夢の記憶
「きれいな藍色の目をした女の子だわ!」
「きみに似て美しい子だ。名はシャロンと名付けよう。」
「王様、反乱軍が城に攻めて参りました!」
「何だと?!同盟を結んだばかりではないか!裏切ったのか!」
「城下に火をはなったようです。王様、早くここを離れてください!」
「わたしが逃げたら国民はどうなる!ならん、ただちに兵を集めろ!わたしが直接指揮をとる」
「レイラ、すまない。必ず戻る」
「……陛下どうか、ご無事で」
「トマル、レイラとシャロンを頼む」
「陛下、お任せください。この命に代えてもレイラ様とシャロン様をお守りいたします」
「レイラ様!戻ってはなりません!陛下はもう……!」
「嫌!あの人はまだ生きているわ!わたしにはわかる!トマル、お願いよ。あの人のところに行かせて」
「なりません!シャロン様はどうするのです!レイラ様!」
「いいかい、ジェード。もしわたしに何かあった時は、おまえが代わりにこの子を守るんだ。いいね?」
「どうして?この子、だれなの?」
「この子はシャロン。私たちに残されたたった一つの希望なんだ」
「ジェード、まって!」
「シャロンは本当にジェードが好きなのね。いつもジェードの後を追いかけてるもの。本当の兄妹みたいね」
「シャロン、おまえが全てを忘れても俺が必ず迎えにいく。それまで少しだけ、待っててくれな」