▲8冊目「王立辺境警備隊ノエリア支部宿舎前、にがお絵屋へようこそ!」を読んだよ!
今回は小説家になろうで連載を終え完結した、小津カヲルさんの「王立辺境警備隊ノエリア支部宿舎前、にがお絵屋へようこそ!」を雑食読書。
それではイタダキマス 4_(* ̄▽ ̄*)_ψ
長らく楽しませて頂いた作品が完結してしまいました。
この作品も渾身の応援をしたいくらいオススメです。
小津カヲルさんの「王立辺境警備隊ノエリア支部宿舎前、にがお絵屋へようこそ!」です。うん、タイトルからして勝てる気がしない。誤字大魔王にはコピペが必須だ(笑)
僕個人的には、このタイトルだけで「あ、読みたい」って感じがしてたまらないのです。
では作者様あらすじより引用。
ーーーーーーーーーーーーーー
異世界へ落ちました。右も左も分からない私は、辺境の優しい住民たちに助けられながら、少しずつ馴染んでいきます。だけど得意の絵を描くと、その絵に不思議なことが起こって……。特別な理由も使命もなく落ちた私は、特技をいかして「にがお絵屋」を始めます! 巻き込み型天然美大生と質実剛健な隊長さんの、ハートフル(ラブ?)コメディ……なはず。※完結いたしました。
ーーーーーーーーーーーーーー
物書きとしましては、「完結しました」の字は眩しい!
ではオカザキ君、先ほど書いたできたてホヤホヤのレビューも。
ーーーーーーーーーーーーーー
真っ直ぐな言葉に溢れた、まるで少女漫画のようなファンタジー物語の核心は、戻せない時とできる事に全力を注ぐ人々を描くリアルでした。
タイトルがまず最高だなぁって思います。「小説家になろう」に有るようで、今までに無いような印象を受けました。
そして読んでびっくり。ホンワカするラブコメテイスト。往年の少女漫画を読んでるようで、それでいて文章表現が安定しているので、一人称視点を読むのが楽しすぎる。書簡パートはなお注目。作者の技量が伺えます。
異世界に迷い込んだカズハは、絵を描くという「力」以外はもたない普通の女の子です。彼女の絵が奇跡を呼びますが、それはチートな「戦い」の能力ではなく「幸せ」に向けて手を差し伸べるのみで。
ファンタジーでありながら、できない事はできない現実が有る。失うものは失う。でも得ようと望むモノは得られる。それは手を伸ばしたかどうかと、徹底的にリアルを書かれていて。能力は決定打じゃない。その人を想い行動するカズハの真っ直ぐさ。常に物語はそれで動いて。カズハと一緒に手を伸ばしたい。そんな読後感でした。
ーーーーーーーーーーーーーー
語りたいことは山ほどあるのですが、まずはこの素敵な物語が完結した事をお祝い申し上げます。
この作品は少女漫画を彷彿させる終始ラブコメです。
お転婆を絵に描いたようなカズハと、真面目を絵に描いたような隊長さんと。
勿論、この二人の距離感が、今作のお楽しみ(笑)ですので、純粋に読んで楽しんでいただきたいのですが。
レビューでも少し書いたのですがこの作品において、「ファンタジーとは?」それは、形が違うだけの全く変わらないリアルだと思うのです。
主人公は局面においては、待つだけ。何もできない。
異世界ファンタジーで、この展開はなかなか無いと思います。
でも、現実そうなんですよね。
何でもかんでもはできない。
自分のできる事をする。これは僕らのリアルにおいてもそうかなぁ、って思います。
自分が今できる事は何なのか。何ができるのか。自分にしかできない事は何なのか。カズハちゃんは、それを本能(ココ重要w)で感じ取った上で、行動に移す。
行動しちゃう、それこそが凄さだと思います。
同じく、現実を受け止めるんですね。
運命という言葉があるとして。
自分の意志とは正反対に力で、人生のターニングポイントに立たされる時ってあるじゃないですか。
その時、運命を呪うか。現状を認めて、今できる事を考えて前に進む事を考えるか。カズハちゃんは間違いなく後者です。
行動せず、諦める人だって多い。
そしてカズハちゃんの中でも、諦めないといけない局面が出ますが。
それに肯定する力もまた、カズハちゃんの凄さでしょうね。
そこを否定する事で、多くの人を否定する事に繋がるけど。彼女は、本能的に(さらにここ重要w)否定の言葉より、肯定でこの世界を駆け巡る。そんな勢いすら、完結までスピード緩む事なくエネルギーを感じさせた本作です。
この段階で完結させた事に、僕は潔さを感じましたけど。
だから。完結した後だからこそ。
読みきった後だからこそ、この言葉を捧げたいと思います。
少し余計なヒトコトかもしれません。
今作を読んでから、僕の呟きに目を通して頂いても、ココでバックして「王立辺境警備隊ノエリア支部宿舎前、にがお絵屋へようこそ!」を早速読まれてもいいと思います。むしろそれをオススメします。
あれ、呟き、読んじゃうんです?
いいんです? 本当に?
嗚呼……隊長が気苦労でハゲませんようにw
(いらないよ、そんな呟き!)
それでは手を合わせ、良作との出会いに感謝の想いで合掌。
本日も雑食読書、ご馳走様でした。
作品名 「王立辺境警備隊ノエリア支部宿舎前、にがお絵屋へようこそ!」
作者様 小津カヲル 様
URL
http://ncode.syosetu.com/novelview/infotop/ncode/n7839br/