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【2-7】身の程を知る

「あーーうーーー?」


私は地面を転がり落ちた後、よろよろと立ち上がります。

何とか空気を吸おうとして舌が回らずおかしな言語が口から漏れ出てしまいます…けど時間が経つにつれて段々と落ち着いてきました。

そして頭も冷えてきた事により思考も正常に戻りつつあります。

…振り返ってみるとウルフはゆっくりと止まっていたので落ち着いていれば転げ落ちる必要も無かったのですが、怖さのせいで私が逃げ出すように離れてしまったのが悪いですね。


ううう…揺らされたせいでまだ頭がくらくらしますし、必死に掴まったせいで手も足も痛いし、転がったせいで体のあちこちが痛いです…が、ウルフが何を伝えたかったかは分かったような気がします。


そしてウルフは私に近寄ってきて「管理者の本」を出すように促すとワイバーンの翼の部分を鼻先でつつきます。

はい、もう言わなくても大丈夫…と言いたいですけれど理解していなかったのは私なので返す言葉もありません。


まず騎乗については適性がある他生物と記述があるので人間ならそういう技術を持っている人を指すのだと分かりました。

ウルフは騎乗を持っていませんが持っていたとしても、そういった技術が無い素人が乗れるほど甘くないというのは想像に難くありません。


さらに競馬の映像で見た事があるように、馬だとすると手綱や鞍のような器具も必要なのかものかもしれません。

そうでないとさっきみたいにしがみつかないといけないのですから…それだけ危険性も増します。


そしてウルフが言いたかったのは…ゆっくり走ってもこれなのに他の速い眷属や、増してや空を飛んでいる最中に事故が起こった場合はどうするんだという警告ですね。

まだ地上ですから体の打撲で済んでいますけど空からならよくて骨折、普通なら落下死もありえます。

これは私が浅慮すぎました。

安全にという命令の解釈についてはウルフに言及したい所ですけど、教えられた事の方が重要なので今回はお咎めは無しにします。


ですけど…言葉は通じないのでこれが手っ取り早かったのは理解しますが、身体に直接教え込むというのは少しご遠慮願いたいですね、次からはもうちょっと優しさが欲しいです。


ですがこうなるともう一度考え直す必要がありそうですね。

眷属の召喚対象は今晩じっくりと選び直してまた明日にやり直す事にしましょう。

とりあえずウルフの手に負えないという事はなさそうですし急がずともいいと判断します。

ウルフには警戒はしつつ本拠点の周りの8マスでのみ自由に行動していいと命令をだすと気持ちを切り替えるべく動く事にします。


まずは小屋に戻り、資材管理箱に手を触れます。

今日の土地の進化の予定は全て終わりましたし、昨日は土地からの収穫を忘れてしまったのもあります。

ですので今のうちに忘れないでやっておくに越したことはありません。


資材管理箱が若干光るとあっという間に終わったのでしょうか?

箱の中身はこうなりました。


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【月江奈留の資材管理箱】


・肉の缶詰:11

・栄養の無い土:18

・雑草:6

・シラカバの木材:3

・クヌギの木材:2

・どんぐり:3

・チークの木材:2

・アロエ:3

・バナナ:2

・唐辛子:1

・ヤマメ:1

・綺麗な水:8

・滋養水:2

・岩:1

・銀鉱石:3

・岩塩板:1


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アイテムが集まってきたのはわかるのですけど数字が書いてあっても実際の量ってわかりにくいですね。

アイテムがどういう物かの説明は表示できるのですけど量については実際に出してみるしかないでしょう。

それにどこの土地から収穫できたのかわからない点もいただけないですね。

土地の取捨選択が難しくなるので出来ればそこの明記も欲しかったところです。

後は…何故か収穫できるアイテムが地球準拠なのはどういう事でしょうか?

私にとっては分かりやすくていいですけど少々疑問が残りますね。


試しに綺麗な水を1個出してみましょう。

早速取り出してみると…。


バシャーン!


何も無い所から水が出てきて床に飛び散ってしまいました。

飛び散った量から大体500ミリリットルぐらいでしょうか?

それにしても…容器はついてこないのですね。

何か受ける物が無いといけないという事は…他のアイテムでも注意する必要があるでしょう。

それが確認ができただけでも私は満足です。

さて日が沈む前にやりたい事を終わらせましょうか。

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