第1章 1話『 設定をミスってしまいました!?』
突然死んだ俺たちに異世界の話を持ちかけて来た男は神の使いのベルゼだった。
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ベルゼが言うには今異世界では魔王軍によって壊滅寸前らしい。そこで俺たちのような若くして死んだ者を異世界に送り込んでいるのだとか。
.......なんという移住計画。
「すぐに死なれてもこまるので、自分の設定を好きに変えてくれ。そのうちのひとつは神器を選んでいいぞ。」
………まじかよ。それってチートじゃね?
「じゃあ、私から選ぶね。その次にくうの番ねー。」
集が選んでいる間に俺は考える。
異世界にいくならやっぱり魔法は使いたい!!でも神器級の剣を手に入れて無双するのも捨てがたい!!
………やべー超悩むやつだわ。いっそ全部!って言いたいくらいだわ。
「終わったよ〜。くう〜。」
.....よし、さあ選びますか!!
「先に言っておくぞ。一度選ぶとキャンセルできないからな。よく考えて選べ。」
そう言ってベルゼから端末を受け取った。
まず俺は武器を選んだ。魔法も捨てがたかったがここはやっぱり剣を使うことにした。やっぱり男の子として剣の魅力には勝てなかった。
「じゃあ、武器はこれで!」
俺が選んだのは皆さんお馴染みのそう!
聖剣エクスカリバーだ!!超かっこいいエクスカリバー!!
そして俺が次の設定を選ぼうとした時、事件は起きた。
集が、何もないところでこけたのだ。そう何もないところでだ。そして、綺麗に俺に向かって飛んで来た。
……………えっ!?嘘だろっ!
集が、俺とぶつかった瞬間俺は見てはいけないものを見てしまった。
集が、ぶつかった瞬間に集の手が俺の選んでいた端末のボタンを押してしまったのを。
「では、設定が終わったようだな。魔王軍を倒した暁にはなんでもひとつ好きな願いを叶えてやろう。」
…………ちょっとまって!?俺の設定どうなっちゃったの!?
「ちょっとまって、ベルゼ!俺の設定どうなってる?」
「うん?武器はエクスカリバー、装備は紙、性別が10歳の幼女になっているぞ。……コホンッ、ではいい旅を祈っている。」
俺と集の下には淡い水色の魔法陣が現れた。
…………じゃねぇーよ!!なんであのこけた瞬間に俺の設定幼女になってんだよ!
「くう〜頑張ろうね!!」
「嫌だぁぁあぁあ!幼女で異世界に行きたくないよぉぉぉお!!
なんで幼女なんだよぉぉぉー!!
そうして俺たちは異世界へと旅だったのだった。