第二話「第八王子」
主)第二話です。「0」の再開を早める為に更新速度を頑張って上げています!
「今日が試験日か」
「受付はこちらです」
「これだな」
「確認いたしますね」
「確認が完了しました、実技の試験は免除、という形なので、筆記試験のみですね」
「分かりました」
「こちらが受験票ですね」
と受験票を受け取る
そして受付の人が
「彼は一体何者なのかしら」
とつぶやいた、誰にも聞こえない声で
「?」
なんか言ったか?
なんと言っていたか全然分からなかった
筆記試験はすぐに終わったな、簡単すぎだ、Ⅱにどれだけ教育されたと思ってんだ
確か、実技は免除だったな
「あれ?君も免除?」
と声をかけられ
「ん?ああ、まあな」
「俺の名はウッド=フォン=スーデリンだ、君の名は?」
「俺はナルクだ」
「へー、君がお父様の言っていた護衛さんか」
「まあ、そんなところだ」
「よろしくな」
「ああ」
あいつとは似ているな、と思いクスッと笑った
「ん?どうかしたか?」
「いや、なんでも」
「?…そうか」
「そろそろ終わりそうだね」
「ああ、そうだな」
と実技の試験を終えた人たちが出てきた
「ウッド様、そちらの眼帯の方は?」
「ああ、ナルクと言ってな、俺の友人であり、護衛だ」
「ナルクだ、眼帯に関しては触れないで欲しい」
「結構変わってんだな」
「まあ、父上の知り合いという形でつい最近友人になった感じだから」
「「「へー」」」
「あ、いました、ウッド様、ナルク様、こちらへ」
「「はい」」
学長室に入って学校長を見ると見覚えがある容姿をしていた
こいつ、まさか…
「お主らが…なるほど、なるほど」
「学長、お話とは?」
「お主らは既に合格が決まっておってな、寮に入るかどうか確認をしておきたかったのじゃ」
「どうするか?」
「俺は決まってる」
「俺もだ」
「「寮で」」
「フォフォフォ、仲が良いの〜」
その学長の言葉にニシシと笑いあった
「今日から寮に泊まっていくという形で良いかの?」
「はい」「ああ」
「そっちの方が”護衛”もやりやすいしな」
「まあ、そうだな」
そして寮に案内され
「ここが寮か」
「思ったより広いんだな」
「住んでるとこよりも広いや」
「そんなに狭いのか?」
「んー、まあ、一人部屋だったしな…」
「へー、お父様とはどういう感じで知り合ったの?」
「まあ、色々成り行きでな」
「眼帯の事って他に誰かに見せたことあるの?」
「何人かには、ね、あのおっちゃんもその1人」
「おっちゃんってまさか…」
「ん?ああ、国王」
「大丈夫なの?それ」
「平気だよ、流石に他の人の前だとあれだけど」
「まあ、そうだよね」
「まあ、今後よろしくな」
「ああ」
寮ではウッドと同じ部屋という事になった
「そういえば『数字組織』って知ってる?」
「『数字組織』?なんだ?それ」
「この国にあるという特殊部隊の名称らしいんだけど、都市伝説になってるんだ、計10名で構成される部隊でこの国の上位10名がその組織に入る事ができて、Ⅲ、Ⅸは既に名前も容姿も分かってるらしくて確かⅢがクリーラン、Ⅸがネイフィンだったかな?そして『数字組織』と戦って生きたのは模擬戦をするくらいでしかない、って言われてるんだ」
彼奴等馬鹿だろ、『数字組織』の存在は秘匿されなきゃいけないのになんでバレてる
「へー、名前が分かってるって事はあるって事なんじゃないのか?」
「そうなのかな?」
と話していると警鐘が鳴った
「何かあったのか?」
「分からないけど見に行こう」
「そうだな」
騒ぎの中央に行くと大きな怪物がいた。そして、ウッドが
「何これ見たことないけどヤバい予感がする」
「ああ、ヤバいだろうね、『鑑定』」
弱点は雷属性、そして雷無効化の障壁を使ってる
「弱点は雷属性か」
「鑑定持ちなんだ」
「だけど雷無効化の障壁を使ってる」
「確か、雷無効化には水だったっけ?」
「ああ」
「俺の力見せてやる!第三階級水属性魔法『水弾』」
とウッドが発動させると障壁が破壊された
「じゃあ、俺も第四階級雷属性魔法『雷槍』」
と発動させると怪物は倒れた
「はい、完了」
「だ、だ、第四階級って使える人ってあまり居ないって聞いたけど」
「“護衛”だからね」
「二年生でも第五階級魔法使える人がいるか居ないかなのに」
「そ、そうなんだ」
第二十階級まで使えるとは言えない
「確か一年生で第三階級、二年生で第五階級、三年生で第七階級できれば上出来って言われるくらいだよ」
「結構大変なんだね」
「さてと、やりすぎじゃない?」
「つい、やってしまったな」
「つい、って」
「おい、ウッド大丈夫か?」
「ジャン兄様、俺は大丈夫ですよ」
「えっと、君は?」
「ナルクです、ウッド様の友人であり護衛です」
「おお、ウッド、早速友人ができたのか」
「はい」
「それで護衛って言うのは?」
「陛下から直々での勅命でしたので」
「そういう事か、それにしても君のような人が護衛になるとは」
「歳が近いですし」
「そうだな、とりあえず無事で良かった」
とジャンは去っていった
「ジャンって言うと確か」
「はい、第三王子です。主に軍部を担当しています。ジャン兄様なら『数字組織』についてはある程度知っているかも…」
「そうなのか?」
「確か『数字組織』に近いくらいの強さがあるはずです」
「そうなのか?ってか第三王子って言ってたけどお前、何番目なんだ?」
「第八だな」
「多いんだな」
「確か、十一までいたかな?」
「は?そんなにいたのか」
「ああ、中等部に1人、初等部に2人いる」
「んで高等部三年に1人、大学部に2人」
「訳分からんくなる」
大学部って何を習うんだ?
「そういえば高3で第七魔法って言ってたが大学部になるとどのくらいになるんだ?」
「大学部は四年だから、大一で第九魔法、大二で第十一魔法、大三で第十三魔法、大四で第十五魔法だね、初等部、中等部は歴史など基本知識の方を多く扱っててな、義務では無いんだ」
「そうなんだ、まあ、そんな感じの人も居たな」
と過去の事を思い出し
「そうなんだ、いい人だったんだろうね」
「まぁな」
「おー、お風呂だー」
「お風呂の時も眼帯を付けるの?」
「まぁね、あまり外すなって言われてるから」
「そう言われると気になるな〜」
「時が来たら、かな?」
「絶対だよ」
「いつ来るか分からないがな」
厄介な約束だ
主)第二話いかがでしたでしょうか?このコロナ禍であまり外に出られなくて萎えてます…
主)少々修正が必要な所があったため修正させていただきました(4/6)