第34話 新たな知識
何とか資料の写しは夜明け前に終わらせることに成功したのでとっとと退散することにする。
最後に本をもとの位置に戻し、床をなるべくもとに戻すことを忘れない。
立つ鳥跡を濁さずの精神だ。少し意味が違うと思うが。
また他の村を探そう。探すのは本体のやることではないが。
さて、見つけた文字の解読であるが、文字についての本のおかげで文字については網羅し、あとは文法や人称、単語について学ぶのみだ。いや、こっちのほうがよりきついけど。
まずは
基礎文法として、絵本や文字について書かれた本から、一塊の文字列と同じものが同じ文章中に現れないか、というのを探していく。これで一定の単語と構文形式は抽出できる。これらは幼児向けに書かれているため平易な文で構成されている。理解するのは簡単だ。
次に専門書系を読み込んでいく。論文とかそういった文章のように、物を伝えようとするとき、同じ内容を違う言い回しなどで繰り返し伝えるのは常套手段。それを利用して慣用表現をおさえていく。
これを他の文章にも当てはめていき、単語を網羅していく。もちろん抽出した単語は別のところに書き留めていく。瞬間記憶能力が欲しいものである。
9冊制覇したころには、αωθl(読み方なんて習ってない!)国語を読めるようにはなっていた。幼児クラスだろうが、筆談もできるだろう。もっと本が欲しい。どこか他の大きな街に行かねばなるまい。
この国の地図も載っていたが、そもそもこの本を入手した村の位置がわからないため、現在位置もはかりようがない。そもそも地図に住人十数名ほどしかいない村が載っているのかどうかも定かでない。使えねえ。
要するに、手探りで進むしかないわけだ。幸いにも、そんな寒村でも読み書きを教える本があるのだから、リテラシーがすべての国民にある程度は身についているはず。つまり看板を置くメリットがあるわけだ。
読めないものを立てかける意味なんてないからね。
道の分かれ目とかでその道の名前を文字の形で見られる可能性があるわけで、その道の名前や行き先から現在地を把握、大きな街への行き先なども分かるわけだ。
街道沿いなどは人通りも格段に上がるはずだが、夜は流石に索敵能力は格段に落ちるだろう。
一応魔力感知で人を感知して夜に街道沿いを確認すれば発見の危険は減るはず。
方向性を決めたらあとは突っ走るのみだ。距離が離れていても索敵可能であるおかげで、人通りを察知しつつ、完全に避けることができるから簡単だ。
・・・指針を立てたはいいものの、本題のスキルの使用法についての情報は集められてないのではないだろうか。大きな町とかでも見つからないとかだと絶望するしかない。
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