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ドンパラパン  作者: シャルドネルンルン
13/39

新天地に新生活はつきものである

 冷たい風が、吹き付けていた。

 眉毛が凍る。指先が凍る。心が、凍る。

 体が少しづつ凍って最後には動くことすらできなくなる。

 そこで”あぁ、これは夢だ”と認識する。毎日のように見る夢だ。だからこの先に起こることも大体わかっている。天井が割れて、そこからたくさんの翼が舞い降りてきて箱を持っていこうとする。だが、それはたった一人の大きな箱によって阻止される。翼は折られて地に着く。それをずっと、繰り返している。それをわたしは見ているだけで凍ってしまった体はただ見上げているだけ、一見一方的に翼を殲滅しているだけに見えるがわたしからみたらその大きな箱はとても、寂しそうだった。

 あの箱を近くで見てみたい、凍てついた体を動かして手を伸ばしてその箱に触れる。


「あ、またここで目が覚めるのか」

 この瞬間、いつもその先に行けない。……くそ気になる。

 最初の頃はただの夢だからと割り切っていたがここまで毎日同じ夢を見て同じところで切られるとなんかこうむず痒い。


「ノ―イース―!!」

「ゴファ!?」

「早く起きろ起きろ!仕事しないと飯がないぞ?」

「あ、あぁわかってる。とりあえずどいてくれエーテル」

「早く来いよ!」

 エーテルはこの宿の一人息子のわんぱくボーイだ。かなりワイルドな子でこのように起こすだけで内臓を破裂させようとしてくる。

 はぁ、生活というのはやはり、大変だ。毎日決まった時間に起きていかなきゃならないんだから。

 水の張られて桶で顔を洗い、髪を一つにまとめて結びゴワゴワとする服とズボンを着て一階に降りる。

 さて、今日も頑張りますかね。


「あらノイスちゃんおはよう。朝ごはんは用意してあるから食べなさい。食べ終わったらいつも通りお願いね?」

「わかりました」

 仕事、仕事だ。本当にやりたくない。心底嫌いだ。働くのは本当に嫌だ。どうしてここまで嫌なのかわからないがマジで死ぬほど嫌だ。でも何があってもさぼろうとは思わなかった。さぼったら、一日さぼったらもう、取り返しがつかない。そんな気がするからわたしは毎日死ぬほどだるい体に鞭打って仕事をする。

 わたしの仕事は魔物の駆除、この村を攻め入ろうとしてくる魔物が出てこないように駆除する。それがわたしの今の仕事だ。

ほろぅ

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