表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

8/16

「【第8話】ラブって何ですか?僕まだ5歳なんですが!」

今回はアデルの夢に、あの女神ルミエールが再登場!

しかも、なぜか仏頂面……?

さらに翌朝、公爵から衝撃のひと言が告げられます。

果たして“出会い”とは一体……!?



夢の中に、まばゆい光と共に現れたのは――キラキラのステージ衣装をまとった、やたらアイドル風の女神ルミエールだった。

だが、その表情は仏頂面。腕を組み、こちらをじろりとにらんでいる。


「……久しぶりぃ、ヨウスケ君。ずっと空から見てたよ~」


声こそ甘いが、明らかにご機嫌ナナメだ。

僕は思わず背筋を伸ばした。


「あ、ありがとうございます?あの……もしかして怒ってますか?」


するとルミエールは、ぷくっと頬をふくらませて言った。


「んもぅっ!ヨウスケ君はちゃんとやってる!偉い!マジメ!そこは満点!でもね……ラブがないのよ、ラブが!」


「……ラブ?」


頭に大きなハテナが浮かぶ。


ルミエールは腰に手を当て、胸を張った。


「そう!ラブ!私、一応“愛の女神”でもあるんだから!世界改革とかもいいけど、もっとドキドキとかトキメキとかしてほしいの♡ 今のヨウスケ君なら選り取り見取りじゃない!?」


……いや、意味がわからない。


「あの……僕の使命は、この男尊女卑の世界を正しく導くことですよね?それにアデルはまだ五歳ですし……」


必死に反論する僕に、ルミエールは大げさに肩を落とした。


「え~~~!?でもさぁ、アリスちゃんとか、他の女の子にちょっとくらい興味ないの?見てるこっちがつまんないんだよぉ~(´;ω;`)」


わざとらしく涙ぐむ女神。

……なんだこの茶番。


「あの……なんか、ご期待に添えずすみません?」


素直に謝った僕に、ルミエールはぱっと顔を輝かせた。


「もぅっ!ヨウスケ君は何も悪くないんだよぉ!……わかった!私が出会い導いてあげるね!期待しててね☆」


勝手に納得し、キラキラポーズを決めるルミエール。


「えぇ……」


完全に置いてけぼりの僕。ラブって何だ。余裕なんて全然ないんだけど。

そんな思いが渦巻くうちに、女神は「じゃあ、またねぇ~☆」と手を振り、光と共に消えてしまった。


――夢から覚めた瞬間。


館内は、やけに騒がしかった。

朝の支度をしていると、ドアが勢いよく開き、公爵である父が現れる。


「アデル。お前の婚約者を決めた。今日、顔合わせがあるから授業のあと応接間に来なさい」


「…………は?」


あまりに突然すぎて、思考がフリーズする。


「アデル様!?大丈夫ですか!」

心配そうに駆け寄るアリス。


「う、うん……大丈夫。ありがとう」


笑みを返しはしたものの、頭の中は完全にパニックだった。


――女神様!出会いって……こういうことですか!?


僕は心の中で全力で叫んだ。



---

女神様、いきなり「ラブがない!」って言い出すし、勝手に“出会いを導く宣言”までしちゃいましたね(笑)

そして翌朝、まさかの婚約話が降ってくるという急展開……!

次回は、いよいよ顔合わせのシーンです✨

どんな相手が現れるのか、お楽しみに!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ