第32話 村への潜入
地下を進むうちに、村と思しき集落を見つけた。魔力反応の大きさ、またその形状から人間が住んでいると判断される。
普通動物を集めて一か所につないで育てる人型種族などというのは人間しかない。できるゴブリンがいたとしたらそんな知能を持つゴブリンは人間判定してもよいだろう。
村と判断したのは、家屋が十数個しかなく、魔力反応が70個ほどしかなかったからだ。1世帯1家屋と考えても十数世帯の集落を街とは言わない。その反応のうちに家畜などを含むと考えると、相当小規模な村のようだ。
彼らの反応の動きが家屋らしきところの中でとどまり始めてから行動を開始する。
まずは地下で近づいて、動きがみられるか調べるも、見られない。直下の、いつでも殺すことができる位置にまで来ても変わらなかった。これはつまり、罠でもない限り、【魔力感知】のスキルレベルが低いことになる。大丈夫かこいつら。罠でないとしたらこの少数なのによくこの世界で生きていられる。
とりあえず罠であることも考慮に入れて、家屋と彼らの位置から死角に当たる場所から地上にあがり、情報収集に勤しむ。
まずは犬とかの警戒するべき動物を探す。
そういったものが配置されるとしたら、まずは家畜などをつなぐ畜舎とかであろう。
ああ。犬とかを相手にするのなら嗅覚を備えておけばよかった。絶対グリーンウルフ嗅覚持ってた!嗅覚のほうが100%視覚よりも簡単だし!もうあれらはミンチにしてしまったので後悔しかない。
まあ過ぎたことを気にするのは無為だ。捕捉してある四足獣型の生物と扉や壁の位置から最も確実なルートを策定。人の暮らす村では番をする生き物以外はほぼすべて昼行性と考えられるので、畜舎の窓からちゃっちゃと近づいて、家畜たちに背後から【鑑定】をかける。
名前:アーラ
種族:ドメスティック・オーク
Lv19
HP 21/21
MP 3/3
STR 11
VIT 3
AGI 1
DEX 1
INT 1
LUK 1
スキル 生殖Lv10(MAX)大食らいLv5
どうやら家畜として改良を重ねられたオークのようだ。てか名前とか付けられてるんだ。
スキル的にもおいしそうでないし、そもそも食べたら人間に存在がバレるのが確定するので、放置だ放置。
オークに品種改良を重ねるって、相当技術が発達しているはずだ。この調子だと、魔力感知の機械なんかがあってもおかしくない。気を引き締めていかないと、サーチアンドデストロイされる。なにこのファンタジー世界(笑)。
この家畜オークも【鑑定】に気づいた様子はなかった。
家畜オークはそのように品種改良されている、というのがないでもないが、たぶんこの村での最年少の人間に【鑑定】をかけても気づかないだろう。
スキルという概念がある以上、どんな生き物でも老いによる弱体化をスキルでカバー出来得るために年を重ねた生き物はなんでも危険足りえるので、なかなか難しい。
逆に言うと幼い生き物は体も未発達、レベルもスキルレベルも上がるようなことをしないので、いい的、いい餌だ。なんとも絶対的なヒエラルキーがそこにある。
その幼い子には目星をつけてある。一番魔力反応が小さく、かつ個別に動いているものだ。
胎児とかだったら母親の中にいて、鑑定かけたらほぼ母親に気づかれるからね。
とりあえず【サイズ縮小】で小さくなった体で戸口の隙間からこんばんわ。
そして川の字に寝ている幼子に【鑑定】。
名前:オクチャブリーナ
種族:ヒューマン
Lv1
HP 21/21
MP 1/11
STR 13
VIT 11
AGI 7
DEX 3
INT 15
LUK 165
おいこらLUKヤバすぎんだろ。
とりあえずの人類の基準もある程度分かったことだし、家からサッサと退散して、書物類の資料を探しに向かう。どこにあるかなあ・・・
ピコン!スキル【圧力魔法】のレベルが上がりました!
ピコン!スキル【乾燥耐性】のレベルが上がりました!
ピコン!スキル【消化】のレベルが上がりました!




