヒポグリフ
見た目は猛禽類の鳥と馬を合成した動物ですね。
合成した化け物だからモンスターなのでしょうか?
こちらは維持コストが払えるだろうという予想でウルフと相談して決めました。
早く次の森を設置しないと肉の量がぎりぎりになる可能性がありますけど…今日の事もありますので行動あるのみです。
こちらは戦力としての点もありますけど周囲の土地を把握するための偵察用として考えています。
騎乗は…転落死が怖いのでする予定はありません。
【風】のマナを使った眷属は俊敏性が高くて飛行できるのがいいですけれど…体力の低さが本当に危ういですね。
こちらを解消できるような眷属もそのうち必要でしょうが今は維持コストの問題でここまでにしておきましょう。
当然同じように最初の基本セットの命令をヒポグリフに行いおわると私は動き始める事にしました。




