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伽羅の君に恋をした

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

場所に恋する事があっても良いと思うんですよ。


まぁ、乙ゲー攻略対象ガン無視して、世界観に浸りたいとか叫ぶ人間なので。

その場所は強い伽羅の香りが漂い、星屑が散る風鈴の音がする場所だった。訪れた後には心地よい疲労感が胸を見たし、取り分け何かを愛したくなった。抱き締めて、口吸いをして、囁くように『有難う』と言いたくなる。


彼女と共に訪れる場所は決まって神社仏閣ばかりだった。そして同じ場所に何度も、何度も足を運ぶ。まるで呼ばれたかの様に。

今日も彼女と手を繋ぎ、最初の仏閣を訪れた。静寂な和の空気が門の内から漂って来る。強く匂う、乾いた木の匂い。それは奥へ行く毎に、その香りは段々と伽羅に変わり、星屑が散る様な音が鼓膜を優しく擽る。良い場所だ。とても。心に安らぎを与える場所。

参拝を済ませて現世に戻ると、彼女は一層甘えた様に腕にしがみつき、それから何も言わずに駅の方へと歩き出した。

「帰ってしまうのかい?」

「うん。うん……」

そう、夢見心地のままに彼女は歩き出す。


家に帰って玄関の鍵を閉めた途端、彼女の細腕が首に絡み付き、そっと唇を奪われた。軽く触れ合うだけですぐに離れ、後はその非力な腕で抱き締める。

「はぁ……」

「疲れてしまったの?」

「うん。心地好い疲労感。凄く大切にされた後の様な、そんな満ち足りた疲労感」

それから暫くはこのまま抱き着いていた。動ける様になったのは、数分の時を経てからだった。

彼女の細腕から解放された後は、彼女直々に添い寝を申し込まれた。共に川の字になると、彼女の方から口を開く。

「あの場所、あの一帯が好きなの。恋慕の情を感じる程に」

彼女はまだ夢見心地の声でそう話す。少し眠いのかも知れない。だから布団を掛けて、手を伸ばして頭を撫でる。

「だから私、あの場所と似たような人を好きになると思ったの。強く香る伽羅と、星が散るような儚い声音、そして仏様のような半眼の人と。

……あぁ……ふふ……貴方の手、あの場所で私に触れた風のよう」

それから私の体にしがみつき、顔を埋めたままに深呼吸した。腕の中から顔を上げると、唇を近付けて二度目の口吸いをした。

「有難う」

それが最後の言葉だった。後は疲れ果てた様に瞼を閉じて、微かな寝息を立てるだけ。君が好きだと言った場所になれるなら、今はそれに甘んじて眠るとしよう。

大正、明治の世界観がとーっても好きなんですよ。

なんならその世界観が好き過ぎる余り、乙女ゲームの攻略対象ガン無視して、街中ぶらぶらしたいくらい。


※乙女ゲームとは……?


人に対しては、異性か同性かを好きなのかも分かりません。

恋愛感情を抱いた事がないとも。

でもあの場所に対する思いは、恋慕に近い安心感だと思うんですよ。


疲れて、満たされて、抱き締めたくなって、口吸いをして、『有難う』と言いたくなるあの感じ。

そんな感情を持つ人がいらしたら、多分、恋人として好きだと言うと思います。


……上手く纏まりませんね(;-ω-)ウーン



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