第1章 最終話 『リア充戦争 閉幕』
ゼロの書Ⅱ
私は罪を犯した。
私が禁呪を作った生みの親。
私は禁呪を全ての属性の魔法に一つずつ与えた。
私は禁呪で人を殺した。
私の禁呪でたくさんの人間が悪用した。
私は.......
私のせいで世界は滅ぶ。
これは1000年前に書かれた書物である。
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後日
「私はゼロです。私は今まで水晶に閉じこもってました。でも、今はマスターの力になりましょう。」
「よろしくねー!ゼロちゃん!!」
「よろしくです。ゼロさん。」
「早速なのですがマスター。クエストに行きましょう。」
………は?
あんだけジンフルボッコにしてまだ闘いたいのかよ。
こうしてゼロを連れてクエストに出かけた。
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「クエスト 地道兎の討伐」
俺は気になっていたことを聞いてみた。
「なぁ、ユメ。禁呪って何?」
「禁呪はある1人の魔女が作り出したと言われています。魔法は火、自然、水、土、闇、光、無の7つありますが、禁呪はどの属性にも1つずつ存在しています。」
……ほうほう。魔法そんなにあるなんて知らなかったぞ。
「それで?」
「はい。魔法には初級魔法、中級魔法、上級魔法、禁呪の順に強力となっています。」
……でしょうね。禁呪の威力とてつもなかったし。
「でも、禁呪は他の魔法に比べて物凄い量の魔力を消費するのでまず普通の人は打てませんし、それこそ1000年に1人いるかいないかと言われています。」
.......うわぁーマジか。それを簡単に打っちゃうゼロって何なのさ?
「さらに禁呪にはデメリットがあります。1回打つと50%の確率で死ぬと言われています。」
.....えっ?マジで。だから禁呪か、なるほどね。
...じゃあ、ゼロ次打ったら死ぬじゃん。
やばい打たせないようにしないと!!
「ゼロっ!禁呪打っちゃだ.......」
俺が止めようとしたところでゼロは
「ダークネス・メント・デュへイン。」
.............打ってしまった。
残念だが、惜しい人材を失って……なかった。
目の前に見えるのはピンピンしているゼロ。
………えっ?なんで生きてるの?
「見てください。マスター。美味しい地道兎が焼けましたよ。」
………………………禁呪で、料理するなぁぁぁぁあっ!!
「なぁ、ユメ。禁呪これでゼロが打つの2回目なんだけど。」
「いやいやいや、本当にデメリットで死にますよ!?そう書いてありますから。………なんで生きてるのでしょうか?……まだ、生きてる可能性は0.25%だからよほど強運なのですかね?」
「おーすごいね!ゼロちゃんは!もっかいやってやって!!」
「いいですよ。ライトニング・ブレア・デュヘイン。」
また1つ焼き兎ができる中後ろで青ざめ始める2人がいた。
……なんで生きてるの?不死身なの?そして料理に禁呪つかうとか馬鹿なの?
「……もう生きてる確率0.125%なのですが。」
………うん。おかしい。
「あっ!ゼロちゃんあそこに兎が!!」
「承知。汝の道はすでに途絶えた。ゲイボルグ・オルタナティブ・デュヘイン。」
真顔で禁呪を連発する少女。……あいつどうなってんの?頭おかしいだろ。
「0.0625%っ!?……おかしいですぅー!」
ユメは俺の肩をもって揺さぶり始めた。
「本当にデメリットあるんですっ!ゼロさんがおかしいだけですからぁー!」
「分かった!分かったから。」
「スッキリしましたし帰りましょうマスター。」
「おっおう。じゃあ、帰るか。」
「マスター、手を繋いで帰りましょう。」
……いや、なに言ってんの?
「いいえ。くう様は私のものです。手は繋がせませんよ。」
…………こいつもなに言ってんの?誰のものでもねえし。
「くうは私のものー!」
………みんななに言ってんの?
こうして俺の奪いあいが始まったのだった。
俺のパーティーに加わった頭のおかしいゼロ。そして禁呪のデメリットを信じてもらおうと必死なユメ。さらに、言うまでもなくもともと馬鹿な集。
まだまだ俺の理不尽な異世界生活は続きそうです。
祝、1章終わりました(≧∇≦)
次は2章がスタートします!!
これからも応援よろしくお願いします٩(ˊᗜˋ*)و




