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味の濃い物っておいしいよね

すでに週三諦めてますごめんなさい

 ーギルドー


 話の途中、ウェイターに何も注文しないのなら立ち去れと言われた暮は適当に持ってきてと言った。

 数分後、白米に茶色い液体をかけた料理が出てきた。


「なんだ?これは?」


 若干プルプルした手でスプーンを持ちながら、真っ赤な顔で今にも起こりそうな暮。

 暮には出された料理が、人間の排泄するあれにしか見えなかった。


(騎士を侮辱するとはいい度胸だ。)


 剣に手をかけた暮を見て、常仁は制すように言う。


「これはハヤシライスですね。材料とかはよく分かりませんが、安全な食品です。」


 これを聞いた暮は剣から手を離し、HAYASHIRAISUを口に運んだ。


「お前がそういうなら安全なんだろう、、、なっ、、、!」


 暮は一気に脱力した。


「どうしました?」


「うまあああああああああああああああああああああああああい!!」


 暮の絶叫がギルド内に響き渡った。



 ー宿屋ー


「ああ、確かにさっきまでいたよ。全身真っ赤な人。」


 宿屋に聞き込みに来た魔王達。そこでこの捜索に進展があった。


「さっきまで?出掛けたんですか?」


 店主の言葉に違和感を感じ、ブリザが質問する。


「ああ。風呂入って着替えて直ぐに引き払っていったよ。」


 ゴミ箱に真っ赤な服が詰められていたと笑う店主を横目に、五人は颯爽と宿を出た。

 さっき武闘派貴族が歩いていった方向へと五人は歩く。五人は同じことを考えていた。


(((((風呂に入って着替えた?!)))))


 屋根へと上がり走り始める。


(((((武闘派貴族!)))))


 琢人は既に町を出て、結構な速度での移動を始めている。

 神(作者)が展開に困ってゴッドハンド(余計な事)をする前に会って欲しい。



ー勇者の城ー


 いろいろあって赤鬼が水川琢人なる人物だと言うことを特定した暮たち。

 琢人を知っている人物を見つければ、宮廷魔術師の魔法を使い位置を特定できると踏んだ暮は一度城へと報告に来ていた。勇者といえど一国の王に会うので暮は兜を外し、美しい顔をさらけ出している。


「水川、、、琢人、、、?!」


 予想外なことに暮の報告に一番反応したのは王女。ではなく百花だった。


「水川琢人と言ったの?」


 目尻に水滴を浮かべる百花。その水滴は徐々に大きくなる。


「はい。赤鬼の名前は水川琢人と言うらしいです。」


 動揺しながらこたえる暮。すると百花は号泣しだした。


「琢人、、、生きていたんだ、、、」


 顔を真っ赤にして泣きじゃくる百花を勇者は無言で抱き締める。

 他の面々は訳が分からないという表情でそれを眺める。

 百花が泣き止むまではまだ少し時間が掛かりそうであった。

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