出会い①
何とか2話目です。文字数少な目ですがご容赦くださいm(_ _)m
エミーリアは床に座り込んだまま、初めてマリオンに出会った頃を思い出していた。
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一際輝く豪華な建物。この国シーフォレスト王国の象徴であるシーフォレスト王城である。
その一角に、綺麗に剪定された木々に色とりどりの花々が咲き乱れた庭園がある。
そこには、2人の少年少女と複数の大人の姿が見られた。
「陛下、こちらが娘のエミーリアでございます。ほら、エミーリアご挨拶しなさい。」
「…帝国の太陽にご挨拶申し上げます。ソルティナンド家の長女エミーリア・ソルティナンドでございます。」
「ふむ、エミーリアよ。素晴らしい挨拶じゃな。顔をよく見せてはくれぬか?」
エミーリアは、恐る恐る視線を上げる。そこにはウェーブのかかった深緑色の髪に澄んだ青色の瞳が優しげに微笑んでいた。この人物こそ、シーフォレスト王国の現国王ゴットフリート・シーフォレストだ。
ゴットフリートは、まじまじとエミーリアを見つめるとエミーリアの後ろにいる人物に声を掛けた。
「エックハルトよ、そなたの娘は愛らしい見た目の上に作法も素晴らしいな!まだ3歳だというのに息子とは大違いだ。」
「有り難きお言葉です。」
エックハルトと呼ばれた男は、エミーリアの父であるエックハルト・ソルティナンド公爵だ。藍色の短髪に翠の瞳を持つ優しい顔立ちのこの国の宰相でもある。
「マリオン、お前も挨拶をするんだ。」
「ー。っマリオン…シーフォレストです。」
モジモジとゴットフリートの後ろから顔を覗かせた、幼き日のマリオンは深緑色の髪はふわふわと羽毛のようだ。婚約破棄を言い渡したマリオンとは別人と思ってしまう程、愛くるしいか弱そうな少年である。
これがエミーリアとマリオンの初めての出会いである。
読んでいただきありがとうございますm(_ _)m引き続き頑張ります!