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俺が幼女になって異世界LIFE  作者: のりとも
第1章 異世界はそんなに甘くない
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第1章 4話 『人間魚釣り』

魚釣り、それは誰もが知っている有名なものだ。





……そういままで俺は思っていた。……のだが、ここまで異世界が酷いとは思っていなかった。





**********************




次の日、ユメに誘われて俺たちは魚釣りという簡単なクエストに出かけていた。




ついた海は遥か彼方まで海が広がって、透き通るような透明度を持つ綺麗な海だった。





「海だー!くうー泳ごー!」




「おっおう。って違ーう!海水浴に来たんじゃねぇー!魚釣り!魚釣り知ってる?あっつー」




俺は砂浜で泳ぐ寸前のあっつーに聞く。

こいつ魚釣りしらないのかな?




………そんなわけないよね?………ないよねぇ?






「魚釣りくらい知ってるよ。くうーたら失礼しちゃうな。」




よかった、よかった。まさかまさか魚釣りも知らないかったらやばいよね。




「あれでしょ。海潜って魚口にくわえるやつでしょ。」




……は?それ人間できなくねぇ?鳥がやるやつじゃないの?あっつー鳥なの?馬鹿なの?





「違いますわよ。あっつーさん、魚釣りはそのまんまの意味ですよ。普通に魚を釣り竿で釣るんですよー。」




「おー!ユメちゃん物知りぃー。」

いやいや、あっつーが知らなさすぎるだけだぞ。




「じゃあ、魚釣り始めましょうか。くう様そこに立ってくださいな。」



ユメに言われた通りに砂浜から突き出た木でできた釣り場の先に立った。




……俺なんか立つ意味あるの?見た目幼女だから見た魚が食らいつくとかかな?……な訳ないか。………ないよね?



ユメの目が光ってて怖いんですけど。釣り竿もってうきうきしていてより怖いんですけど。




「じゃあ、始めますね。あっつーさん、くう様が動かないように押さえつけてください。」




「らじゃ!」

らじゃ!じゃねーよ。俺に何する気だよ。いくら幼女だからって魚は食らいつかないぞ!





……って、本当に釣り竿の糸に俺をくくりつけ始めたし!無理だから!いくら幼女で軽いからって糸切れちゃうから!




「ユメ!この糸切れちゃうんじゃないか?ってか何故俺をくくりつけてるの?」




「大丈夫ですよ。くう様。この糸には魔法がかけられていて見た目はとても細いですが、とても丈夫ですよ。」



何が大丈夫だよ。餌が俺の時点で大丈夫じゃないから。




「じゃあ、行きますよ!あっつーさん一緒に持ってください。」




ちょっとちょっと待って!?いや無理だから俺は餌にならないから!




俺はあえなく海に顔を出した状態まで海につかってしまった。




「なあ、ユメ。これで何が釣れるの?」

ピラニアとかだったら俺死ぬんだけど。



「これで釣れるのはハタですよ。くう様。この眠りハタはロリコン魚な事で有名でして、普段は眠っているのですが近くに幼女がいると目覚めます。人には被害を加えないので近づいたところを捕まえる作戦です。」




どうどう、完璧でしょ。みたいな顔しないで!魚なのにロリコンってなに!?幼女になんか特別な成分でもあるの!?




「私たちは、まだ貧乏なので釣れたハタを夕食にしようかと思いまして。」



「流石ユメだよ!完璧!イェーイ!」

イェーイってハイタッチするな!そこの女子たち!!





……そうしている間にハタが近づいてきたんだけど。

くそぅなんか悔しい。



「ユメー!ハタ来たよー!」



「了解しましたー。ハイクリック・バインド!」



ユメが、魔法を唱えると網が現れて10匹もいろうであろうハタを一網打尽にした。




魔法って便利だなー。あれ後で教えてもらおう。




「大量だよ!くうー!今日はお腹いっぱい食べられるね!」





「はい。そうですね。クエストの内容は眠りハタを2匹捕まえることですから、残りは食べられますね。帰りますか。くう様。」





………なんか納得いかない!!





**********************




俺たちは家に帰りさっそくユメとあっつーが調理を始めた。





経験値は食べても倒しても手に入るらしい。





あっつーはまだ生きているハタを調理している途中で経験値が溜まったらしく、記憶石でスキルを習得していた。




俺もスキルを習得しようかな。ってか、あっつーはスキル覚えてないで調理しろよ。




テーブルにはハタの刺身、ハタ鍋、ハタの茶碗蒸しといった豪華な夕食が並んでいた。部屋には食欲を誘ういい匂いが漂い、思わずよだれが垂れかけた。





すごくうまそう。金少ないのにこんなに豪華でいいの?




「今日は、大量でしたので2人で腕を振るいました。くう様。眠りハタは毎日寝ているので他の魚に食べられないように猛毒をもっています。」



「もちろん毒とったよね?」




「残念ながらそこまでの腕を持っていません。なので、しびれてきたらあっつーに任せましょう。」





……うん知ってた。超異世界アバウトっすわ。まぁ、解毒魔法使えるはずだから大丈夫か。……大丈夫かなぁ?




俺らはハタ料理をたらふく食べて満足した頃、俺はおかしな光景を見てしまった。




なんと、解毒魔法を使える唯一のあっつーが酔っ払ったように喋ってきた。



「くうぅ、はだばおいじいでーす」





「おい!あっつー解毒げとく。」



.....って、やべっ!俺にも毒が回り始めてるわ。早く解毒せな。




「げとくは……詠唱がわがりまぜーん。」





………ばかぁー!




俺たちはすぐに解毒薬を買ってなんとか事なきを得た。




解毒薬を買うのにクエストで手に入れた金を全て使ってしまった。






……一文無し。うぅ、泣きたい。もう毒のあるやつなんて食わねぇ。






**********************




次の日、俺はいつもより遅く10時頃に起きた。

家の外がやけに騒がしいな。何があったんだろ?


急いで俺に駆け寄ってくるあっつー。



「大変!くうが一生幼女のままになっちゃう!」




…………は?




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