婚約の理由
「ニアと婚約してくれ!」
「少し意味がわからないです!」
俺はドラグンさんの突然すぎるお願い?に戸惑っていた。
「意味がわからないのならニアと結婚してくれ!」
「婚約の意味はわかります!!俺が聞きたいのはなんでそうなったかです!」
ドラグンさんは少し考えながら俺に顔を戻した。
「実はな、ニアには制約結婚をしてもらわなくてはならないのだが、相手がバルハラ王国の王子なんじゃよ」
俺は制約結婚を反対する人ではない。国と国を結ぶために必要なことだと思う。
「いいのでは?」
「まぁ普通の国でいい人ならいいがな…バルハラ王国の王子はいろいろな女性とやって捨てるようなやつなのじゃ」
なにそいつ?プレイボーイ?確かにそんなやつに可愛い娘を渡したくないよな
「ならしなければいいのでは?」
「それがその王子は諦めが悪くてニアの秘密を握っているようなのじゃよ。それで断ると国中に広めると言いおった。」
「脅迫ですか…」
相手の弱みを握り脅迫よくあるようで一番と言っていいほどめんどくさいやり方。
「わかりました。俺にできることはやります。ただし婚約のことはなしでお願いします。」
「わかった…よろしく頼む」
ドラグンさん露骨に落ち込むのはやめてください。
話に一段落ついた頃、ドアがノックされる音がした。
「はいっていいですよ」
俺が言うとニアが部屋に入ってくるや俺のそばに座った。
「お父様となんのお話をしてましたか?」
ニアが笑顔で言ってはいるのだが目が笑っていない。
(怖いよ!)
ニアの問い詰めに俺はドラグンさんに目をやると口元に指を立ててシィーとやっている。
(言うな!てことですね。わかった)
「え~と…ニアが可愛いな~て話だよ」
俺は苦笑いをしながら言ったのでバレたなと思いニアを見ると顔を手で押さえていた。
「祥也さまたら……えへへ//」
(何とか誤魔化したな。よかったー)
「なんじゃ?ニアは祥也のこと好いとるのか?」
「そんなことないですよ。俺は平凡な一般人ですよ?ニアさんが好意をもっているわけないじゃないですか~」
彼女いない歴﹦年齢ですよ。そんなことないよ。
「ニアさんからも言ってください。」
俺はニアに顔を向けると落ち込んでいるニアがいた。
「祥也さま…ボソボソ」
ニアは誰にも聞こえない声でなにかを言っている。
「ニアさん…どうしました?」
俺は少し苦笑いをしながらニアにそう言うと…
「祥也さまは優しい方ですが私に愛がありませんね?」
「うん。訳がわからないね…」
俺は助けを求めるためにドラグンさんがいた方向に顔を向けるとドラグンさんは消えていた。
そんなことをしているとニアが俺のベットに乗っていた。
「さぁ~祥也さまこっちを向いてください~♪」
これは逃げないとヤバい!
俺はイミタッツィネーターを使ってゲートを出してニアから逃げることにした。
「祥也さま!何処に行くのですか!」
ニアがそんなこと言っているが俺は気にせずゲートで部屋から王の間に逃げた。
「なぜ…なぜここにいる!」
俺がゲートから出てくるとドラグンさんはそんなことを言ってきた
「能力で逃げてきたのですよ~」
「そうか!無事でよかった」
ドラグンさんは笑顔でそんなことを言うが俺はドラグンさんを見てニコと笑った(黒い笑顔)
「俺が言いたいことわかりますよね?」
「……」
ドラグンさんは大量に汗をかき出した。
「ニアが短期だったなんて知らなかったよ~危うく死ぬところだった。」
「短期?」
ドラグンさんは少し考えていたがすぐに現実に戻ってきた。
「ドラグンさま選んでくださいね。夢で雄たちに遊ばれるか一週間発情してるか選んで?」
「どっちもきついぞ!」
「早く!」
ドラグンさんは少し悩んで…そして…
「一週間発情でお願いします…」
「わかりました」
俺はドラグンさんのおでこにデコピンしてイミタッツィネーターを使う。
「のお!ぐぁ…」
これでドラグンさんの一部が元気になりました!
「頑張ってください」
俺はドラグンさんにそれだけ言ってゲートでニアのところに向かった。
(そろそろ、落ち着いてるだろう)
そんなことを思いながら…