27話 アルトとの再会
アレスト
「アルトはこの地球を観測しているだろう
そうだろう?アルト」
二人の姿を見る為に
アルトは再び現象化した
現在アルトは天の川銀河内ではサミット側にいる人物となっていた
だからといって当初の原点の気持ちは変わってはいない
アルト
「久しぶりに会ったね
あれからちょうど100年だ
100年だけで仮想国も仮想技術も登場した
全ては順調に人類をID人へ成長させている」
アレスト
「それがアルトの目的だったんだろう
人類をID人へと促せば=人類の補完計画が完了する訳だからね
けど…こいつらは人類じゃないのか?」
アルトにそれを見せつけた
一向に鳴り止まない戦争と貿易争い
それに疲労した国々から落ちていき
逆賊、治安悪化等巻き起こっていた
アルト
「しかしな
世界を進化させるには
この惑星から脱出する為にはどうしても必要だった犠牲なんだよ
アレストもその一部だっただろう?
記憶の欠落もあるのだろうが
それもまた悪だろ」
100年以上経過しても
アルトの意思は変わらなかった
人類を生存する為の計画は終わった
目的達成と共に
しかし地球内部の人類は
完全に新規人類を怨んでいた
アレスト
「けど今はもう許してくれと懇願しているではないか」
アルト
「あれを野放しにするという事は
無駄な争いを起こす原因を作るんだよ
だからアレストはこの地球から強制撤去するしかないよ」
アルトは強制撤去の選択をした
アレストの量子データが転送されていくのを感じる
地球に住んでいる者の元凶を破壊したが
決してその後の結果を見る事は出来ない
それでもアレストは信じた
次なる選択を促せる新規人類へと返り咲ける懐古人類を