覗ける集中
新連載始めました。
以前書いたDストアストーリーの学生版と思っていただければ大丈夫です。緩い青春をお楽しみください。
「ねぇ見てみて!環。今日発売の雑誌に載ってるグラビアやばくね?。」
悪友である亜久津が手に持つ雑誌を広げて見せてくる。寝癖ついてるぞ。
「ちょ、お前そんなに広げて持ってくるんじゃ…なにそれ⁉︎めっちゃやばい!。ちょっ貸せ。」
一応女子の前だったので亜久津に自重させようとしたがついつい反応してしまった。やはり本能には逆らえない。…マジで胸でかすぎだろ。何食ってんだよ。
「環くんってさ、まぁまぁイケメンだけどあれだよね、ちょっと残念だよね。」
まわりの女子達が俺の名前を出している。恐らくこの雑誌の女の子に嫉妬しているんだろ。なにせこの俺の視線を釘付けにしているんだからな。
「環ー返せよ。俺まだ読んでなんだって。」
隣で亜久津がガタガタうるさい。人が読書してる時には静かにするもんだろ。頭悪いのか。まぁ見てるのは写真だけど。
「はいはい。…ビリビリ〜」
グラビアの部分だけ破って残りを渡す。これで文句なんだろ。
「…偶に思うけどお前って俺のこと友達と思ってないよね。」
亜久津が何か言ってるが聞こえない。俺の集中力はこの水着の奥すら覗けるくらいに高まっていた。
連載頻度は週二回ぐらいを予定しています。
次は8月20日になります。