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第62話 強敵のお味

めちゃくちゃ更新遅いですね…がんばります・・・

急速に回復されていくMPを横目に見つつ、死にかけの の、半分以上炭化した肉体を解体しながら口に運ぶ。

それに対する抵抗も全くなく、拳闘家姿勢のまま固まった右肘、両股関節などを除けば脱力していた。


食べやすくなって結構。


周囲に転がっていたオーガも大体魔法による弾幕を食らって頭部が欠損していたりなんだりで死亡しているのを確認している。顎先もわずかにではあるが硬直しているようだ。


時間にして1分ほど。周囲に警戒しながらも腹に収めたので早速周囲のオーガの死体を引きちぎり、口に運びながら捜索を開始する。


アレ(・・)と同種がもう一度来た場合は撤退も考慮に入れている。スキルを得たとはいえ、あくまで【暴食】のスキルにより手に入れられるのはレベル1の状態でのみだ。アレと全く同じような扱いができるとは到底思えない。

魔法の弾幕で目くらましして逃げるしかなさそうだけど。


ほどなくして生存者を発見。氷属性魔法により体の下半分が凍り付いていて、もう虫の息だ。どうやら、最初に出会ったオーガほどの再生能力は持っていないらしい。


頭蓋を起こして、軽く叩いてやる。起きない。うむ、仕方ない。

意識を失うような状態では尋問も意味がない。頭蓋を砕いて絶命させたのちに食べていく。


しかし、これだけ砦を崩壊させても王か何かが出てこないとなると、どこかに脱出したか、知覚できない存在か、知覚できない場所にいる、のどれかになる。


前者二つなら即時撤退するところだが。最後のひとつ。これがネック。感知できない場所にいるのはどういうことか。この砦内の建物はとりあえず薙ぎ払った。地上の線はナシ。ということは、

「地下か。」

それくらいしか考えつかない。もし見つからなかったらそれで切り上げることにしよう。


地面を勢いをつけて、踏み抜く。


衝撃が波として空中、地中を伝播する。


地下で岩盤など掘り進めてきた関係上、経験則ながらも地下の波の伝わり方については少し知識がある。


そのわずかな跳ね返り方から岩盤と地面の距離を察知。また、その間の土砂を考えて…




ミイツケタァ。


面積にして8畳ほど、空間が存在した。なんと先ほどまで戦っていた場所のすぐ下だった。

となると、ヤツはここから出てきたと考えていいんだろう。

どちらにせよ仕事が終われば脱出してしまうけど。


直上から地面を蹴り割ってその地下空間へと突入する。


なぜか白目をむいて倒れている大きめのオーガが一体と、ヤツと同じように魔力感知による反応がないやつが一体だけ。


明らかにおかしいこのオーガは何とか生かすとしても、反応があるかどうかは怪しい。


じゃあもう片方を追い詰めて問い詰めることができたらいいわけだ。

できなかったらできない時。


密閉空間内において、衝撃波などの波を利用した攻撃は威力がマシマシになり、最低限の威力ですら一撃必殺となってしまいそうでとても使えない。

まだ酸素と火属性魔法の関連性は調べておらず、火属性魔法も控えるか。


そう考えると、光のオールレンジ攻撃と水、氷属性魔法による飽和攻撃ぐらいが妥当か。


まずは接近して、0距離から。

と思ったが、右脇、ほぼ0距離まで接近しているのに目立った応戦の動きが見られない。

まあよい。予定変更。【魔撃】【圧力魔法】を発動、右脇、肋骨の下から上に抉り抜くように左掌底を叩き込む。


高く、約2mほど持ち上がり、さらに上に上がろうとしているその足を掴み、壁面に叩きつける。壁面にあまりダメージのいかないよう気を遣ったせいでこちらのダメージも軽微だ。そのまま重力に従いズルズルともたれかかるように倒れたソレの大腿部を、膝と脛で踏みつける。念には念を入れて、取ってしまえ。


【魔撃】を発動し、ゴリゴリと圧し折っていく。硬いな。だから、

「あぎゃぁぐんんっ!?」

うん、痛いね、辛いね。だけどお前の耐久能力が中途半端に高いからしょうがないね。


本当に耐久能力が高ければ、全く痛痒も感じないだろうよ。

象の厚い皮膚を蟻のひと噛みで貫けるか?つまりはそういうことだ。


顎を片手で掴み、無理やり閉じさせる。声がくぐもったものに変わったのはそのため。



ゴブリンの頭蓋骨とはうって変わって、スローペースで、しかし体感10秒も時間をかけずに筋肉も、皮膚も潰して下肢を折り取る。


こんなことをしても転移による脱出を使えないところを見るに、転移自体できないらしい。

おけ、ラッキーだ。


ところが、ズタズタになった断面から肉が生えてきて、切断された足と胴体をつないでいく。

普通にグロい。骨まで再生するとなると、どうやら再生能力が相当高いらしい。

ということは。


無意識のうちに緩んだ口もとを引き締め直す。

ということは、これはいい食糧源になるのではないか?


ひとまずはこれを聞いてからだ。


下肢に再び膝、脛を下ろし、また両腕はこちらの身体から生えている、体毛に見立てた極細のスライムで縛る。

頭蓋を上から鷲掴みにして頭を起こさせる。

さてさて、これにこいつはどう反応するだろうか?意思疎通用プログラムを起動させる。


≪聞こえるな?YESなら首を縦に、NOなら首を横に振れ。≫

コクコク。

これ(・・)はオーガキングだな?≫

コクコク。

≪コイツ、様子がおかしいんだが、何かしたのか?≫

止まった。

知らない、もしくは答えたくないのだろう。

答えられそうな状態にないし、これはこのままでいいや。

≪じゃあ代わりに答えてくれ、人型の魔物の集落がどこにあるか、知っているか?≫

コクリ。

よしよし。

片腕、手先だけ解放してやる。

≪最後にひとつだけ。その位置を教えてくれ。≫

・・・あ、何か書くもの持ってくるんだった。

失敗した。

次から(?)は気をつけよう。

代わりに…これだ。


ボコッ。

切り出したのは地層の深い目なところの岩盤。

視覚が未完成ながらも使えるようになって以降、色々なものを見てきたが、それはかなり白い。

これをホワイトボード代わりに使ってもらおうということだ。


即座に地下から取り出してきたことに目を見開いているが、無視だ。こちらの使える時間は有限なので。


平たく削った板に土で樹木や砦を形作っていく。細かい作業は構成されるスライムが増えるにつれ得意になってきた。


土と岩盤を切り出した際の切りくず、つまりは白い粉状のそれを混ぜ、違う色の土を作り、差し出す。


そうだ、忘れていた。

≪言葉を発しても構わない≫

その声と共に口を開く。

直ぐに叫び出したりしないあたり、そもそも仲間が近くにいないということなのか、それともおびえているのか。


「すまなかった・・・裏切ってしまって・・・」

一体何のことだろうか。

「私達のことを恨むのは正しい・・・だが、私達は最善を選んできたつもりだ・・・」

なるほど、誰かと勘違いしているらしい。

白板を指し示して、催促する。

「おっと、すまなかった・・・先にそちらだったな・・・」

そう言って場所を土の位置で示していく。


・・・多いな。半径約10キロのところに数、220。

更に向こうにも多数の群れが存在しているらしい。

さらに良いことに、この砦はただの基地らしく、更に向こう側にまた砦があるらしい。その砦と砦の間にもまたオークの巣が存在しているらしい。

つまりはオークの肉でぱーりない。


更に話を聞いてみると、魔道具が壊された関係で、手はず通りであれば隣の砦から吸血鬼(?!)が向かってくるということらしい。またオーガキングはこのまま意識を失ったままらしい。


大方話をぶった切りながら聞いた後。

禍根となりうるものは前もって潰しておいたほうがいいに決まっている。

そう考えながら見つめていると。

「どうせ私を殺すのだろう?ならできるだけ苦痛を少なくしてくれ・・・。

心臓の横にある魔石をつぶすだけでいい・・・」

おっけー。


色々応えてくれたお駄賃だ、仰向きに向かせて全体重を片足にかけて胸骨ごと魔石を踏み抜き、一撃で命の灯を消し去る。

オーガキングは回復の見込みがなさそうということで一息に首をねじ切り、ついでに消化していく。


更にその距離からある程度到達時間を予測、最悪の場合を考えると時間は幾ばくも無い。逆に言うと、それまでは目撃者が存在しない(・・・・・・・・・)

何らためらうこともなく、疑似人体を開放。解放されたスライム達が各々肉を、骨を、臓物を瞬く間に消化していく。流石溶解液スキルレベルMAX。


ついでにオーガ共も死体は髪の毛一本すらも残さず食いつくし、生きている固体でまだ回復の見込みがありそうな奴2匹だけ四肢を脱臼させた状態で肩に担ぐ。


脱出してこの、生きた人型魔物を届けてやれば、もう解放されるのだ。

自分でも知らずのうちに、気を付けながら解体して食べることに対するめんどくささからかストレスがたまっていたらしい。

大きく伸びをして、また気を付けつつも、帰路に就く。


ピコン!スキル【胃袋】のレベルが上がりました!

ピコン!スキル【暴食】のレベルが上がりました!

ピコン!スキル【消化】のレベルが上がりました!

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