表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/155

第29話 論破あッ!

アルトは深夜まで詰問されていた。ゴミ処理槽を改造していたことについてだ。


「・・・では、この改造は独断でやったことだというのだな?」

「ええ。」

ゴミ処理場で公的なもののはずのゴミ処理場。その処理槽が国の許可なく改造されていることに、スライムによって天井面に空いた穴から気づいた軍の下っ端に呼ばれて、元帥が出てきたというわけだ。


「理由は何だ?」

「10年前まで話は遡ります。

勇者様方が現れて、このゴミ処理場が建設されて以降、ゴミの量は飛躍的に増えました。最初のころはまだある程度余裕がありました。人口増加に対応するため大きく作られていたからです。しかし、勇者様方により発明された魔石をつかった家具その他により、それまでの道具が用なしになってしまった。それらを捨てられるだけならばまだ問題はありません。スライムの消化能力は優秀ですから。しかし、それらの、えと・・・”あっぷぐれーどばん”でしたっけ?が新しく発売され、また魔石を使った武器により魔石が安定的に供給されることで、魔石のまだ入った旧型がゴミ処理場に捨てられるようになることにより話は変わってくる。

賢者様の魔石に関する論文を読んだことがありますか?魔石は魔素の塊だそうですよ。またそれは証明もされています。

そして、ゴミ処理場は魔素溜まりを人工的に発生させ、スライムを生むことでゴミを処理します。

そんな中に魔石を突っ込んだらスライムが大量発生することは目に見えています。

現に最初に魔石が入った家具がゴミ処理槽にはいったときには、改造前の槽の限界までスライムが大量発生し、一時的にその槽は使用できなくなるほどでした。

それを上に報告しても、全く予算が下りなかったのです。経費削減とやらで。

そのまま使用するのはどう考えても危なくて、改造して、処理槽の容量を増やしました。」

「・・・あ・・・ううん・・・頭が回らない・・・少し休ませてもらって構わないか?知的労働なんて人に押し付けて安楽椅子の指揮官やってるのでな」


どうやら元帥は頭を働かすことが少ないらしい。



「それでは説明を続けますね。」

「ああ、頼む。話を整理すると、ゴミ処理槽内に魔石が捨てられるようになったから、ということでよいか?それでは都民に呼び掛けて魔石を取り外して捨ててもらえばよいではないか」

「・・・」

「なんだかわいそうな人を見るような目線を向けて。興奮するではないか。」

「・・・」

「いや冗談だ、すまん」

「・・・ふう。質問に答えますと、意識改革なんてあやふやなものに全てを委ねるのは失礼ながら愚行です。」

「」

「マナーだなんだと言って絶対に違反者は現れます。ゴミ処理の分別システムでもつくればよいのでしょうが、それではまったくもってゴミの産生に分別が追いつきません。試算結果があるのでこれをどうぞ」

数十ページに及ぶ計算の紙を手渡す。

「で、では!壁面をオリハルコンにすればよかったではないか!オリハルコンならばスライムの腐蝕液にも耐えられたはずだ!」

「その費用はどこから?他の局長にも名目を偽って金銭を借りましたがそれでも質量当たりの金額が金と同じくらいのオリハルコンで、壁面や天井面を覆うことはできません。」

「ぐぬぬ」

「それではその旨国王陛下にお伝えください。」

真偽はさておき、筋は通っているので、元帥としてはこれを国王陛下に伝えたりする以外ない。

「とりあえず沙汰はおいおい伝える。長時間拘束して済まないな。帰るわ。」


元帥を見送って局長室で帰るための荷づくりをしながら今回の尋問について考える。

今日のところは弁明はうまくいった。次はもっと突っ込まれた質問をされるだろうがまだ大丈夫。そもそも事実しかしゃべっていないのだし。兎に角かえって娘たちの寝顔を拝もうそうしよう。



おっさんの「ぐぬぬ」誰得・・・

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ