21話 地球に帰る時が来た
人口量子データ先のサイバーコロニーを探索しているが
一向に見つからなかった
だから検索と開拓を兼ねて地球へと赴いていた
「地球に帰る…か」
アレストは思い出していた
自分が時の革命者として懐古人類の地球を裏切った事を
友を裏切り、仲間を裏切り、地球すらも裏切ってしまったが
自然と後悔は無い
しかし失ってしまった友の安否と地球の歴史が心配だった
「懐古人類の領域内部で核ミサイルが勃発していただろう?」
それは昔、地球から出ていってからしばらく経って起きた事件だ
地球への接触禁止条例が開始されてから
内部の情報は遮断されていた
しかし衛星情報から察するに懐古人類領域内部では核が使用された事が分かっていた
分布された情報を見れば使用されていた箇所が分かる
内部領域の片隅辺りで使用されたとなると
「恐らく人類は…核戦争を領域フル活用で行っているに違いない…
地球はもう荒野と成れ果てているのか…」
【リカバリアスヘリ】
ヘリを強化したユニット
戦争が常駐化してしまった地球では質よりも数を取っていた
いくら馬鹿な地球人類でも核戦争だけは食い止めていた
それは残存していた新規人類の残った技術の結晶で作られていた
テロ破壊プログラムだった
テロ破壊プログラムのおかげで、核戦争を事前に食い止められていた
これは核を持っている方がリスクになる事になり
核を作る前にテロ破壊プログラムによって開発していればその場で爆破されるようになっていた
これにより核ミサイルは宇宙の片隅で爆発させていた
テロ破壊プログラムという新規人類が齎した残存技術によって
戦争に対してのユニットが質よりも数優先となった
常駐化した戦争の前では開発するより先に戦争が仕掛けられてしまう
先手必勝となった戦争地帯にはヘリが常駐化していた
ヘリユニットが度々強化されていき
そしてリカバリアスヘリと名付けられていた
何度もリカバリーを施された末の名づけである




